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家を買う予定なら要注意。カーローンが住宅ローン審査に与える「深刻な影響」
「そろそろ車を買い替えたいな。でも、数年後にはマイホームも欲しい…」「カーローンを組むと、将来の住宅ローンに影響するって本当?」そんな風に、人生の大きな買い物プランについて、漠然とした不安を感じていませんか?
その不安は、残念ながら的中します。カーローンの残債は、住宅ローンの審査、特に「借入可能額」に深刻な影響を与えます。
この記事では、なぜカーローンが住宅ローン審査の足かせになるのか、その仕組み(返済負担率)と、将来のマイホーム購入で後悔しないための具体的な対策を解説します。あなたのライフプランに合った、最適な車の購入タイミングが分かります。
【結論】カーローンがあると「借入可能額」が数百万〜1千万以上減る!
「車も家も欲しい」と考えているなら、知っておくべき残酷な事実があります。それは、カーローンが残っているだけで、住宅ローンの借入可能額が、数百万円から、場合によっては1,000万円以上も減ってしまうことです。これは、金融機関が「この人にお金を貸しても大丈夫か?」を判断する、ある重要な指標が原因です。その仕組みの基本を押さえましょう。
カーローンが住宅ローンに与える影響 3つのポイント 🏠🚗
- ① 審査の最重要指標「返済負担率」を圧迫する
→ 住宅ローン審査では、年収に占める年間返済額の割合(返済負担率)が見られます。多くの金融機関が上限を30〜35%としており、カーローンの返済額も、この返済額に含まれてしまいます。 - ② カーローン月3万円で、借入額が約1,000万円減ることも
→ カーローンの返済分だけ、住宅ローンに回せるお金の枠が減ります。例えば、月々3万円のカーローン返済があると、それだけで住宅ローンの借入可能額が約1,000万円も下がってしまうケースは珍しくありません。 - ③ 対策は「住宅ローンを組む前に、カーローンを完済する」こと
→ 最もシンプルで強力な対策は、住宅ローンの審査前に、カーローンを完済しておくことです。これにより返済負担率に余裕が生まれ、希望額の住宅ローンを組める可能性が格段に上がります。
なぜこのようなことが起こるのか、次のセクションでは、この「返済負担率」の仕組みを、具体的なシミュレーションを交えて詳しく解説していきます。
なぜ影響が?住宅ローン審査の「返済負担率」を徹底解説
カーローンが住宅ローンに与える影響の鍵を握るのが「返済負担率」です。これは、あなたが安定してローンを返済できるかを測る、金融機関にとって最も重要な指標。この仕組みを理解することが、将来の大きな買い物で失敗しないための第一歩です。
返済負担率とは?年収に占める年間返済額の割合
返済負担率とは、あなたの年収に対して、全てのローンの年間返済額が占める割合のことです。計算式は以下の通りです。
全てのローンの年間返済額 ÷ 年収 × 100 = 返済負担率
金融機関は、この返済負担率に上限を設けており、一般的に30〜35%が目安とされています。この上限を超えてしまうと、「この人は返済能力に余裕がない」と判断され、住宅ローンの審査に通らなくなったり、希望額から減額されたりします。
カーローンの月々の支払いが、返済負担率を圧迫する仕組み
ここが最も重要なポイントです。返済負担率の計算に含まれる「全てのローンの年間返済額」には、これから借りる住宅ローンだけでなく、現在返済中の全てのローンが含まれます。
具体的には、以下のようなものが全て合算されます。
- カーローン
- スマートフォンの分割払い
- カードローンやキャッシング
- 奨学金の返済 など
つまり、カーローンの返済が月々3万円あると、年間36万円が、住宅ローンを借りるための「枠」から差し引かれてしまうのです。これにより、あなたが借りられる住宅ローンの金額が、直接的に減少してしまいます。
【シミュレーション】カーローンがあると、いくら借入額が減る?
では、実際にカーローンがあると、借入可能額はどれくらい減るのでしょうか。年収500万円のケースで見てみましょう。(返済負担率の上限を35%と仮定)
| 項目 | カーローンなし | カーローンあり(月3万円) |
|---|---|---|
| 年収 | 500万円 | 500万円 |
| 年間返済額の上限 | 175万円(年収×35%) | 175万円(年収×35%) |
| カーローンの年間返済額 | 0円 | 36万円 |
| 住宅ローンに使える年間返済額 | 175万円 | 139万円 |
| 住宅ローン借入可能額の目安 | 約4,800万円 | 約3,800万円 |
このように、月々わずか3万円のカーローンがあるだけで、買える家の価格が1,000万円も変わってしまうのです。これが、カーローンが住宅ローンに与える深刻な影響です。
家を買う前にできる!住宅ローン審査への影響を減らす3つの対策
カーローンが住宅ローン審査に与える影響の大きさが、お分かりいただけたかと思います。では、マイホームの夢を諦めないために、今からできる対策はあるのでしょうか。ここでは、具体的な3つの対策を紹介します。
【対策①:【最も効果的】住宅ローンの審査前に、カーローンを完済する】
最もシンプルで、最も効果が高い対策です。自己資金に余裕があれば、繰り上げ返済などで住宅ローンの審査が始まる前にカーローンを完済してしまいましょう。これにより、あなたの返済負担率は完全にクリアになり、金融機関から最大の評価額を引き出せる可能性が高まります。
【対策②:金利の低いローンへ「借り換え」を検討する】
カーローンは、一般的に住宅ローンより金利が高いです。もし他にカードローンなどがあれば、それらを金利の低い「おまとめローン」に一本化することで、月々の返済額を下げられる場合があります。返済額が下がれば、返済負担率も改善します。ただし、新たなローン契約になるため、慎重な検討が必要です。
【対策③:車の購入方法そのものを見直す(現金一括、ランクを下げるなど)】
これから車を買う、という段階であれば、購入方法を再検討しましょう。頭金を多く入れてカーローンの借入額を減らす、車のグレードを下げて月々の返済額を抑える、といった工夫で、返済負担率への影響を最小限にできます。可能であれば、現金一括購入がベストなのは言うまでもありません。
カーローンと住宅ローン審査に関するよくある質問
- Q1. 過去にカーローンを滞納したことがあります。これも審査に影響しますか?
- A. はい、非常に大きなマイナスの影響があります。ローン返済の遅延や滞納は「事故情報」として信用情報機関に記録されます(いわゆるブラックリスト)。住宅ローンの審査では、現在の借入額だけでなく、過去の返済履歴も厳しくチェックされるため、審査に通らない原因になります。
- Q2. ディーラーローンと銀行のマイカーローンで、影響は変わりますか?
- A. いいえ、どちらのカーローンでも、住宅ローン審査への影響は同じです。金融機関は、信用情報機関を通じて全ての借入情報を確認します。金利の高いディーラーローンであろうと、金利の低い銀行ローンであろうと、借入残高があるという事実に変わりはありません。
- Q3. カーリース契約は、住宅ローン審査に影響しますか?
- A. はい、カーリースもローンと同様に、返済負担率の計算に含まれます。月々のリース料が「固定の支払い」とみなされるためです。購入より影響は少ないと思われがちですが、審査上の扱いはカーローンとほぼ同じだと考えておきましょう。
- Q4. 住宅ローンを申し込む時、カーローンのことを隠しておけばバレませんか?
- A. 100%バレます。金融機関は、審査の過程で必ず信用情報機関に照会をかけます。あなたの全ての借入状況は、そこで筒抜けになります。意図的に隠していたと判断されると、「虚偽申告」として、その金融機関では二度とローンが組めなくなる可能性すらあります。
- Q5. 将来家を買うつもりなら、車はいつ買うのがベストですか?
- A. ベストなのは「住宅ローンを組んだ後」です。住宅ローン審査が終わってしまえば、その後にカーローンを組んでも、住宅ローンの契約には影響しません。もしくは、住宅ローン審査の数年前にカーローンを完済しておくかのどちらかです。
まとめ:人生設計を見据え、カーローンのタイミングを考えよう
カーローンが住宅ローンの審査に与える、想像以上に大きな影響について解説しました。最後に、重要なポイントを振り返りましょう。
- カーローンがあると、「返済負担率」が悪化し、住宅ローンの借入可能額が大幅に減る。
- 月々数万円の返済でも、借入額が数百万〜1,000万円単位で変わることがある。
- 対策はシンプルで、住宅ローン審査の前にカーローンを完済すること。
車は魅力的な買い物ですが、人生最大の買い物であるマイホームの計画を妨げてしまう可能性があります。もしあなたが数年以内に家を買う計画があるなら、まずはお近くの金融機関やファイナンシャルプランナーに、現在の状況で住宅ローンがいくら組めるか相談してみることをおすすめします。
大きな買い物だからこそ、計画的に。あなたの理想のライフプランを実現してください。