アストンマーティン / MODEL HISTORY
DB12
DB12目次
DB12とは
DB12は、DB11の後継として2023年に登場した2+2クーペで、アストンマーティンが次世代スポーツカーへ移る最初の一台として位置付けられています。4.0L V8の出力向上に加え、E-Diff、新しいアダプティブダンパー、専用タイヤ、ブランド初の自社開発インフォテインメントまで一度に刷新し、長距離GTの快適さとドライバーが積極的に操る感覚を同じ車で広げたことがDB12の出発点です。
DB12が掲げる「Super Tourer」という呼び方は、従来のGTより速いという意味だけではありません。GTモードでは長距離移動の落ち着きを残し、Sport/Sport+ではダンパーやE-Diff、ESCの制御を変えて反応を強める設計になっています。高速巡航用のクーペとワインディングを楽しむスポーツカーを別々に持つのではなく、一台の制御幅を広げることで両方の役割を受け持たせたモデルです。
2023年にはオープンモデルのDB12 Volanteが加わり、クーペと同じV8や基本的な走行思想を保ちながら、Kフォールドルーフによる開放感を選べる構成へ広がります。DB12は一種類のボディに固定された新型車ではなく、長距離ツアラーとして何を優先するかをクーペ/Volanteで分けるシリーズになっています。
2025年のDB12 Sは、DB12の基本思想を変える別世代ではなく、同じプラットフォームの中でドライバー寄りの性格をさらに深めた上位仕様です。700PSへの出力向上に加え、カーボンセラミックブレーキの標準化、変速時間の短縮、専用空力やシャシー調整まで組み合わせています。現在のDB12は、標準クーペ/Volanteで幅広いツーリング性能を取るか、Sで反応と制動をさらに重視するかという選び方が中心です。
DB12を30秒で理解
- 初代登場
- 2023年
- 歴代
- 1世代
- DB12の基本
- 4.0L V8ツインターボ、8速AT、E-Diff、新世代アダプティブダンパー、自社開発インフォテインメントを統合
- ボディの変遷
- 2+2クーペから始まり、同年にDB12 Volanteを追加。2025年にはクーペ/Volante双方へSを展開
- 現行世代
- 初代
DB12らしさはどこにある?
長距離GTの快適さを残したまま、シャシーの反応幅を大きく広げた
DB12では、GTモードとSport系モードの差をエンジン音だけで作っていません。新しいダンパー、E-Diff、ESC、ステアリングを連携させ、穏やかに距離を走る場面と、荷重移動を使って曲がる場面で車の反応を変えます。DB11からの進化を出力だけで見るより、この制御幅の広さにDB12らしさがあります。
V12を使わず、V8と短い最終減速比で応答を作った
DB12の中核は4.0L V8ツインターボです。DB11の後継でありながらV12を残すのではなく、680PSのV8と短くした最終減速比、8速ATの専用制御で加速時の反応を高めています。DBシリーズの豪華な長距離性能を保ちながら、エンジンの大きさよりレスポンスを優先した点が世代交代の意味です。
新しいインフォテインメントは、内装の世代差を最も実感しやすい部分
DB12はアストンマーティン初の自社開発インフォテインメントを採用し、10.25インチの画面とオンライン接続、OTA更新に対応します。一方で、走行モードや空調など頻繁に使う機能は物理スイッチを残しています。デジタル化を全面タッチ操作へ置き換えるのではなく、運転中に触る操作を分けたことがDB11以前との大きな違いです。
クーペとVolanteは、同じ性能を別の移動体験へ振り分ける
DB12 Volanteはクーペと同じ680PS/800NmのV8を使い、走行性能の中心を共通化しています。そのうえで開閉式Kフォールドルーフを加え、オープン走行を選べるのがVolanteです。性能差で上下を付けるより、ボディ剛性と固定ルーフの一体感を取るか、屋根を開ける体験を優先するかで選ぶ関係です。
歴代DB12比較
| 世代 | 販売期間 | 型式 | この世代を一言で |
|---|---|---|---|
| 初代 | 2023年(月確認中)~現行 | 確認中 | 初代DB12は、V8ツインターボとE-Diff、新世代シャシー、自社開発インフォテインメントを組み合わせ、従来のDB系GTをよりドライバー寄りの「Super Tourer」へ再構成した世代です。 |
DB12の世代別詳細
各世代の型式、ボディ、特徴、向いている人、選ぶときの確認点を同じフォーマットで比較できます。
- 型式
- 確認中
- 主なボディ
- 2ドア2+2クーペ/Volante/RWD
- この世代を一言で
- 初代DB12は、V8ツインターボとE-Diff、新世代シャシー、自社開発インフォテインメントを組み合わせ、従来のDB系GTをよりドライバー寄りの「Super Tourer」へ再構成した世代です。
POINTこの世代のポイント
- 2023年5月に発表されたDB12は、アストンマーティンの次世代スポーツカー群の第一弾です。DB11からの変更は出力向上だけにとどまらず、車体剛性、ダンパー、E-Diff、ESC、タイヤまで広がり、GTとスポーツ走行の幅を一度に拡張しています。
- パワートレインは4.0L V8ツインターボと8速ATの組み合わせで、680PS/800Nmを発生します。DBモデルとして初めてE-Diffを採用し、短い最終減速比と専用シフト制御によって、V12ではなくV8の応答を生かす方向へ切り替えています。
- 室内ではブランド初の自社開発インフォテインメントを導入し、オンライン接続やOTA更新へ対応します。画面を増やす一方で、ギア選択、走行モード、空調などは物理操作を残し、長距離走行中の使いやすさも意識した構成です。
- 同年8月にDB12 Volanteが追加され、2025年にはDB12 Sへ展開が広がります。1世代の中で、固定ルーフかオープンか、標準系かSかという選択肢が増えたため、年式よりボディと仕様の役割を先に決める方が選びやすいモデルです。
FITこんな人に向いている
長距離GTの快適さと、ワインディングでの反応を一台で使い分けたいなら。DB12は、快適性を優先するGTと刺激を求めるスポーツカーのどちらか一方に割り切ったモデルではありません。走行モードに応じてダンパーやE-Diff、ESCの介入幅まで変わるため、長距離移動と積極的なドライビングの両方を一台で担わせたい人ほど、この世代の狙いが生きます。屋根を開ける時間を重視するならVolante、より反応を詰めた仕様を求めるならSという分け方です。
CHECK選ぶときに見るポイント
DB12を比べるときは、まずクーペ/Volanteを決め、その後に標準系とSを分けると仕様差を追いやすくなります。標準DB12でもE-Diffと新世代ダンパーを備えますが、Sでは出力、変速制御、ブレーキ、空力まで手が入ります。カーボンセラミックブレーキは標準DB12では選択装備、Sでは標準装備なので、中古車ではブレーキ仕様をグレード名と別に確認する意味があります。
DB12はどう進化してきたか
DB11の後継を、V8主体の「Super Tourer」として作り直した
DB12はDB11より高い出力を得るだけにとどまらず、車体剛性とシャシー制御、E-Diff、インフォテインメントまで同時に刷新しています。V12の存在感を引き継ぐより、V8の応答と制御幅を使ってGTとスポーツカーの境界を広げたことが最初の転換です。
Volanteの追加で、性能より移動体験を選ぶ幅が増えた
クーペの基本性能を保ったままKフォールドルーフを加え、屋根を開ける体験をDB12へ持ち込んだのがVolanteです。固定ルーフかオープンかという違いが、グレードの上下とは別の選択軸として加わっています。
限定車は機械変更よりQの仕立てでDB12の幅を広げた
Goldfinger EditionやVolante 60th Anniversary Editionは、基礎となるV8やシャシーを大きく変える派生ではありません。Q by Aston Martinの素材や色、専用意匠を使い、DB12の性能を保ったまま希少性とテーマ性を加える方向の展開です。
DB12 Sで、同じ世代の中に明確なドライバー寄り仕様が生まれた
Sは700PSへの出力向上に加え、カーボンセラミックブレーキ、短縮された変速時間、空力部品、専用シャシー調整を組み合わせます。標準DB12の広い守備範囲を残しつつ、反応と制動を優先する仕様を別に用意したことが現行世代の最新の変化です。
DB12はどの世代を選ぶ?
クーペかVolanteかは、性能差より屋根を開ける時間で決める
DB12とDB12 Volanteは同じ680PS/800NmのV8を基礎にしています。固定ルーフのクーペはボディの一体感を優先し、Volanteは14秒で開くKフォールドルーフによってオープン走行を選べます。スペックの上下ではなく、長距離移動の中で屋根を開けたい場面がどれだけあるかが実用的な分岐です。
標準DB12は幅広さ、Sは反応と制動の作り込みで選ぶ
標準DB12でも680PSとE-Diff、新世代ダンパーを備え、GTからSport+まで性格を変えられます。Sはそこから出力を20PS上げ、カーボンセラミックブレーキを標準化し、変速と空力、シャシーまで専用化しています。日常の長距離性能を軸にするか、より鋭い反応を常に使いたいかで候補が分かれます。
限定仕様は走行性能より、仕立てと希少性を優先する選択
Goldfinger EditionやVolante 60th Anniversary Editionは、通常DB12の機械構成を大きく変える高性能グレードではありません。Q by Aston Martinの専用色、素材、意匠と生産台数に価値を置く仕様なので、走りを変えたいならS、テーマ性を重視するなら限定仕様という整理がしやすいです。
DB12を選ぶときに確認したいポイント
カーボンセラミックブレーキの有無は、標準DB12とSで意味が違う
標準DB12ではカーボンセラミックブレーキが選択装備で、装着すると鉄製ブレーキよりばね下重量を27kg減らします。DB12 Sではこのブレーキが標準です。中古車ではホイールの内側まで見て仕様を確かめると、標準車のオプション装着車なのかSなのかを正しく分けられる比較材料になります。
VolanteはKフォールドルーフを実際に動かして、用途と合うかを見る
DB12 Volanteのルーフは開くのに14秒、閉じるのに16秒で、走行中も一定速度まで操作可能です。固定ルーフ車とは荷室や車内の使い方も変わるため、オープン機構を使わないならVolanteを選ぶ意味は薄くなります。実車では開閉動作と、屋根を格納した状態で必要な荷物が収まるかを確かめるのがDB12固有の比較です。
DB12 Sは20PS差だけで判断せず、ブレーキと変速・空力まで見る
Sの違いは700PSという数字だけではありません。変速時間を短縮した8速AT制御、標準カーボンセラミックブレーキ、固定リアスポイラーや専用ディフューザーまで組み合わせています。標準DB12から乗り換える価値を判断するなら、街中の加速差よりブレーキフィールとシャシーの反応を含めて比較する必要があります。
初期DB12は自社開発インフォテインメント世代として、ソフトウェア状態も確認する
DB12はアストンマーティン初の自社開発インフォテインメントを採用し、OTA更新に対応しています。中古車では画面の動作だけを見るのではなく、車両側のソフトウェア更新状況とスマートフォン連携が現在の環境で使えるかを確認すると、機械装備以外の世代差を見落としにくくなります。
初代 DB12
情報確認:2026年9月
DB12 Sを追加
DB12をベースに、700PSへ高めたV8、標準カーボンセラミックブレーキ、短縮した変速時間、専用空力とシャシー調整を組み合わせるSを発表。クーペとVolanteの双方に設定し、2026年第1四半期からの納車開始を案内しています。
DB12 Volante 60th Anniversary Editionを設定
Volanteの名称誕生60周年を記念し、Q by Aston MartinがDB12 Volanteへ専用色とブロンズ系ディテールを組み合わせる限定仕様を設定。DB12 Volanteは60台限定で、通常モデルの走行性能を保ちながらビスポークの仕立てを強めています。
最新の販売状況・受注状況は、メーカー公式サイトまたは正規販売店で確認してください。
