BMW / MODEL HISTORY
M2
M2
目次
M2とは
BMW M2は、BMW Mの本格的な走行性能を2シリーズ クーペ級のコンパクトなボディへ凝縮したMハイ・パフォーマンス・モデルです。初代F87は2016年に日本へ導入され、3.0L直列6気筒Mツインパワー・ターボ、後輪駆動、ワイド化した専用ボディを組み合わせて登場しました。M3/M4より小さな車体で、日常に持ち込めるFRのMモデルという立ち位置を明確にしたことがM2の出発点です。
初代は発売時から完成形を固定した車ではなく、世代の途中で性格を濃くしていきました。日本仕様はまず370PSの7速M DCTで販売を始め、2016年秋に6速MTを追加。2018年にはM2 Competitionへ発展し、M4系の技術を取り入れた410PS・550Nmの直列6気筒、強化された冷却・車体剛性・制動系を採用しました。2020年のM2 CSでは450PSと軽量化を組み合わせ、F87の終盤はサーキット志向まで段階的に広がっています。
2代目G87は2023年2月に日本で受注を開始し、同年4月から納車が始まりました。排気量2,992ccの直列6気筒Mツインパワー・ターボを受け継ぎながら、発売時から460PSを発生し、6速MTと8速Mステップトロニックを同時設定。ボディは先代より大きくなりましたが、後輪駆動と約50:50の前後重量配分を軸に据え、M3/M4と共通する技術をコンパクトな2ドアへ落とし込む考え方は維持されています。
現行G87は2024年の改良で最高出力を480PSへ引き上げ、ATは最大トルク600Nm、MTは550Nmとなりました。2025年には530PSのM2 CS、2026年にはそのCSをベースにした40台限定のM2 CS Edition EDGEも日本へ導入されています。さらにBMW公式ページではM2 M xDriveの日本導入を2026年秋以降と予告している一方、2026年9月27日時点では日本仕様の最終諸元を未確定としているため、通常のM2は依然として480PS・後輪駆動・MT/ATを選べる構成が現行の基準です。
M2を30秒で理解
- 初代登場
- 2016年
- 歴代
- 2世代
- M2の基本
- 3.0L直列6気筒Mツインパワー・ターボと後輪駆動を軸に、アクティブMディファレンシャル、Mアダプティブ・サスペンション、M Driveへ発展
- ボディの変遷
- 初代F87のコンパクトな2ドアMクーペから、2代目G87では全幅・ホイールベースを拡大しつつFRと4座クーペの基本構成を継承
- 現行世代
- 2代目 G87
M2らしさはどこにある?
最もコンパクトなMハイ・パフォーマンス・モデル
M2はM240iなどのMパフォーマンス・モデルとは異なり、BMW M社がM3/M4と同じMハイ・パフォーマンス・モデルとして開発する車です。初代から専用のワイドトレッド、冷却・ブレーキ・ディファレンシャルを与えられ、単に2シリーズへ高出力エンジンを載せた構成ではありません。2代目でもM3/M4と共通するエンジンやシャシー技術を使いながら、より短い全長のクーペにまとめることがM2固有の役割になっています。
二世代を通じてFRが中心にある
M2が二世代を通じて守ってきた中心軸は、単に後輪駆動であることではなく、コンパクトな2ドアに前輪を操舵、後輪を駆動という役割分担を残し、ドライバーが姿勢変化を使って走らせる感覚を前面に出してきたことです。初代F87から現行G87まで通常モデルはFRを基本とし、アクティブMディファレンシャルや約50:50の重量配分でその性格を支えてきました。2026年にM xDriveの日本導入が予告されたことで選択肢は広がりますが、むしろFRを基準としてきた歴史があるからこそ、4輪駆動仕様はM2にとって走り方の幅を広げる大きな転換として位置づけられます。
MTを残し続けることがM2の個性
初代は日本発売時こそ7速M DCTのみでしたが、2016年10月に6速MTを追加し、その後のCompetitionでもMTとDCTを設定しました。2代目は最初から6速MTと8速ATを並べ、2024年の480PS化後も両方を継続。現行BMWのMモデルの中でも、コンパクトなFRクーペを自分で変速して走らせたい需要に応えることが、M2の分かりやすい特徴として残っています。
CompetitionとCSで世代の上限を押し上げる
M2のCompetitionやCSは、標準車より数字の大きい上位版というだけではありません。通常モデルが日常でも扱えるFRクーペとしてのバランスを保つ一方、CompetitionやCSは冷却、剛性、制動、軽量化まで手を入れ、同じ世代がどこまでサーキット寄りの性能を受け止められるかを示す役割を担ってきました。初代では370PSのM2から410PSのCompetition、450PSのCSへ、2代目では480PSの通常車に対して530PSのCSへ発展しています。この派生モデルの存在によって、M2は一つの完成形に固定されず、日常性を残す標準車と限界性能を深める特別仕様の両方を持つ車種になっています。
歴代M2比較
| 世代 | 販売期間 | 型式 | この世代を一言で |
|---|---|---|---|
| 初代 | 2016年5月~2021年(月確認中) | F87 | 初代F87は370PS・後輪駆動のM2クーペとして始まり、6速MT、M2 Competition、限定M2 CSへ段階的に走行性能を深めた世代です。 |
| 2代目 | 2023年2月~現行 | G87 | 2代目G87は460PSで全面改良され、6速MTと8速ATを同時設定。2024年に480PSへ強化され、CSやM xDrive予告まで展開を広げる現行世代です。 |
M2の世代別詳細
各世代の型式、ボディ、特徴、向いている人、選ぶときの確認点を同じフォーマットで比較できます。
- 型式
- F87
- 主なボディ
- 2ドア スポーツ・クーペ
- この世代を一言で
- 初代F87は370PS・後輪駆動のM2クーペとして始まり、6速MT、M2 Competition、限定M2 CSへ段階的に走行性能を深めた世代です。
POINTこの世代のポイント
- 2016年1月12日に日本で予約注文を開始し、納車は同年5月からと案内されました。発売時は3.0L直列6気筒Mツインパワー・ターボが370PS・465Nmを発生し、オーバーブース時は一時的に500Nmまで高める仕様。7速M DCTと後輪駆動を組み合わせ、通常の2シリーズ クーペより前後トレッドを広げた専用ボディでM2という新しい車種を成立させました。
- 6速MTは最初から日本仕様に用意されたわけではなく、2016年10月25日に追加され、納車は2017年1月からとされました。自動ブリッピング機能を備えたMTが加わったことで、速さと変速の効率を重視するDCTに加え、ドライバー自身の操作をより強く楽しむ選択肢が世代の早い段階で整っています。
- 2018年8月23日にはM2 Competitionへ切り替わり、最高出力410PS、最大トルク550Nmへ向上しました。M4と同等の冷却システム、CFRPストラット・ブレース、大径Mスポーツ・ブレーキなどを採用し、出力の上積みだけでなく連続して高負荷をかける走行への対応まで強化されたことが、初期型との大きな差です。
- 2020年のM2 CSは日本60台限定で、Competitionを基礎に450PSへ高め、CFRP製ボンネットやルーフなどによって約30kg軽量化しました。アダプティブMサスペンションやカーボン・セラミック・ブレーキなどを組み合わせ、F87の終盤では日常使用を残しながらサーキット性能を一段深く追求する派生へ到達しています。
FITこんな人に向いている
小さなFRのMらしさと、仕様ごとの濃い違いを楽しみたいなら。F87は現行G87よりひと回り小さく、初期型、Competition、CSでキャラクターがはっきり変わります。初期型の370PSと軽快な成り立ち、410PSのCompetitionで強化されたエンジン・冷却・剛性、450PSと軽量化を組み合わせたCSという流れがあるため、単に『初代M2』として一括りにするより、どの段階の味を求めるかで候補が変わる世代です。
CHECK選ぶときに見るポイント
F87の中古車は、まず初期M2かCompetitionかCSかを分けて見ると内容をつかみやすくなります。2016年5月の発売時は7速M DCTのみで、6速MTは2016年10月受注開始・2017年1月納車予定として後から追加されました。2018年8月のCompetitionではエンジンが410PS・550Nmへ変わり、冷却系やブレーキ、車体補強も強化されています。年式だけでなく正式なモデル名とトランスミッション、サーキット走行歴を含む整備状態まで合わせて比較したい世代です。

- 型式
- G87
- 主なボディ
- 2ドア スポーツ・クーペ
- この世代を一言で
- 2代目G87は460PSで全面改良され、6速MTと8速ATを同時設定。2024年に480PSへ強化され、CSやM xDrive予告まで展開を広げる現行世代です。
POINTこの世代のポイント
- 2023年2月27日に日本で注文受付を開始し、納車は4月からと発表されました。発売時から6速MTと8速Mステップトロニックを同価格で用意し、最高出力460PS・最大トルク550Nmの3.0L直列6気筒ターボを後輪へ伝える構成です。全面改良後も『FRをMTで操れるM2』をラインアップの中心に残したことが、G87の性格を端的に表しています。
- 車体は全長4,580mm、全幅1,885mm、ホイールベース2,745mmへ拡大し、M3/M4と共通するコンポーネントを多く採用しました。Mアダプティブ・サスペンション、大径Mコンパウンド・ブレーキ、ボディ補強を標準で備え、カーブド・ディスプレイや新しい運転支援も組み合わせています。先代より大きく重くなった分を、高い剛性と制御技術でまとめた世代です。
- 2024年10月29日の一部改良では最高出力を460PSから480PSへ高めました。MTの最大トルクは550Nmのままですが、8速ATは600Nmへ向上。ボディ形式やFRという基本骨格を変えずに、通常モデルの動力性能を一段上げたため、G87の中古車ではこの改良前後が分かりやすい比較点になります。
- 2025年には530PS・650NmのM2 CSを87台限定で設定し、約30kgの軽量化や専用シャシー設定を追加。2026年8月にはCSを基礎にMパフォーマンス・パーツを装備したM2 CS Edition EDGEを40台限定で販売しました。通常M2のFR/MTという軸を残したまま、限定モデルではよりサーキット寄りの性能を深める展開が続いています。
FITこんな人に向いている
現行の安全・デジタル装備と、FR+MTの組み合わせを両立したいなら。G87は先代より車体が大きくなった一方、通常M2では後輪駆動と6速MTを残し、M3/M4系の3.0L直6ターボやシャシー技術を採用しています。カーブド・ディスプレイや運転支援も新しくなり、サーキット向けの性能だけを優先した車ではありません。現行世代の装備を持ちながら、FRのMクーペをMTでも選べることがG87の強みです。
CHECK選ぶときに見るポイント
G87は2024年10月の改良を境に、同じ2代目でもエンジン出力が異なります。2023年導入車は460PS・550Nm、改良後は480PSとなり、6速MTが550Nm、8速ATが600Nmです。さらに530PSのM2 CSや40台限定のCS Edition EDGEは通常M2とは別の高性能仕様で、2026年秋以降に導入予定とされるM2 M xDriveも日本仕様がまだ最終確定していません。中古・新車を横断して比べる場合は、登録年だけでなく460PS/480PS、MT/AT、通常車/CS系の順に仕様を切り分けると違いが明確になります。
M2はどう進化してきたか
新しい小型Mとして370PSのF87から始まる
M2は2016年、2シリーズ クーペを土台にワイドトレッドや専用サスペンション、アクティブMディファレンシャルを与えた新しいMモデルとして登場しました。発売時は370PS・7速M DCT・後輪駆動。M3/M4より小さなサイズで、本格Mのシャシー技術を楽しめる位置を新たに作ったことが最初の役割でした。
MT追加からCompetition、CSへF87を深化
初代は6速MTを追加した後、M2 Competitionで410PS・550Nmと強化された冷却・ブレーキ・剛性を採用しました。さらにM2 CSでは450PSと約30kgの軽量化へ進みます。モデルチェンジを待たず、同じF87の中で操る楽しさとサーキット対応力を段階的に引き上げたことが初代の進化の特徴です。
G87で460PSとM3/M4系の技術を標準領域へ
2代目は発売時点から460PSとなり、6速MTと8速ATを並行設定しました。ボディは大型化したものの、後輪駆動と約50:50の重量配分を維持し、Mアダプティブ・サスペンションや高性能ブレーキ、M3/M4と共通するエンジン技術を採用。F87で上位仕様に積み上げてきた高い走行性能を、G87では標準M2の土台から引き上げています。
480PS化の先でCSとM xDriveへ選択肢を拡大
2024年改良で通常M2は480PSとなり、2025年には530PSのCSが登場しました。さらに2026年、BMWはM2として初のM xDriveを日本へ秋以降導入予定と案内しています。後輪駆動とMTを残す通常M2を中心に据えながら、CSでは軽量・高出力化、M xDriveではトラクションの方向へ枝を伸ばしており、G87後半は一つの走り方に固定しない構成へ広がりつつあります。
M2はどの世代を選ぶ?
F87かG87かは、サイズ感と新しさのどちらを重く見るか
F87は全長4,475mm・全幅1,855mm級で、G87は4,580mm・1,885mmへ拡大しています。初代の小ささと機械的な凝縮感を優先するならF87が候補になり、最新の運転支援、カーブド・ディスプレイ、Mアダプティブ・サスペンションなどを含めて日常の完成度を求めるならG87が比較の中心になります。
F87は初期型とCompetitionを分けて考える
初期型は370PS、Competitionは410PSで、CompetitionではM4系エンジン、冷却系、CFRPストラット・ブレース、強化ブレーキまで変更されています。単なる後期型というより走行系の中身が大きく変わるため、F87を探すときは年式より先に『通常M2かCompetitionか』を決める方が選択の意図がはっきりします。
G87は460PS車と480PS車で区切る
2023年の導入時は460PS、2024年10月改良後は480PSです。ATでは最大トルクも550Nmから600Nmへ変わるため、見た目が近くても動力性能の仕様は同じではありません。価格や走行距離が近い中古車を比較するときは、改良前後を混在させずに見ると条件を揃えやすくなります。
MT、AT、CS、今後のxDriveで選ぶ軸が異なる
通常M2の6速MTは操作そのものを楽しむ選択、8速ATは変速の速さと現行480PS仕様で600Nmを引き出す組み合わせです。M2 CSはATのみで軽量化と530PSを優先した限定仕様。さらにM xDriveは2026年秋以降の日本導入予定で、4輪駆動によるトラクションを新しい軸として加えます。名称だけで上下関係を作るより、何を走りの中心に置く仕様かで分ける方がM2のラインアップを理解しやすくなります。
同じ世代でも年式、グレード、駆動方式、改良時期によって仕様は異なります。購入時は実車の状態や装備、整備履歴も含めて確認してください。
M2を選ぶときに確認したいポイント
2016年式でもMTとは限らない
初代の日本発売は2016年5月ですが、その時点の販売仕様は7速M DCTでした。6速MTは同年10月25日に注文受付を開始し、納車予定は2017年1月からです。初年度登録という情報だけからトランスミッションを想定せず、実車の仕様と製造・登録時期を組み合わせて見る必要があります。
Competitionはエンジンだけの変更ではない
2018年のM2 Competitionは410PS・550Nmへ出力を高めただけでなく、M4と同等の冷却システム、CFRPストラット・ブレース、大径Mスポーツ・ブレーキ、専用サスペンション設定を採用しています。初期型と価格差を比べる際は、馬力だけでなく高負荷時の冷却・制動・剛性まで含む変更として捉えると内容の差が見えてきます。
G87は2024年秋の480PS化を境に仕様を確認
同じG87でも、2023年導入時は460PS、2024年10月29日発表の改良後は480PSです。ATは改良後に最大トルク600Nmへ上がり、MTは550Nm。中古車では年式表記だけで判断せず、最高出力とトランスミッションの組み合わせまで照合すると、改良前後を取り違えにくくなります。
CS系は限定台数と標準M2との差を分けて見る
G87のM2 CSは日本87台限定で530PS・650Nm、CS Edition EDGEはそのCSをベースにMパフォーマンス・パーツを加えた40台限定です。どちらも通常M2のMT/ATラインアップとは別枠で、CSはATのみ。希少性だけでなく、出力、軽量化、足まわり、装備内容が通常車とどこまで違うかを基準に比較すると購入目的と仕様を合わせやすくなります。
2代目 M2 G87
情報確認:2026年9月

M2 CS Edition EDGEを日本40台限定で発売
530PSのM2 CSをベースにMパフォーマンス・パーツと専用バッジを加えた限定車。ブラック・サファイア20台、Mブルックリン・グレー20台の計40台で、価格は1,663万円、納車は2026年9月以降と案内されました。
2代目M2 CSを87台限定で日本導入
通常M2から約50PS・50Nm引き上げた530PS・650Nmの直列6気筒を搭載し、CFRPの採用などで約30kg軽量化。8速ATのみで、日本では87台限定、納車は2025年11月以降と発表されました。
最新の販売状況、受注状況、グレード構成、価格については、メーカー公式サイトまたは正規販売店で確認してください。
