ホンダ / MODEL HISTORY
PRELUDE
Prelude
目次
PRELUDEとは
PRELUDEは1978年に、前席を重視した4人乗りの2ドアクーペとして登場したHondaのスペシャリティカーです。初代は国産車で初めて電動式サンルーフを標準装備するなど、単に速さを競うのではなく、低いスタイルと新しい装備で「運転する時間そのものを特別にする」ことを狙いました。この先進性とパーソナル性の組み合わせが、歴代PRELUDEを理解する出発点です。
2代目以降は、先進技術をいち早く量産クーペへ持ち込む役割がより明確になりました。2代目では日本初の4輪アンチロックブレーキを設定し、3代目では世界初の舵角応動型4WSを採用。4代目では電子制御電動式のハイパー4WSと2.2L DOHC VTECへ発展しました。新技術を装備表の飾りではなく、曲がる・止まる・操る感覚へ結び付けてきたことが、PRELUDEの個性を形づくっています。
5代目は、歴代の技術志向をより走りに集中させた世代です。Type Sには2.2L DOHC VTECの220PSエンジンとATTSを組み合わせ、SiRには200PSのVTECを設定する一方、Sマチックや両席SRSエアバッグ、ABSなども充実させました。高性能だけに振り切らず、クーペとしての快適性と日常性を保ちながら操縦性能を磨いたことが、2001年まで続いた従来型PRELUDEの到達点でした。
その後24年の空白を経て、6代目PRELUDEは2025年9月に復活しました。駆動方式はFFを継承しながら、2.0L e:HEVとHonda S+ Shift、CIVIC TYPE RをベースにPRELUDE専用設定したシャシーを採用し、開口部の広いテールゲートや可倒式後席も備えています。2026年8月には2027 Limited Editionも追加され、現行型は歴代の『先進技術を使って操る喜びをつくる』という役割を、電動化と実用性を含む新しい形で引き継いでいます。
PRELUDEを30秒で理解
- 初代登場
- 1978年
- 歴代
- 6世代
- PRELUDEの基本
- 電動サンルーフ、4輪アンチロックブレーキ、4WS、VTEC、ATTSを経て、現行型のe:HEVとHonda S+ Shiftへ発展
- ボディの変遷
- 1978年から5世代のFFスペシャリティクーペを展開し、2025年にテールゲート式ボディを持つスペシャリティスポーツハイブリッドとして復活
- 現行世代
- 6代目・現行世代 BF1
PRELUDEらしさはどこにある?
新技術をクーペの魅力へ変えてきた
PRELUDEの歴史では、初代の電動サンルーフ、2代目の4輪アンチロックブレーキ、3代目の4WSのように、その時代の新技術が早い段階から採用されました。重要なのは装備の新しさだけではなく、開放感、制動時の安心、操舵応答といった運転体験へ技術を結び付けたことです。現行型のHonda S+ Shiftも、電動化されたパワートレーンに運転操作との一体感を持たせるという同じ流れに位置付けられます。
FFを軸に、曲がり方を磨き続けた
歴代PRELUDEはFFを基本としながら、ダブルウイッシュボーン、4WS、ハイパー4WS、ATTSなどによって操縦性を磨いてきました。駆動方式そのものを変えるのではなく、FFの特性を前提にステアリングや駆動力配分を工夫したことが特徴です。6代目でもFFを継承し、デュアルアクシス・ストラットやアダプティブダンパーを組み合わせており、世代を越えて『どう曲がるか』を重視する姿勢が続いています。
スポーツだけに限定しないスペシャリティカー
初代は前席優先のパーソナルクーペとして始まり、4代目は大胆なワイド&ショートのスタイル、5代目は快適性と高運動性能の両立を掲げました。現行型ではさらに、広いテールゲート開口と可倒式後席を採用し、クーペらしい低いスタイルと荷物の積みやすさを両立しています。PRELUDEは歴代を通じ、純粋な競技志向ではなく、日常から離れた特別感を普段の移動に持ち込むことを重視してきたモデルです。
24年ぶりの復活でも、役割は『次の時代の前奏曲』
2025年の6代目は、過去のクーペをそのまま再現するのではなく、2モーターe:HEVとHonda S+ Shiftを使った電動化時代のスペシャリティスポーツとして開発されました。HondaはPRELUDEという車名を『前奏曲、先導する』という意味と説明してきましたが、現行型もハイブリッドで操る喜びをどう表現するかを示す役割を担っています。歴代との共通点は形ではなく、新しい技術を新しい運転体験へ変える姿勢です。
歴代PRELUDE比較
| 世代 | 販売期間 | 型式 | この世代を一言で |
|---|---|---|---|
| 初代 | 1978年11月~1982年10月 | SN | 初代SNは、前席優先の4人乗りFFクーペとして登場し、国産車初の電動式サンルーフや集中ターゲットメーターなどを採用して、PRELUDEの『先進的なパーソナルクーペ』という性格を作った世代です。 |
| 2代目 | 1982年11月~1987年3月 | AB / BA1 | 2代目AB/BA1は、低いボンネットとリトラクタブルヘッドライトのスタイルに、新開発1.8L 12バルブエンジン、フロント・ダブルウイッシュボーン、日本初の4輪アンチロックブレーキを組み合わせ、先進FFスペシャリティカーとしての方向を強めた世代です。 |
| 3代目 | 1987年4月~1991年8月 | BA4 / BA5 | 3代目BA4/BA5は、全車2.0L化と4輪ダブルウイッシュボーンに加え、世界初の舵角応動型4WSを設定し、PRELUDEを先進FFスペシャリティカーの象徴的存在へ押し上げた世代です。 |
| 4代目 | 1991年9月~1996年10月 | BA8 / BA9 / BB1 / BB4 | 4代目BA8/BA9/BB1/BB4は、3ナンバー専用のワイド&ショートなボディへ転換し、2.2L DOHC VTECと電子制御電動式ハイパー4WSを採用して、デザインと操縦技術を大きく刷新した世代です。 |
| 5代目 | 1996年11月~2001年(月確認中) | BB5 / BB6 / BB7 / BB8 | 5代目BB5/BB6/BB7/BB8は、2.2Lエンジンを軸にSiRと220PSのType Sを設定し、ATTSやSマチック、新ABSを採用して、快適なスペシャリティクーペと高い運動性能の両立を追求した旧世代最後のPRELUDEです。 |
| 6代目・現行世代 | 2025年9月~現行 | BF1 | 6代目BF1は、24年ぶりに復活した現行PRELUDEで、2.0L e:HEV、Honda S+ Shift、CIVIC TYPE Rをベースに専用設定したシャシー、テールゲート式荷室を組み合わせたFFスペシャリティスポーツハイブリッドです。 |
PRELUDEの世代別詳細
各世代の型式、ボディ、特徴、向いている人、選ぶときの確認点を同じフォーマットで比較できます。
- 型式
- SN
- 主なボディ
- 2ドア・フィックストクーペ
- この世代を一言で
- 初代SNは、前席優先の4人乗りFFクーペとして登場し、国産車初の電動式サンルーフや集中ターゲットメーターなどを採用して、PRELUDEの『先進的なパーソナルクーペ』という性格を作った世代です。
POINTこの世代のポイント
- 1978年11月25日に発売され、XT、XR、XE、Eの4タイプを設定しました。前席を重視した4人乗りの2ドアクーペとして、Hondaの量販車とは異なるパーソナル用途を明確にしたことがPRELUDEという車種の出発点です。
- Eタイプを除き国産車で初めて電動式サンルーフを標準装備し、スピードメーターとタコメーターを同軸に置いた集中ターゲットメーターも採用しました。走行性能だけではなく、乗り込んだ瞬間に新しさを感じさせる装備を重視したことが、後の世代へ続く先進性につながっています。
- パワートレーンは1,750cc CVCC直列4気筒を横置きし、FFを採用。5速MTとホンダマチックを設定しました。ワイド&ローのボディとFFによる室内効率を組み合わせ、クーペの見た目と日常で使える実用性を両立しようとした構成です。
- 初代の価値は、後年の4WSやVTECのような高性能技術ではなく、『新しい装備と低いクーペで特別な時間を作る』という車種の方向性を最初に定めたことです。この考え方が、技術内容を変えながら6代目まで続くPRELUDEの共通項になっています。
FITこんな人に向いている
PRELUDEの原点と1970年代らしいパーソナルクーペを味わいたいなら。初代は性能数値よりも、低いクーペスタイル、前席を重視した室内、電動式サンルーフといった当時として新しい体験に価値があります。現代的な速さや安全装備を求める世代ではありませんが、PRELUDEがなぜ『スペシャリティカー』として始まったのかを最も分かりやすく示す世代です。
CHECK選ぶときに見るポイント
初代を選ぶときは、グレード名や当時の装備差より先に、40年以上を経た車体・機関・内装がどこまでオリジナル状態を保っているかを見る必要があります。電動サンルーフなど世代を象徴する装備が正常に作動するか、補修部品を確保できるかまで含めて維持条件を確認することが、実際の購入判断では重要です。
- 型式
- AB / BA1
- 主なボディ
- 2ドアクーペ
- この世代を一言で
- 2代目AB/BA1は、低いボンネットとリトラクタブルヘッドライトのスタイルに、新開発1.8L 12バルブエンジン、フロント・ダブルウイッシュボーン、日本初の4輪アンチロックブレーキを組み合わせ、先進FFスペシャリティカーとしての方向を強めた世代です。
POINTこの世代のポイント
- 1982年11月26日に発売され、新開発1,829cc CVCC 12バルブエンジンと5速MT/4速ホンダマチックを設定しました。初代のFFパーソナルクーペという基本を引き継ぎながら、エンジンと変速機を刷新して走りの質までモデルチェンジの中心に置いた世代です。
- フロントにダブルウイッシュボーンを採用し、低いエンジン搭載位置と合わせて低いボンネットを実現しました。リトラクタブルヘッドライトを含むワイド&ローの外観は、機構とスタイルを別々に作るのではなく、足まわりの設計そのものをクーペらしい姿へつなげた結果です。
- XZとXXには日本初の4輪アンチロックブレーキ装着車を用意しました。滑りやすい路面での安定した制動を狙ったこの技術は、PRELUDEが『新しい装備を見せる車』から『走る・止まる機能を先取りする車』へ変わったことを示す重要な転換点です。
- 2代目で確立した低いスタイルと先進シャシーの組み合わせは、次の3代目で4輪ダブルウイッシュボーンと4WSへ発展します。PRELUDEの歴史を技術の連続性で見ると、2代目はその流れを作った基礎となる世代です。
FITこんな人に向いている
低い80年代クーペの姿とPRELUDEの技術志向を両方求めるなら。2代目はリトラクタブルヘッドライトと低いボンネットによる外観が大きな魅力ですが、同時に日本初の4輪アンチロックブレーキやダブルウイッシュボーンを持ち込んだ技術的な節目でもあります。見た目だけのスペシャリティカーから、走りのメカニズムまで先進性を持たせる方向へ変わった世代として選ぶ意味があります。
CHECK選ぶときに見るポイント
2代目は仕様そのものより、現存車の状態差が購入後の満足度を大きく左右します。アンチロックブレーキ装着車かどうかなど当時のオプション差を確認したうえで、リトラクタブルヘッドライト、電装、燃料系、サスペンションなど経年部分が正常かを見て、希少装備の有無と維持しやすさを分けて判断するのが現実的です。
- 型式
- BA4 / BA5
- 主なボディ
- 2ドアクーペ
- この世代を一言で
- 3代目BA4/BA5は、全車2.0L化と4輪ダブルウイッシュボーンに加え、世界初の舵角応動型4WSを設定し、PRELUDEを先進FFスペシャリティカーの象徴的存在へ押し上げた世代です。
POINTこの世代のポイント
- 3代目は、初代・2代目で築いた「低いFFクーペ」という方向を、見た目の新しさから操縦性の新しさへ進めた世代です。全車を2.0Lとしたこと自体より、PRELUDEを雰囲気で選ぶスペシャリティカーから、走らせたときの反応まで個性を持つモデルへ引き上げたことに、この世代交代の意味があります。
- 4輪ダブルウイッシュボーンの採用は、単にサスペンション形式を増やしたという話ではありません。低いボンネットと良好な視界を保ちながら、タイヤの接地性と操舵への反応を高めることで、クーペらしいスタイルと運転のしやすさを同じ設計で成立させました。2代目で始まった「メカニズムが外観をつくる」という考え方を、より完成度の高い形へ進めた部分です。
- この世代を象徴する4WSは、後輪も操舵すること自体が目的ではなく、速度やハンドル操作に応じて車の向きの変わり方を変えるための技術でした。高速では安定感を、狭い場所では取り回しやすさを狙ったことで、FFクーペの弱点を別の駆動方式へ変えるのではなく、操舵技術で補うというPRELUDE独自の発想を明確にしました。
- 3代目後半では仕様の幅を広げながら基本コンセプトを熟成させ、PRELUDEは「4WSを搭載した珍しい車」から「新しい操縦技術を量産車で体験できる車」へ評価軸を移していきます。この成功があったからこそ、次の4代目では4WSを電子制御化し、エンジンや車体まで含めて先進性をさらに広げる流れにつながりました。
FITこんな人に向いている
歴代PRELUDEを代表する4WSと低いクーペスタイルを重視するなら。3代目は、PRELUDEを象徴する技術として4WSが強く印象付いた世代です。全車2.0L、4輪ダブルウイッシュボーンという基本性能の上に、後輪も操舵する4WSを加えたため、単に懐かしいクーペではなく、Hondaが操縦性を新しい方法で変えようとした時代そのものを味わえるモデルです。
CHECK選ぶときに見るポイント
3代目は4WSの有無を最初に確認すると選び方が整理しやすくなります。4WS装着車はこの世代ならではの価値がある一方、機構の状態と整備履歴が維持条件に直結します。外観やグレードだけで決めず、4WSを所有理由として優先するのか、構造が比較的シンプルな仕様を選ぶのかを先に決めることが重要です。
- 型式
- BA8 / BA9 / BB1 / BB4
- 主なボディ
- 2ドアクーペ
- この世代を一言で
- 4代目BA8/BA9/BB1/BB4は、3ナンバー専用のワイド&ショートなボディへ転換し、2.2L DOHC VTECと電子制御電動式ハイパー4WSを採用して、デザインと操縦技術を大きく刷新した世代です。
POINTこの世代のポイント
- 1991年9月20日に発売され、SiとSi VTECを中心に展開しました。全幅1,765mmの3ナンバー専用ボディへ移行し、前席をより強く意識したワイド&ショートなプロポーションを採用したことで、歴代の中でも外観の変化が大きいモデルチェンジです。
- Siには2.2L DOHC、Si VTECには2.2L DOHC VTECを搭載し、5速MTと電子制御4速ATを設定しました。VTECをPRELUDEの主力に持ち込んだことで、先進シャシーだけでなくエンジンの高回転特性も車種の魅力として前面に出るようになりました。
- 3代目の機械式4WSから、新開発の電子制御電動式ハイパー4WSへ進化しました。舵角だけでなく車速や操舵速度も使って後輪舵角を決めることで、PRELUDEが一度採用した技術を世代交代でさらに高度化する車種であることを示しています。
- SRSエアバッグ、ABS、TCS、LSDなどの安全・走行装備も選択でき、単なる高出力化ではなく運転を支える電子制御を広げました。4代目は、PRELUDEの先進性が機械機構から電子制御へ移っていく過程を象徴する世代です。
FITこんな人に向いている
大胆に変わったデザインとVTEC・4WSの組み合わせを求めるなら。4代目は3代目までの端正で低いスタイルから、全幅を広げた3ナンバー専用ボディへ大きく方向転換しました。2.2L VTECとハイパー4WSも選べるため、歴代PRELUDEの中でもデザインとメカニズムの変化が分かりやすい世代です。80年代的な姿より、90年代らしいワイドなクーペと高回転エンジンを重視する人に向きます。
CHECK選ぶときに見るポイント
4代目はVTEC、4WS、ATなど装備の組み合わせで性格が変わるため、まず『エンジンを優先するか』『4WSを優先するか』を決めると候補を整理しやすくなります。希少な組み合わせほど魅力は高まりますが、年式相応の機構状態と整備履歴も重要になるため、装備の多さをそのまま購入価値とせず維持条件まで確認したい世代です。
- 型式
- BB5 / BB6 / BB7 / BB8
- 主なボディ
- 2ドアクーペ
- この世代を一言で
- 5代目BB5/BB6/BB7/BB8は、2.2Lエンジンを軸にSiRと220PSのType Sを設定し、ATTSやSマチック、新ABSを採用して、快適なスペシャリティクーペと高い運動性能の両立を追求した旧世代最後のPRELUDEです。
POINTこの世代のポイント
- 1996年11月8日に発売され、Xi、Si、SiR、Type Sを設定しました。全車2.2Lを基本としながら、135PSから220PSまで異なる性格のエンジンを用意したことで、同じクーペの中で快適性重視から高性能志向まで選べる構成になりました。
- Type Sには2.2L DOHC VTECの220PSエンジンとATTSを採用しました。ATTSは左右前輪への駆動力配分を使って旋回性能を高める仕組みで、3~4代目の4WSとは異なる方法からFFの曲がり方を磨いた点に、この世代の技術的な意味があります。
- Xi、Si、SiRにはSマチックを設定し、Si/SiRでは4WSも選択できました。MTだけをスポーツとせず、ATでもシフト操作感を持たせる一方、従来の4WSも残したことで、PRELUDEらしい先進装備を複数の方向へ展開した世代です。
- 1998年にはSiR・S specを追加し、SiRの5速MT車に220PSエンジンとLSDを組み合わせました。5代目は2001年まで続き、その後PRELUDEは長い休止期間へ入ります。旧世代の最後として、自然吸気VTECとFFハンドリング技術を最も幅広く選べたことが特徴です。
FITこんな人に向いている
自然吸気VTECの走りと旧PRELUDEの完成形を求めるなら。5代目はType Sの220PS VTECとATTSが象徴的ですが、SiRやSiを含めて快適性と走りの幅を持たせた世代です。4WSを選べる仕様も残しながら、Type Sでは前輪左右の駆動力配分で旋回性を高めるATTSへ別の解決策を示しました。自然吸気エンジンと90年代Hondaの操縦技術を重視するなら、歴代の中でも比較しやすい世代です。
CHECK選ぶときに見るポイント
5代目はType S、SiR、4WS装着車など魅力の焦点が複数あるため、希少性だけでなく『どの技術を体験したいか』を先に決めるのが有効です。ATTSや4WS、Sマチックは仕様ごとに異なるので、車名だけでは判断せず実車の型式・グレード・装備と整備状態を一致させて確認することが、購入後のミスマッチを減らします。

- 型式
- BF1
- 主なボディ
- 3ドア・スペシャリティスポーツ
- この世代を一言で
- 6代目BF1は、24年ぶりに復活した現行PRELUDEで、2.0L e:HEV、Honda S+ Shift、CIVIC TYPE Rをベースに専用設定したシャシー、テールゲート式荷室を組み合わせたFFスペシャリティスポーツハイブリッドです。
POINTこの世代のポイント
- 6代目のいちばん大きなポイントは、昔のPRELUDEをそのまま再現した復刻車ではないことです。低いボディとFFという歴代の雰囲気は受け継ぎながら、動力源も操作感も現代の技術で作り直されています。旧型と同じものを求めるより、『今の時代ならPRELUDEをどう作るか』という答えとして見ると、この世代の立ち位置が分かりやすくなります。
- 走りの特徴は、ハイブリッドだから静かで効率が良いという一点ではありません。Honda S+ Shiftによって、加速や減速に対してドライバーが操作した感覚をつかみやすくし、電動化しても運転している実感を残す方向へ仕立てています。自然吸気VTECやMTとは方法が違いますが、『操作に対して車が応えることを楽しむ』という歴代PRELUDEの価値を別の手段で受け継いでいます。
- 足まわりの狙いも、単純な高性能化ではありません。CIVIC TYPE R由来の技術を使いながらPRELUDE専用に調整することで、サーキットだけでなく日常の速度でも曲がる感覚を楽しめるようにしています。3代目の4WSや5代目のATTSと同じく、FFの弱点を別の駆動方式へ逃げず、操縦性の工夫で魅力へ変えるというPRELUDEらしい考え方が現代にも残っています。
- もう一つのポイントは、スポーツモデルでありながら日常の使いやすさを捨てていないことです。大きく開くテールゲートと可倒式後席を備え、荷物を載せる場面でも無理をしない構成にしています。週末だけの趣味車に限定せず、普段の移動でも使える特別な一台にするという考え方は初代から続くもので、6代目はそのスペシャリティカーらしさを現在の生活に合わせて作り直した世代です。
FITこんな人に向いている
電動化された走りとクーペ的な特別感を日常でも使いたいなら。現行PRELUDEは、旧型の自然吸気VTECやMTを再現した車ではなく、2モーターe:HEVとHonda S+ Shiftで新しい操作感を作ったモデルです。同時にテールゲートと可倒式後席を持つため、低いスポーツスタイルを選びながら荷物も載せたいという使い方に対応します。歴代の名前より、現代のハイブリッドスポーツとして価値を判断するのが適した世代です。
CHECK選ぶときに見るポイント
現行型を選ぶときは、まずHonda S+ Shiftを含むe:HEVの走り方が自分の期待する『スポーツ』と合うかを試乗で確かめることが重要です。通常のPRELUDEと2027 Limited Editionの違いは主に内外装の専用仕立てなので、走行機構そのものより色・質感・限定仕様への価値をどこまで重視するかで選び分けると判断しやすくなります。
PRELUDEはどう進化してきたか
1978~1982年|パーソナルクーペに『新しさ』を持ち込んだ
初代はFFの2ドアクーペに国産車初の電動式サンルーフや独自メーターを採用し、2代目では日本初の4輪アンチロックブレーキとダブルウイッシュボーンを導入しました。PRELUDEはこの段階で、単に低いクーペではなく、新技術を日常の運転体験へ早く届ける車種という役割を持つようになりました。
1987~1991年|4WSでFFの操縦性そのものを変えた
3代目は世界初の舵角応動型4WSを設定し、4代目では電子制御電動式ハイパー4WSへ発展させました。一度採用した技術を次世代でより高度な制御へ進めたことで、PRELUDEの先進性は『珍しい装備』ではなく、ドライバーの操作にどう応えるかを改善し続ける方向へ深まりました。
1996年|VTECとATTSで高性能FFクーペを完成させた
5代目Type Sは220PSの2.2L DOHC VTECとATTSを組み合わせ、前輪左右の駆動力配分から旋回性を高めました。4WSとは異なる手段でFFのハンドリングを追求し、快適装備や安全装備も同時に充実させたことで、旧世代PRELUDEはスペシャリティ性と高性能を一台にまとめた到達点を迎えました。
2025年|e:HEVで『操る喜び』を再構成
24年ぶりの6代目は、2.0L e:HEVとHonda S+ Shiftを組み合わせ、モーター駆動でも変速感とエンジン回転の連動を感じられるようにしました。過去のMTやVTECを再現するのではなく、電動化されたパワートレーンで操作と車両反応の一体感を作ったことが、現代のPRELUDEとしての進化です。
PRELUDEはどの世代を選ぶ?
歴史の原点を味わうなら初代・2代目
初代は電動サンルーフを備えたパーソナルクーペ、2代目は低いリトラクタブルヘッドライトの姿と日本初の4輪アンチロックブレーキが特徴です。速さよりも、当時のHondaが考えた『新しいクーペ』を所有することに価値を感じるなら、この2世代が候補になります。
4WSをPRELUDEらしさと考えるなら3代目・4代目
3代目は機械式の舵角応動型4WS、4代目は電子制御電動式ハイパー4WSを設定しました。同じ4WSでも制御方法と車体の性格が異なるため、80年代の軽快なスタイルを選ぶか、2.2L VTECとワイドボディを持つ90年代型を選ぶかで方向が分かれます。
自然吸気VTECとFFハンドリングを重視するなら5代目
5代目はSiRとType SにDOHC VTECを搭載し、Type SではATTSを採用しました。旧PRELUDEの中でパワートレーンと旋回技術を最も高性能側へ振った世代なので、クラシックな雰囲気よりも90年代Hondaの自然吸気エンジンと操縦性を目的に選ぶ人に向きます。
現代の安全・実用性まで含めるなら6代目
6代目はe:HEV、Honda S+ Shift、Honda SENSING、Google搭載ディスプレー、テールゲート式荷室を一台にまとめています。旧型とは運転感覚も維持条件も大きく異なるため、『昔のPRELUDEらしさ』より、今の技術でスペシャリティスポーツを日常利用したいかどうかが選択の基準になります。
同じ世代でも年式、グレード、駆動方式、改良時期によって仕様は異なります。購入時は実車の状態や装備、整備履歴も含めて確認してください。
PRELUDEを選ぶときに確認したいポイント
古い世代ほどグレードより車両状態を優先する
初代から3代目は年式が古く、カタログ上の希少装備が残っていても、電装や機械部分の状態が悪ければ維持負担が大きくなります。欲しいグレードを先に固定しすぎず、ボディの腐食、機関、電装、内装、部品供給を含めて状態の良い個体を優先する方が、実際に乗り続けやすい選び方です。
4WSは『付いていること』より正常に機能することを見る
3~5代目では4WSを選べる仕様がありますが、世代によって機械式・電子制御式など構造が異なります。PRELUDEを象徴する装備だからこそ、購入時は装着の有無だけで満足せず、警告表示、作動状態、整備履歴まで確認し、維持できる個体かを判断することが重要です。
5代目はType S・SiR・4WSを混同しない
5代目は高性能仕様が一種類ではありません。Type Sは220PS VTECとATTS、SiRは200PS VTECを基本とし、4WSはSi/SiR側に設定されました。中古車情報では外観変更や部品交換もあるため、エンブレムだけで判断せず型式と装備を照合すると、本来の仕様を把握しやすくなります。
6代目は旧型の代替ではなく別の価値で判断する
現行型は2.0L e:HEVのFFで、旧型の5速MTや自然吸気VTEC高性能仕様とは構成が異なります。その一方で安全支援、快適装備、荷室の使いやすさは大きく進んでいます。旧型と同じ運転感覚を期待して比較するより、Honda S+ Shiftを含む現行型独自の操作感が自分に合うかを試乗で確かめる方が適切です。
6代目・現行世代 PRELUDE BF1
情報確認:2026年8月

PRELUDE 2027 Limited Editionを発売
現行PRELUDEに、専用色プレミアムクリスタルガーネット・メタリックとボルドー×ブラックの内装を組み合わせた2027 Limited Editionを追加しました。2.0L e:HEV・FFという基本メカニズムは通常モデルと共通で、走行性能の別仕様ではなく内外装の特別感を高めたモデルです。
6代目PRELUDEを24年ぶりに発売
2.0L e:HEV、Honda S+ Shift、CIVIC TYPE Rをベースに専用設定したシャシーを組み合わせ、PRELUDEが24年ぶりに復活しました。テールゲート式荷室と可倒式後席も採用し、走りと日常性を両立するスペシャリティスポーツとして再出発しています。
最新の販売状況、受注状況、グレード構成、価格については、メーカー公式サイトまたは正規販売店で確認してください。
