トヨタ / MODEL HISTORY
コペン GR SPORT
Copen GR SPORT
目次
コペン GR SPORTとは
コペン GR SPORTは、2019年10月15日に発売された軽規格の2シーター・オープンスポーツです。TOYOTA GAZOO Racingが展開するGRシリーズで初の軽自動車となり、ダイハツがTGRのモータースポーツ活動で得た知見を共有しながら開発を担当。コペンの小ささとオープンエアの楽しさを残したまま、GRが重視する「意のままに操る」感覚を加えたことが、この車の出発点です。
特徴は、エンジン出力を大きく変えるより、車体と足回りを作り込んだことにあります。フロントブレースの追加、センターブレースの形状変更、専用ショックアブソーバーとスプリング、専用チューニングの電動パワーステアリングを組み合わせ、接地感のあるフラットな乗り味とリニアな応答を狙いました。大きなパワーに頼らず、小さく軽い車体を使い切ることが楽しさにつながるという、コペン GR SPORTらしい考え方が表れています。
パワートレーンは658ccのKF型インタークーラーターボとFFの組み合わせで、生産終了まで5速MTと7速スーパーアクティブシフト付CVTの二つを設定。5MTにはフロントスーパーLSDを標準装備し、CVTにはパドルシフトを採用しています。電動開閉式ルーフ「アクティブトップ」も標準なので、変速操作を積極的に楽しむか、気軽なオープンドライブを優先するかで同じGR SPORTの中でも選び方が分かれます。
一代のみのモデルですが、販売期間中には実用装備と安全面の更新が行われました。2021年5月モデルではコンライト(オートライト)を標準化し、2024年12月には安全性能向上などの一部仕様変更を実施。現行コペンの生産は2026年8月で終了しており、今後は新車のグレード比較よりも、5MT/CVT、改良時期、車両状態をどう組み合わせて中古車を選ぶかが中心になります。
コペン GR SPORTを30秒で理解
- 初代登場
- 2019年
- 歴代
- 1世代
- コペン GR SPORTの基本
- 658cc KFターボ+FFを基礎に、専用ブレース、専用サスペンション、専用EPS制御を組み合わせ、5MTにはフロントスーパーLSDを採用
- ボディの変遷
- 2019年にGRシリーズ初の軽規格2シーター・オープンスポーツとして登場し、一代のまま2026年8月に生産終了
- 最終世代
- 初代 LA400A
コペン GR SPORTらしさはどこにある?
GRシリーズ初の軽自動車として生まれたオープンスポーツ
コペン GR SPORTは、既存のコペンへエンブレムを加えただけの仕様ではなく、ダイハツがTGRの知見を取り入れて開発したGRシリーズ初の軽規格モデルです。東京オートサロン2019で公開されたコンセプトを市販化し、軽自動車でもモータースポーツ由来の車体づくりを楽しめることを示しました。小さな車体と電動ルーフを持つコペンの個性を残しながら、操る感覚をGRの価値として重ねた点に、この車種の独自性があります。
速さより、操作に対して素直に動くことを優先したGRチューニング
専用フロントブレース、形状を見直したセンターブレース、専用ショックアブソーバーとスプリング、専用電動パワーステアリング制御を組み合わせています。狙いは最高出力の上積みではなく、ボディのねじれを抑え、ステアリング操作と車両の動きを近づけること。軽の限られたエンジンパワーを使い切りながら、速度域を問わず車との一体感を味わえることが、GR SPORTを通常のコペン各モデルと分ける中心価値です。
5MTとCVTで、同じオープンカーでも楽しみ方を選べる
エンジンとFFレイアウトは共通ですが、5MTにはフロントスーパーLSDを標準装備し、CVTには7速マニュアルモードとパドルシフトを用意しています。クラッチとシフト操作まで含めて車を動かしたいなら5MT、渋滞や街中でも扱いやすくオープンドライブを楽しみたいならCVTという分け方ができます。中古車ではトランスミッションが単なる操作方法の差ではなく、GR SPORTをどう楽しむかに直結します。
大きく姿を変えず、装備を整えながら生産終了まで続いた
2019年の発売後も基本のKFターボ、FF、5MT/CVTという構成は維持され、2021年にはオートライトを標準化、2024年には安全性能向上などの一部仕様変更が行われました。大規模なパワートレーン変更で性格を変えるのではなく、基本の走りを保ちながら必要な装備を更新したモデルです。2026年8月の生産終了後は、どの改良時期を選ぶかよりも、トランスミッションと個体状態を合わせて見ることが購入判断の比重を増します。
歴代コペン GR SPORT比較
| 世代 | 販売期間 | 型式 | この世代を一言で |
|---|---|---|---|
| 初代 | 2019年10月~2026年8月 | LA400A | 初代LA400Aは、GRシリーズ初の軽規格モデルとしてコペンのオープンエア性に専用ボディ補強・サスペンション・EPS制御を組み合わせ、5MT/CVTの二つの楽しみ方を用意した一代限りの世代です。 |
コペン GR SPORTの世代別詳細
各世代の型式、ボディ、特徴、向いている人、選ぶときの確認点を同じフォーマットで比較できます。

- 型式
- LA400A
- 主なボディ
- 2ドア軽オープンスポーツ
- この世代を一言で
- 初代LA400Aは、GRシリーズ初の軽規格モデルとしてコペンのオープンエア性に専用ボディ補強・サスペンション・EPS制御を組み合わせ、5MT/CVTの二つの楽しみ方を用意した一代限りの世代です。
POINTこの世代のポイント
- 2019年10月15日に登場した初代は、GRシリーズで初めて軽自動車規格へ踏み込んだモデルです。ダイハツのコペンを土台に、TGRのモータースポーツ活動で得た知見を共有して専用チューニングを行い、軽オープンという身近なカテゴリーにもGRの「意のままに操る」考え方を持ち込みました。
- 走りの違いはエンジン出力よりシャシー側にあります。専用フロントブレースとセンターブレース、専用ショックアブソーバー/スプリング、電動パワーステアリング制御を組み合わせ、車体のねじれを抑えながら接地感と応答性を整えています。658ccターボの力を大幅に増やさず、軽さと剛性バランスを使って気持ち良さを作った点が、この世代を理解する要点です。
- 駆動はFF、エンジンはKF型658ccインタークーラーターボで、5MTとCVTを最後まで設定。5MTにはフロントスーパーLSD、CVTには7速マニュアルモードとパドルシフトがあり、電動ルーフはどちらでも標準です。MTかATかという便宜上の違いを超えて、操作を積極的に楽しむか、オープンカーとして気軽に使うかを一台の中で選べる構成でした。
- モデル期間中は基本メカニズムを保ちながら、2021年5月にオートライトを標準化し、2024年12月には安全性能向上などの一部仕様変更を実施。2026年8月で生産を終えたため、現在の比較では最新グレードを追うより、5MT/CVTと改良時期、電動ルーフを含む車両状態を組み合わせて個体を選ぶことが実際の判断につながります。
FITこんな人に向いている
小さな車体を使い切る走りと、電動オープンの開放感を一台で楽しみたいなら。コペン GR SPORTは、絶対的な速さよりも、軽い車体を自分の操作で動かす感覚を重視したモデルです。5MTにはフロントスーパーLSD、CVTにはパドルシフトがあり、通勤や街乗りも含めてどこまで変速操作を楽しみたいかで仕様を選べます。生産終了後の中古車では、同じLA400Aでも改良時期とコンディションを合わせて見ることが大切です。
CHECK選ぶときに見るポイント
中古車では最初に5MTとCVTを分けて考えたいモデルです。5MTにはフロントスーパーLSDが標準で、CVTは7速スーパーアクティブシフトとパドルシフトを備えるため、操作感の違いが購入後の満足度に直結します。年式では2019年10月の初期型、オートライトが標準になった2021年5月以降、安全性能向上などの一部仕様変更を受けた2024年12月以降が主な区切りです。さらに電動開閉式ルーフの作動、ルーフ周辺のシールやトランク内、タイヤ・ブレーキ・足回りの状態を実車で確認し、GR専用装備が正常に機能しているかまで見ておきたいところです。
コペン GR SPORTはどう進化してきたか
コンセプトから市販車へ、軽オープンにGRの考え方を持ち込んだ
東京オートサロン2019のCOPEN GR SPORT CONCEPTを出発点に、同年10月に市販化されました。コペンが持つD-Frameや電動オープンという基本資質を生かしながら、TGRの知見を車体・足回りのチューニングへ反映。GRの価値を大排気量や高出力だけに限定せず、小さく軽い車でも成立させたことが、このモデルの誕生で最も大きな変化です。
エンジンではなく、剛性と足回りで走りの質を変えた
658cc KFターボという基本パワートレーンはコペンらしさを残し、専用ブレース、スプリング、ショックアブソーバー、EPS制御へ重点を置きました。空力を意識したFunctional MATRIXグリルやフロントバンパー形状も組み合わせ、パワーアップではなく操作に対する車体の反応を整える方向でGR SPORTの個性を作っています。
5MTとCVTを併売し、二つのライトウェイトスポーツ像を維持
5MTはフロントスーパーLSDを備え、ドライバーが積極的に変速して走る楽しさを重視。CVTはパドルシフト付きの7速マニュアルモードを持ち、扱いやすさを確保しながら変速操作も楽しめます。どちらもアクティブトップを標準装備しており、走りとオープンエアの比重を自分の使い方に合わせられる構成が生産終了まで続きました。
装備更新を重ね、基本コンセプトを変えずに2026年で完結
2021年にはオートライトが標準となり、2024年12月には安全性能向上などの一部仕様変更が行われました。一方、FFのKFターボと5MT/CVTという基本構成は維持され、走りの軸を大きく変えるモデルチェンジはありません。2026年8月の生産終了は、登場時のGRチューニングを長く磨きながら販売した一代の区切りとなりました。
コペン GR SPORTはどの世代を選ぶ?
シフト操作とLSDの効果を楽しみたいなら5MT
5MT車はクラッチ操作と自分でギヤを選ぶ楽しさに加え、フロントスーパーLSDを標準装備しています。ワインディングなどでアクセルとステアリングを自分で組み立てて走ることを重視するなら、GR SPORTのチューニングを最も直接的に味わえる選択です。中古車ではクラッチのつながり方やシフト操作感も試乗で確かめ、機械的な状態を価格と一緒に見たいところです。
街中の扱いやすさとオープン走行を優先するならCVT
CVTは渋滞や市街地でクラッチ操作が不要で、パドルシフトと7速マニュアルモードも使えます。日常の移動で気軽にアクティブトップを開けつつ、必要な場面では変速操作も楽しみたい人には現実的な組み合わせです。5MTとの違いは性能の上下ではなく、どこまで運転操作そのものへ関わりたいかにあります。
基本のGRチューニングを価格重視で狙うなら初期型
2019年10月の発売時から専用ブレース、専用サスペンション、専用EPS、レカロシートなどGR SPORTの核となる装備は備わっています。2021年以降のオートライトを必須としないなら、初期型も走りの基本思想は共通です。年式の新しさだけで外さず、整備履歴や電動ルーフ、足回りの状態が良い個体なら十分に比較対象にできます。
装備の新しさを優先するなら2024年12月以降
2024年12月の一部仕様変更では安全性能向上などが行われ、最終期のモデルとして2026年8月まで販売されました。走りの基本メカニズムは初期型と共通なので、最新年式を選ぶ理由は大きな性能差より、装備更新と使用年数の短さにあります。中古価格との開きがある場合は、その新しさにどこまで価値を置くかで判断するのが自然です。
同じ世代でも年式、グレード、駆動方式、改良時期によって仕様は異なります。購入時は実車の状態や装備、整備履歴も含めて確認してください。
コペン GR SPORTを選ぶときに確認したいポイント
5MTはフロントスーパーLSD込みで選ぶ
5MTとCVTの違いはシフト形式だけではなく、5MTにはフロントスーパーLSDが標準装備されます。スポーツ走行を重視するならLSDを含めた5MTの構成に意味がありますが、街乗り中心ならCVTの扱いやすさも魅力です。中古車一覧で価格だけを比べる前に、まず使い方からトランスミッションを決めると候補がぶれにくくなります。
2021年5月のオートライト標準化を装備差として見る
2021年5月モデルからコンライト(オートライト)が標準装備されました。GR専用のボディ補強や足回りという基本価値は初期型から共通なので、この改良は走行性能の世代差というより日常装備の違いです。初期型との価格差がある場合、オートライトを含む年式相応の装備と車両状態のどちらを優先するかで選べます。
電動アクティブトップは開閉動作まで実車で見る
オープンカーとしての価値を支えるアクティブトップは、購入前に実際の開閉を試したい装備です。途中での異音や引っ掛かりがないか、ルーフ周辺のウェザーストリップ、トランク内への水分侵入跡なども合わせて確認すると、納車後にオープン機能を安心して使える個体かを判断する材料になります。
GR専用の足回りとタイヤを、消耗品として評価する
専用ショックアブソーバーやスプリング、16インチタイヤはGR SPORTの走りを作る重要な部分です。中古車では社外品へ交換されているか、左右でタイヤ銘柄や摩耗が揃っているか、段差で異音が出ないかまで見たいところです。純正状態を重視するのか、変更内容を理解してカスタム車を選ぶのかを決めると、価格だけでは分からない個体差を見極められます。
初代 コペン GR SPORT LA400A
情報確認:2026年8月

現行コペンの生産を終了
ダイハツは現行コペンを2026年8月末で生産終了し、トヨタ側の車種情報でもコペン GR SPORTの販売期間は2019年10月から2026年8月までと整理されています。これによりトヨタ販売網で扱われたLA400A型コペン GR SPORTは一代で販売を終え、中古車中心に選ぶモデルへ移りました。
最終生産に合わせたOPEN FUTURE DAYを発表
ダイハツは生産終了を前に、8月31日にコペンファクトリーでファイナルセレモニー「OPEN FUTURE DAY」を開催すると発表しました。最終生産車の工程を追った映像や最後の1台が工場を旅立つ場面を共有する企画で、現行コペンの生産終了をユーザーとともに迎える取り組みです。
最新の販売状況、受注状況、グレード構成、価格については、メーカー公式サイトまたは正規販売店で確認してください。
