【音声配信】レクサス NX歴代モデルの概要
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目次
レクサス NXの概要
レクサス NXは、2014年の初代モデルデビューと共に、レクサスブランドに新風を吹き込み、世界のプレミアムコンパクトSUV市場において瞬く間にその存在感を確立した、極めて戦略的な一台です。「Premium Urban Sports Gear」というコンセプトが示す通り、都会的でシャープなエクステリアデザイン、ドライバーの感性を刺激する運動性能、そしてレクサスならではの上質な内外装と先進技術を高次元で融合。従来のレクサスユーザー層に加え、より若い世代やアクティブなライフスタイルを持つ人々に強くアピールしました。
歴代NXを貫くのは、単に豪華なだけでなく、乗る人の心を満たすエモーショナルな価値と、時代をリードする先進性の追求です。初代でレクサス初のターボエンジンを搭載した衝撃もさることながら、2代目ではブランド初のプラグインハイブリッド(PHEV)をラインナップするなど、電動化戦略においても重要な役割を担っています。デザイン、走り、快適性、そして環境性能。その全てにおいて妥協なく進化を続けるNXは、レクサスの未来を象徴するクロスオーバーSUVとして、その輝きを一層増しているのです。
レクサス NXの歴代モデル概要
初代 NX (AGZ1#/AYZ1#系)
- 販売期間:2014年7月 – 2021年10月
- 型式:AGZ10/AGZ15 (NX200t/NX300 2.0Lターボ), AYZ10/AYZ15 (NX300h 2.5Lハイブリッド)
- 特徴:
- 「Premium Urban Sports Gear」をコンセプトに、レクサス初のコンパクトクロスオーバーSUVとして市場に投入。都市での機動性とSUVの力強さ、そしてレクサスならではの上質さを兼ね備え、特に若い世代やアクティブなライフスタイルを持つ層から高い支持を得ました。トヨタRAV4(当時)やハリアー(当時)とプラットフォームの一部を共有しつつも、NX独自のキャラクターが与えられました。
- エクステリアは、レクサスの象徴である「スピンドルグリル」を大胆に採用し、シャープでエッジの効いた彫刻的なラインと、クーペのような流麗なルーフラインが特徴。L字型のLEDクリアランスランプ(デイタイムランニングランプ機能付)も、NXの先進性を際立たせました。
- インテリアは、ドライバーオリエンテッドなコクピットデザインと、上質な素材、そして精緻なクラフトマンシップが融合。センターコンソールに配置されたリモートタッチインターフェースも、当時のレクサスの特徴でした。
- パワートレインの大きな注目点は、レクサスブランドとして初めて開発された2.0L直列4気筒直噴ターボエンジン「8AR-FTS」を搭載した「NX200t」(後に「NX300」へ改称)です。優れた動力性能と環境性能を両立しました。また、2.5Lアトキンソンサイクルエンジン「2AR-FXE」を核とするハイブリッドシステム「Lexus Hybrid Drive」を搭載した「NX300h」もラインナップされ、スムーズな走りと高い燃費性能を提供。それぞれFFとAWDが設定されました。
- スポーティな内外装と専用チューニングサスペンション(一部グレードにはNAVI・AI-AVSも設定)を持つ「F SPORT」も人気を博しました。安全性能では、2017年のマイナーチェンジで予防安全パッケージ「Lexus Safety System +」を標準装備化し、安全性を大幅に向上させました。
2代目 NX (AAZA2#/TAZA2#/AAZH2#/AALH1#系)
- 販売期間:2021年11月 – 現在 (2025年6月時点)
- 型式:AAZA20/AAZA25 (NX250 2.5Lガソリン), TAZA25 (NX350 2.4Lターボ), AAZH20/AAZH25/AAZH26 (NX350h 2.5Lハイブリッド), AALH16 (NX450h+ 2.5L PHEV) など
- 特徴:
- 「Vital x Tech Gear」を開発コンセプトに、生命的な躍動感(Vitality)と先進技術(Technology)の融合を目指しフルモデルチェンジ。レクサスの次世代デザイン言語の幕開けを告げるとともに、電動化戦略の重要な一翼を担うモデルとして、多様なパワートレインをラインナップしました。プラットフォームには、最新のGA-Kプラットフォーム(TNGA-K)を採用し、基本性能を飛躍的に向上させています。
- エクステリアは、より洗練され、かつ塊感のある力強いデザインへと進化。スピンドルグリルは新たな立体表現となり、薄型LEDヘッドランプと一体化。リアは、横一文字に伸びるテールランプと、従来のLマークに代わる新しい「LEXUS」ロゴタイプが特徴です。
- インテリアは、ドライバーが運転に集中できる「Tazuna Concept(手綱コンセプト)」に基づいたコクピットデザインを採用。大型のタッチディスプレイ(最大14インチ)を中心とした新しいマルチメディアシステム「Lexus Interface」や、ドアの開閉をスムーズに行える「e-ラッチシステム」など、先進性と使いやすさを追求。素材の質感も一層高められています。
- パワートレインは、レクサス初の2.5Lプラグインハイブリッドシステム(PHEV)を搭載した「NX450h+」を筆頭に、新開発2.4Lターボエンジン搭載の「NX350」、進化した2.5Lハイブリッドシステム搭載の「NX350h」、そして2.5L自然吸気エンジン搭載の「NX250」と、多彩なラインナップ(全車AWDまたはFFを設定)。これにより、多様なニーズと環境意識に応えます。
- 安全性能では、最新の予防安全パッケージ「Lexus Safety System +」を全車標準装備。検知範囲の拡大や新機能の追加(プロアクティブドライビングアシストPDAなど)により、より高度な安全運転支援を実現。高度運転支援技術「Lexus Teammate Advanced Park」(駐車支援)も設定。この2代目は、レクサスの変革を象徴する、意欲的なプレミアムクロスオーバーSUVとして、市場で高い評価を得ています。