【車検費用を節約】タイヤは「車検の前に」交換するのがお得

【結論】車検とタイヤ交換は「別々」に！ネット購入＆持ち込みが最強

車検の見積もりで「タイヤ交換が必要です」と言われ、高いな…と感じた時の鉄則。それは、『車検とタイヤ交換を、一緒にお願いしない』ということです。この2つを切り離して考えるだけで、費用は劇的に安くなります。

そして、最も総額を安くできる最強の組み合わせが、「タイヤはネットで安く買い、交換は持ち込みOKの業者に頼み、車検は整備費用の安い業者で受ける」という方法です。まずは、そのための重要なポイントを見ていきましょう。

この3つの鉄則を守るだけで、あなたはもう車検時の高額なタイヤ交換費用に悩まされることはありません。次のセクションでは、なぜディーラーでのタイヤ交換は高いのか、そして「分離」することでなぜ安くなるのか、その仕組みを詳しく解説していきます。

【徹底解説】なぜ車検時のタイヤ交換は高い？費用を安くする仕組み

ここからは、なぜ車検時のタイヤ交換は割高になってしまうのか、そして、どうすればその費用を安くできるのか、その具体的な仕組みと最強の節約術を詳しく解説していきます。

ディーラー等でタイヤ交換すると「定価＋高い工賃」になる理由

ディーラーやカー用品店で販売されているタイヤは、多くの場合、メーカーが定めた「定価」に近い価格で販売されています。お店の利益や、たくさんの種類のタイヤを在庫として抱えるための管理費などが価格に上乗せされているため、どうしても高くなってしまうのです。

さらに、車検と同時にタイヤ交換を依頼すると、「交換工賃」も割高に設定されているケースが少なくありません。車検という大きな枠組みの中で、タイヤ交換単体の価格が分かりにくくなるため、相場より高い工賃になっていても、利用者は気づきにくいのです。この「高いタイヤ代」と「高い工賃」のダブルパンチが、車検時のタイヤ交換が高額になる大きな理由です。

「タイヤ代」と「交換工賃」を分離するのが、節約最大のコツ

では、どうすれば安くなるのか。答えはシンプルで、『タイヤという「商品」を買う場所』と、『タイヤを交換するという「サービス」を受ける場所』を、完全に分離して考えることです。

これは、レストランでコース料理を頼むのではなく、スーパーで一番安い食材を買い、料理は自分で（あるいは安い調理サービスで）行うのと同じです。それぞれで最も安い選択肢を組み合わせることで、最終的な総額を劇的に抑えることができます。

• タイヤ代：在庫コストのかからないネット通販で、最も安く購入する。
• 交換工賃：タイヤ持ち込み交換を専門とする、工賃の安い業者を探して依頼する。

最強の節約術「タイヤのネット購入＋持ち込み交換」とは

この「分離」を実践する上で、最強の組み合わせが「ネット購入＋持ち込み交換」です。ネット通販では、人件費や店舗の家賃といった固定費が少ないため、同じメーカーの同じタイヤでも、店舗販売より3割引～5割引といった、驚くほどの価格で販売されています。これが、費用を安くできる最大のポイントです。

そして、ネットで買ったタイヤを取り付けてくれるのが、「持ち込み交換」に対応した整備工場やガソリンスタンドです。最近では、全国の持ち込み交換業者を、工賃の安い順に検索・予約できる便利なサイトがあります。これらを使えば、近所で一番安く交換してくれるプロを簡単に見つけることができます。この方法なら、ディーラーで交換する場合と比べて、総額で数万円単位の節約が十分に可能です。

【実践ガイド】車検前にやるべき、タイヤセルフチェック＆交換手順

それでは、車検前に自分でできるタイヤのチェック方法と、もし交換が必要だった場合の、具体的な手順を3つのステップで解説します。この通りに進めれば、誰でも簡単にお得なタイヤ交換が実践できます。

ステップ①：車検に通らないタイヤの状態を知る（スリップサインの確認）

まず、本当にタイヤ交換が必要なのかを、自分で確認しましょう。車検でチェックされるのは、主にタイヤの溝の深さです。法律では、溝の深さが1.6mm未満になると、そのタイヤで公道を走ることは禁止されています。

この1.6mmを知らせてくれるのが、タイヤの溝の中にある、少し盛り上がった『スリップサイン』です。タイヤの側面にある▲マークの延長線上の溝の中にあります。このスリップサインが、タイヤの表面と同じ高さになって、溝が繋がって見えたら、それは「交換の合図」です。

ステップ②：もしNGなら、ネットで激安タイヤを購入する

セルフチェックで、スリップサインが出ていたり、ひび割れがひどかったりして、交換が必要だと判断したら、車検の見積もりを取る前に、自分でネットでタイヤを購入してしまいましょう。

前述の通り、Amazonや楽天、オートウェイなどのネット通販なら、同じタイヤでも店舗よりはるかに安く購入できます。自分のタイヤサイズを間違えないように注意し、注文しましょう。この時、送り先を後で予約する交換工場に「直送」してもらうと、重いタイヤを自分で運ぶ手間が省けて非常に便利です。

ステップ③：持ち込み交換業者に予約して、先に交換を済ませる

タイヤを注文したら、次に、そのタイヤを取り付けてくれる業者を探し、予約します。「タイヤピット」や「Gooピット」といった検索サイトを使えば、近所の持ち込みOKな業者を、工賃の安さや口コミで比較しながら簡単に見つけられます。

直送したタイヤが工場に届くタイミングを見計らって、交換の予約を入れ、車検の前にタイヤ交換を完了させてしまいましょう。これで、あなたは胸を張って、どこの業者にでも車検の見積もりを依頼することができます。タイヤ交換という、高額になりがちな項目を切り離したことで、純粋な車検費用だけで比較・検討できるのです。

【初心者さんのギモン】車検とタイヤ交換に関するよくある質問

Q1. 車検の見積もりで「タイヤ交換が必要」と言われましたが、自分で見たらスリップサインは出ていません。交換しなくてもいいですか？

A. はい、スリップサインが出ていなければ、法律上、車検に通らない理由にはなりませんので、交換する必要はありません。業者によっては、安全のための「予防整備」として、溝がまだ残っていても早めの交換を勧めてくることがあります。その場合は、「ありがとうございます。でも、まだ溝は残っているようなので、今回は見送ります」と、ハッキリ断って大丈夫です。

Q2. 車検をお願いする業者に、「タイヤは他で交換します」と言ったら、嫌な顔をされたり、車検を断られたりしませんか？

A. ご安心ください。まっとうな業者であれば、それで嫌な顔をしたり、車検を断ったりすることはありません。どこでタイヤを交換するかは、利用者の自由な権利です。「タイヤは、ネットで安く買える知り合いがいるので、そちらに任せます」などと、角の立たないように伝えれば、スムーズに理解してくれるはずです。

Q3. 車検の有効期限までまだ半年ありますが、タイヤはもうツルツルです。どうすればいいですか？

A. その場合は、車検の時期を待たずに、今すぐタイヤ交換をしましょう。スリップサインが出た状態で走り続けるのは、雨の日にスリップしやすくなるなど、非常に危険です。もちろん、交換方法は、この記事で解説した「ネット購入＋持ち込み交換」が最もお得です。安全は何物にも代えがたいです。車検のタイミングとは切り離して、タイヤの寿命が来たら、すぐに交換するようにしましょう。

Q4. タイヤ交換の際、「アライメント調整」も勧められましたが、これはやった方がいいですか？

A. 「アライメント」とは、車輪の取り付け角度のことです。この角度がズレていると、タイヤが偏って摩耗する「偏摩耗」の原因になります。もし、今履いているタイヤの、内側や外側だけが極端にすり減っているようなら、アライメントがズレている可能性が高いので、調整をお願いするのがオススメです。そうでなければ、必ずしも毎回行う必要はありません。

Q5. タイヤの「バランス調整」は、交換工賃に含まれていますか？

A. はい、通常、「ホイールバランス調整」は、タイヤの組み換え、脱着とセットで、交換工賃に含まれています。これは、タイヤとホイールが均一に回転するように、小さな重りを取り付ける非常に重要な作業です。これを怠ると、高速走行時にハンドルがブレる原因になります。業者に交換を依頼すれば、必ずこの作業も行われるので、ご安心ください。

【まとめ】車検前のタイヤチェックで、無駄な出費を賢く防ごう

今回は、車検時に言われがちなタイヤ交換で損をしないための、具体的な考え方と手順を解説しました。結論は、「車検」と「タイヤ交換」は別物と考え、言われるがままにせず、自分で主導権を握ることでしたね。

そのための賢い手順は、以下の3ステップです。

1. 車検前に、まず自分でスリップサインをチェックする。
2. もし交換が必要なら、ネットでタイヤを安く購入する。
3. 持ち込み交換業者に依頼し、車検の前に交換を済ませる。

車検の見積もりで、焦って高いタイヤ交換費用を支払ってしまう前に、まずはご自身の愛車のタイヤをチェックしてみてください。「スリップサイン」は出ていませんか？もし交換が必要そうなら、この記事で紹介した手順で、賢く、そしてお得にタイヤ交換を済ませてしまいましょう。