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トヨタ カローラ完全ガイド|初代から最新型までの軌跡と歴代モデル情報

投稿日:2025年5月18日| 最終更新日:2025年6月1日
メーカー:トヨタ

【音声配信】トヨタ カローラ歴代モデルの概要

この記事の概要を音声で配信しています。

目次
  • トヨタ カローラの概要
  • トヨタ カローラの歴代モデル概要

トヨタ カローラの概要

トヨタ カローラセダンは、日本のモータリゼーション黎明期である1966年の鮮烈なデビュー以来、常に時代の中心を走り続けてきた、まさに国民車と呼ぶにふさわしい一台です。半世紀を超える長きにわたり、カローラセダンは「最大多数の最大幸福」という普遍的なテーマを追求し、世界中のファミリーカー、そしてビジネスセダンのスタンダードとして、その時々の社会の期待に応え、進化を重ねてきました。その歴史は、日本の自動車産業の発展そのものと深く重なります。

歴代カローラセダンの根底に流れるのは、実用性と信頼性への徹底したこだわり、そして時代のニーズを的確に捉える先進性の融合です。いわゆる「80点主義+α」と評される開発思想は、セダンというボディ形式においてこそ、その真価を最大限に発揮してきました。手頃な価格でありながら、期待を裏切らない品質、経済性、安全性、そして扱いやすさを提供し続け、世界累計販売台数でも証明されるように、カローラセダンは国境を超えて多くの人々に支持される普遍的な価値を確立しているのです。

トヨタ カローラの歴代モデル概要

初代 カローラ セダン (E10系)

  • 販売期間:1966年11月 – 1970年8月
  • 型式(セダン):KE10 (2ドアセダン), KE11 (4ドアセダン)
  • 特徴:
    • 「プラス100ccの余裕」をキャッチフレーズに、高性能と経済性を両立させた初代カローラは、まず実用的な2ドアセダンとして市場に投入されました。日本の本格的なモータリゼーションの幕開けを象徴する一台と言えるでしょう。
    • 程なくして4ドアセダンが追加され、ファミリーカーとしての訴求力を強化。シンプルでクリーン、かつ欧州車的なセンスも感じさせるスタイリングは、大衆の心を見事に掴みました。
    • 搭載された1.1L 水冷直列4気筒OHV「K型」エンジンは、当時のクラス平均を上回る出力と優れた信頼性を両立。扱いやすさも特筆すべき点で、多くの人々に運転の喜びを提供しました。
    • 上位グレードには、当時としては画期的なフロアシフトや2速AT「トヨグライド」を設定。実用セダンでありながら、先進性やドライビングプレジャーも追求する姿勢は、この初代から明確でした。

2代目 カローラ セダン (E20系)

  • 販売期間:1970年5月 – 1974年3月
  • 型式(セダン):KE20 (1.2L), TE20 (1.4L), TE21 (1.6L) など
  • 特徴:
    • 「ザ・カローラ」と名付けられた2代目は、初代の成功を基盤としつつ、全体的にボディサイズを拡大。より伸びやかでダイナミックなスタイリングへと進化し、セダンとしての風格を高めました。
    • エンジンバリエーションが拡充され、1.2Lから1.4L、そして1.6L(1600SLなど)までラインナップ。特に新開発のT型エンジンシリーズは、その後のカローラセダンの動力性能の向上に大きく貢献しました。
    • 内外装の質感向上も図られ、より快適な移動空間を提供。セダンとしての基本性能である居住性や静粛性も着実に進化し、ファミリーカーとしての地位を盤石なものとしました。
    • この世代から、スポーティな派生クーペ「レビン」が登場しますが、セダンモデルにおいても「SL」などのスポーティグレードが設定され、走りの良さを求める層にも応えました。

3代目 カローラ セダン (E30/E50系)

  • 販売期間:1974年4月 – 1979年8月
  • 型式(セダン):KE30/TE30/TE31/TE50/TE51 など (2ドア/4ドアセダン)
  • 特徴:
    • オイルショックという未曽有の経済危機の中で登場した3代目は、「カローラ30(サンマル)」の愛称で親しまれました。安全性と公害対策、そして経済性が最優先課題とされた時代の要請に応えるセダンでした。
    • ボディバリエーションは非常に多彩でしたが、セダンは2ドアと4ドアを継続。先代よりも丸みを帯びたボリューム感のあるデザインとなり、衝突安全性の向上も図られました。
    • 厳しい排出ガス規制(マスキー法)への対応が急務となり、トヨタは「TTC(トヨタトータルクリーンシステム)」と総称される排出ガス浄化技術を導入。この世代のセダンは、環境性能と走行性能の両立という難題に挑みました。
    • 内外装の質感はさらに向上し、上級グレードでは豪華な装備も採用。大衆セダンとしての実用性を維持しつつ、より幅広い層にアピールする商品力を備えていました。

4代目 カローラ セダン (E70系)

  • 販売期間:1979年3月 – 1983年4月
  • 型式(セダン):KE70 (1.3L), TE70 (1.8L), TE71 (1.6L DOHC), AE70 (1.5L) など
  • 特徴:
    • 「いいクルマはカローラ。」という、品質への自信を示すキャッチコピーで登場。直線基調のクリーンでシャープなエクステリアデザインは、空力性能の向上にも貢献しました。
    • カローラセダンとしては、このE70系が最後のFR(フロントエンジン・リアドライブ)レイアウトとなりました。シンプルで信頼性の高い構造と、素直な操縦性がFRセダンの魅力でした。
    • エンジンラインナップは多岐にわたり、ガソリンエンジンはOHC化が進みました。特筆すべきは、スポーティセダン「GT」や「SE」に搭載された1.6L DOHCエンジン「2T-GEU型」で、FRならではの走りを楽しめました。また、経済性に優れた1.8Lディーゼルエンジンも設定されました。
    • 内外装の質感は一段と高められ、装備も充実。大衆セダンとしての枠を超え、上級志向のユーザーにも応えるクオリティを備え、FRセダンの集大成とも言える完成度を誇りました。

5代目 カローラ セダン (E80系)

  • 販売期間:1983年5月 – 1987年4月
  • 型式(セダン):AE80 (1.3L), AE81 (1.5L), AE82 (1.6L), CE80 (ディーゼル)
  • 特徴:
    • カローラセダンの歴史における大きなターニングポイント。このE80系から、セダンモデルはFF(フロントエンジン・フロントドライブ)へと駆動方式を全面的に刷新しました。これにより、室内空間の効率的な拡大と優れた走行安定性を実現。
    • エクステリアデザインは、FF化に伴いノーズが低く、キャビンが前進した、よりモダンでウェッジシェイプの効いたスタイルへと変貌。空力特性も向上しました。
    • エンジンは横置き搭載となり、新開発の1.3L「2A-LU型」、1.5L「3A-LU型」、そして1.6L EFI(電子制御燃料噴射)「4A-ELU型」などが主力。FFセダンとしての軽快な走りと経済性を両立しました。
    • 居住性、特にリアシートの足元スペースが拡大され、ファミリーセダンとしての快適性が大幅に向上。FFセダンならではのフラットなフロアも貢献しました。この世代から、現代的なセダンのパッケージングが確立されたと言えます。

6代目 カローラ セダン (E90系)

  • 販売期間:1987年5月 – 1991年5月
  • 型式(セダン):AE91 (1.5L), AE92 (1.6L), AE95 (1.6L 4WD), CE90 (ディーゼル), EE90 (1.3L) など
  • 特徴:
    • 「クラスを超えた世界のハイクオリティセダン」という開発テーマが示す通り、バブル経済の追い風を受け、内外装の質感、静粛性、走行性能など、あらゆる面で飛躍的な品質向上が図られたFFセダンです。
    • エンジンは、高性能な1.6L DOHC 16バルブ「4A-GE型」に加え、日本初のスーパーチャージャー付きエンジン「4A-GZE型」を搭載した「GT」グレードも設定され、FFセダンながら高い動力性能を誇りました。
    • セダンにもフルタイム4WDモデル(AE95型)が初めて設定されたことも、この世代の大きなトピック。降雪地域などでの需要に応え、セダンの実用性をさらに高めました。
    • 丸みを帯びた流麗なスタイリングと、充実した装備、そして静かで快適な乗り心地は、当時の小型セダンとしては群を抜いており、「ミニ・クラウン」とも称されるほどの高い評価を得ました。

7代目 カローラ セダン (E100系)

  • 販売期間:1991年6月 – 1995年4月
  • 型式(セダン):AE100 (1.5L), AE101 (1.6L), AE104 (1.6L 4WD), CE100 (ディーゼル), EE101 (1.3L) など
  • 特徴:
    • バブル経済の絶頂期に開発された7代目は、「BIG ONE」という開発コードからも伺えるように、セダンもボディサイズを大幅に拡大。一部グレードは3ナンバーサイズに迫り、より堂々とした体躯となりました。
    • 安全性と快適性の追求がこの世代のセダンの大きなテーマ。衝撃吸収ボディ構造の採用やエアバッグの標準装備化(段階的に)、そして静粛性の向上など、乗員保護と快適な移動空間の実現に注力されました。
    • エンジンは全機種DOHC化され、特に1.6L「4A-GE型」は5バルブ化(通称20バルブ)され、高回転域での出力が向上。セダンのスポーティグレード「GT」もその恩恵を受けました。
    • 質感の高い内外装と充実した装備は、まさに時代の反映でしたが、その後の景気後退とともに、次世代ではより堅実な方向へと舵を切ることになります。この世代のセダンは、ある意味で最も贅沢なカローラだったかもしれません。

8代目 カローラ セダン (E110系)

  • 販売期間:1995年5月 – 2000年7月
  • 型式(セダン):AE110 (1.5L), AE111 (1.6L), AE114 (1.6L 4WD), CE110 (ディーゼル), EE111 (1.3L) など
  • 特徴:
    • バブル崩壊後の経済状況の変化を受け、「原点回帰」をテーマに開発。7代目の大型・高級路線から一転し、セダンにおいても軽量化とコスト効率を重視し、経済性と実用性を追求しました。
    • ボディサイズは先代と比較して若干シェイプアップ。デザインもややコンサバティブな印象となりましたが、衝突安全基準「GOA(Global Outstanding Assessment)」をクリアするなど、安全性は着実に進化していました。
    • エンジンは、燃費性能を重視したリーンバーンエンジン(1.5L 5A-FE型の一部)が採用されるなど、経済性への配慮が見られました。ディーゼルエンジンも継続設定。
    • この世代のセダンは、華やかさよりも堅実さを前面に出し、カローラ本来の「信頼できる実用車」としての役割を再確認したモデルと言えます。派生車としてミニバンの「スパシオ」が登場したのもこの頃です。

9代目 カローラ セダン (E120系)

  • 販売期間:2000年8月 – 2006年9月
  • 型式(セダン):NZE120 (1.3L), NZE121 (1.5L), NZE124 (1.5L 4WD), ZZE122 (1.8L), CE121 (ディーゼル) など
  • 特徴:
    • 「New Century Value」をコンセプトに、プラットフォームをNBC(ニューベーシックコンパクト)プラットフォームベースに一新。セダンのボディデザインも欧州市場を意識した、より張りのあるダイナミックなものへと生まれ変わりました。
    • この世代から、日本国内のセダンは、後の「アクシオ」へと繋がる独自の進化の道を歩み始めます。ホイールベースを延長し、室内空間、特に後席の居住性が大幅に向上しました。
    • エンジンは全車VVT-i(可変バルブタイミング機構)付きとなり、動力性能と環境性能を高次元で両立。1.8Lエンジン搭載のスポーティセダン「Luxel(ラグゼール)」なども設定されました。
    • 衝突安全性能はさらに強化され、VSC(横滑り防止装置)やTRC(トラクションコントロール)といった先進安全技術も一部グレードに設定。セダンとしての基本性能と安全性を国際レベルに引き上げました。

10代目 カローラ アクシオ (セダン E140系)

  • 販売期間:2006年10月 – 2012年4月
  • 型式(セダン):NZE141 (1.5L), NZE144 (1.5L 4WD), ZRE142 (1.8L), ZRE144 (1.8L 4WD)
  • 特徴:
    • 日本国内市場向けセダンとして「カローラ アクシオ (AXIO)」のサブネームが与えられ、海外向けカローラセダンとは異なる独自の進化を遂げました。国内の道路事情やユーザーの嗜好に合わせ、5ナンバーサイズを堅持。
    • エクステリアデザインは、「新しい尺度でのクルマづくり」をテーマに、シンプルながらも上質感のある落ち着いたスタイルを採用。インテリアも視認性・操作性に優れたレイアウトと高い質感を追求しました。
    • エンジンは1.5Lと新開発の1.8L Dual VVT-iエンジン(2ZR-FE型)を搭載。トランスミッションはSuper CVT-iが組み合わされ、スムーズな加速フィールと優れた燃費性能を実現しました。
    • この世代の大きな特徴は、安全装備の進化です。ミリ波レーダー方式のプリクラッシュセーフティシステムを一部上級グレードにオプション設定。また、バックモニターを全車に標準装備(一部ビジネス向けグレード除く)するなど、予防安全への取り組みが顕著でした。

11代目 カローラ アクシオ (セダン E160系)

  • 販売期間:2012年5月 – (法人向けは2024年現在も継続販売あり。一般向けは2019年8月で12代目へ移行)
  • 型式(セダン):NZE161 (1.5L), NZE164 (1.5L 4WD), NRE160 (1.3L), NRE161 (1.5L), NKE165 (1.5L ハイブリッド)
  • 特徴:
    • 「大人4人が、安心・安全、快適に長距離を移動できるミニマムサイズのクルマ」をテーマに、日本国内専用モデルとして開発。先代同様5ナンバーサイズを維持しつつ、ボディ全長・ホイールベースを短縮するダウンサイジングを行い、取り回しの良さと経済性をさらに追求しました。
    • エクステリアは、よりシャープでモダンなデザインに。インテリアは、機能性と質感を両立させつつ、コンパクトなボディでも十分な居住空間を確保。
    • パワートレインのハイライトは、カローラセダンとして初めてハイブリッドシステム(1.5L THS II)搭載モデル(NKE165型)が登場したことです。これにより、クラストップレベルの圧倒的な低燃費を実現し、販売の主力となりました。ガソリンエンジンも1.3Lと1.5Lをラインナップ。
    • 安全性能では、2015年のマイナーチェンジで、衝突回避支援パッケージ「Toyota Safety Sense C」をトヨタブランドとして初搭載。レーザーレーダーと単眼カメラを組み合わせ、プリクラッシュセーフティシステムなどをパッケージ化し、セダンの安全性を大幅に引き上げました。

12代目 カローラ セダン (E210系/EA10系/EH10系)

  • 販売期間:2019年9月 – 現在 (2025年5月時点)
  • 型式(セダン):NRE210 (1.2Lターボ※販売終了時期あり), ZRE212 (1.8L), MZEA12 (1.5Lダイナミックフォース), ZWE211/ZWE214/ZWE215/ZWE217/ZWE219 (1.8Lハイブリッド) など
  • 特徴:
    • 「いいクルマ」づくりの構造改革であるTNGA(Toyota New Global Architecture)に基づき、GA-Cプラットフォームをセダンにも採用。これにより、基本性能を飛躍的に向上させ、グローバルモデルとしてデザインや走行性能を大幅に刷新しました。日本国内でも3ナンバーボディとなりました。
    • エクステリアは、低重心でワイドなスタンスを強調した、スポーティかつ洗練されたセダンスタイルへと変貌。「シューティングロバスト」をデザインコンセプトに、力強さと美しさを両立させています。
    • インテリアは、「センシュアスミニマリズム」をコンセプトに、上質感と先進性を追求。薄型のインパネや一体感のあるドアトリムなどにより、開放的で運転に集中しやすい空間を実現しました。
    • パワートレインは、1.8Lガソリンエンジン、1.2Lターボエンジン(初期)、そして進化した1.8Lハイブリッドシステムを搭載。2022年の一部改良では、ガソリンエンジンが1.5Lダイナミックフォースエンジンに、ハイブリッドシステムも電動モジュールを刷新するなど、効率と走りをさらに磨き上げています。
    • 最新世代の予防安全パッケージ「Toyota Safety Sense」を全車標準装備。検知機能の向上や運転支援機能の拡充により、クラストップレベルの安全性能を追求。また、DCM(専用通信機)を標準搭載し、コネクティッドサービスにも対応しています。この12代目セダンは、カローラが培ってきた信頼性に加え、新時代の「走る楽しさ」と「繋がる安心」を提供する意欲作です。
  • トヨタ カローラ(12代目)のユーザー評価と詳細レビューはこちら

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