HINO600シリーズを強化し連続完走35回目へ
日野自動車は、サウジアラビアで開催されるダカール・ラリー2026に「日野チームスガワラ」として参戦すると発表しました。参戦車両は「HINO600シリーズ」をベースに、2025年大会の解析データと乗員フィードバックを反映。サスペンションの改良やトランスファー破損対策を施し、悪路走破性を高めて平均車速向上を図ります。チームは1991年参戦以来34回連続完走を達成しており、販売会社のメカニック3名を含む体制で35回目の挑戦に臨みます。
挑戦を支える技術とチーム力
ダカール・ラリーは“世界一過酷”と言われるだけあって、14日間で約8000kmもの砂漠や岩場を走破します。その中で車両が停止せず走り続けるには、やはり信頼性重視の整備が欠かせません。日野が見せてきた連続完走の記録は、その証左でしょう。
今回、HINO600シリーズに手が加えられたポイントはサスペンションとトランスファーの強化です。サスペンションは底突きや跳ね返りを抑え、悪路でのグリップ力と安定性を両立。トランスファー破損対策は、パワートレインの信頼性を支え、リタイヤリスクの低減につながります。この二つの改良は、高速コースでの平均車速アップにも直結し、上位入賞を目指す上で重要な要素です。
また、チームを支えるメカニック3名の存在も見逃せません。全国販売会社から選抜された彼らは、販売店で培った整備ノウハウを持ち寄り、レース中も迅速かつ正確なメンテナンスを実行します。代表ドライバーの菅原照仁氏が語る「攻めのマシン作り」に応え、砂漠の彼方まで信頼をつないでくれるはずです。