【音声配信】トヨタ プリウス歴代モデルの概要
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目次
トヨタプリウスの概要
トヨタプリウスは、1997年に世界初の量産ハイブリッド乗用車として登場しました。「21世紀に間に合いました。」のキャッチコピーと共にデビューし、環境性能の高さと先進技術で注目を集めました。ラテン語で「~に先駆けて」という意味を持つ車名の通り、ハイブリッド技術のパイオニアとして市場を牽引し続けています。世代を重ねるごとに燃費性能はもちろん、走行性能やデザイン、安全性も進化を遂げており、 エコカーの代名詞としてだけでなく、幅広い層に支持される乗用車としての地位を確立しています。持続可能な社会の実現に向け、電動化技術の普及に大きく貢献してきたモデルです。
トヨタプリウスの歴代モデル概要
初代(NHW10型/NHW11型)
- 販売期間:
- NHW10型: 1997年12月~2000年5月
- NHW11型: 2000年5月~2003年9月
- 特徴:
- 世界初の量産ハイブリッド乗用車として「21世紀に間に合いました。」のキャッチフレーズと共にデビュー。
- 新開発の「トヨタハイブリッドシステム(THS)」を搭載し、ガソリンエンジンと電気モーターを効率よく制御。当時のガソリン車の約2倍の燃費性能(10・15モード燃費28.0km/L)を実現。
- ボディタイプは4ドアセダンで、特徴的な縦長のセンターメーターを採用。
- NHW11型(2000年~)では、エンジン出力の向上や細部の改良が施され、燃費も29.0km/Lに向上。また、北米市場への輸出が開始された。
2代目(NHW20型)
- 販売期間:2003年9月~2009年5月
- 特徴:
- ボディタイプを5ドアハッチバックに変更し、Cd値0.26という優れた空力性能を持つ「トライアングル・シルエット」を採用。これがプリウスの象徴的なデザインとなる。
- ハイブリッドシステムを「THS-II」に進化させ、エンジンとモーターの出力を向上させつつ、さらなる低燃費(10・15モード燃費35.5km/L)を実現。
- モーターのみでの走行(EV走行)が可能になった。
- タッチパネル式のディスプレイやインテリジェントパーキングアシストなど、先進的な装備を搭載。
- 2005年度グッドデザイン大賞を受賞するなど、国内外で高い評価を獲得。
3代目(ZVW30型)
- 販売期間:2009年5月~2015年12月
- 特徴:
- エンジン排気量を1.5Lから1.8Lに拡大し、走行性能と高速巡航時の効率を向上。
- ハイブリッドシステムは「リダクション機構付THS-II」へと進化し、システム全体の90%以上を新開発。モーターの小型軽量化や高効率化も実現し、10・15モード燃費38.0km/Lを達成。
- Cd値0.25という優れた空力性能を維持しつつ、室内空間を拡大。
- オプションで、駐車中の車内換気を行うソーラーパネル付ムーンルーフや、乗車前にエアコンを作動できるリモートエアコンシステムなどを設定。
- エコカー補助金や減税制度の追い風もあり、爆発的なヒットモデルとなった。
4代目(ZVW50型/ZVW51型/ZVW55型)
- 販売期間:2015年12月~2022年12月
- 特徴:
- 「Toyota New Global Architecture(TNGA)」プラットフォームを初めて採用し、低重心化による操縦安定性と乗り心地を大幅に向上。
- 最大熱効率40%を実現した1.8Lエンジンと、進化したハイブリッドシステムにより、一部グレードでJC08モード燃費40.8km/Lを達成。
- 先進的でアグレッシブなエクステリアデザインと、質感の高いインテリアを採用。
- 衝突回避支援パッケージ「Toyota Safety Sense P」を多くのグレードに標準装備し、安全性能を強化。
- プリウスとして初めてE-Four(電気式4WDシステム)を設定し、雪道などでの走行安定性を向上。
- 2017年2月には、プラグインハイブリッドモデル「プリウスPHV(ZVW52型)」もTNGA採用でフルモデルチェンジし、EV走行距離を大幅に延長。
5代目(ZVW60型/ZVW65型/MXWH60型/MXWH65型)
- 販売期間:2023年1月~現在
- 特徴:
- 「Hybrid Reborn」をコンセプトに掲げ、従来の高い環境性能に加え、一目惚れするデザインと虜にする走りを追求。
- ハンマーヘッドデザインを取り入れたフロントフェイスなど、よりスポーティでスタイリッシュなエクステリアデザインへと刷新。低重心なモノフォルムシルエットを継承。
- ハイブリッドシステムは第5世代へと進化。2.0Lエンジン搭載モデル(システム最高出力144kW/196PS)と、従来型を改良した1.8Lエンジン搭載モデルを設定。高い動力性能と優れた燃費性能を両立。
- 最新の予防安全パッケージ「Toyota Safety Sense」を全車標準装備し、より幅広い事故形態に対応。
- 大型ディスプレイオーディオや最新のコネクテッドサービスを搭載し、利便性も向上。
- 2023年3月には、圧倒的な加速性能とEV走行距離を実現した2.0Lプラグインハイブリッドモデル(MXWH61型)も追加設定された。