レンタカーは出発前に傷を確認する。気になる箇所はその場で共有する
レンタカーを受け取ったら、荷物を積んですぐ出発する前に、車の外側を一周しておきましょう。見る目的は「傷のない車を探す」ことではなく、借りる前からあった傷やへこみを、自分でも把握してから利用を始めることです。
店舗によって確認方法は異なります。スタッフと一緒に車体を見る場合もあれば、セルフ方式で利用者自身が乗車前に確認する場合もあるため、その店舗やサービスの案内に従うことが基本です。
確認するタイミングは車を動かす前
傷の確認は、できるだけ駐車場所から車を動かす前に行います。出発してしまってから傷に気づくと、それが利用前からあったものなのか、利用中に付いたものなのか、自分の記憶だけでは整理しにくくなるからです。
有人店舗なら、貸出時にスタッフから外装確認を案内されることがあります。トヨタレンタカーも、出発前にキズ・へこみの有無を店舗スタッフと一緒に確認するよう案内しています。
一方、非対面やセルフ方式では、その場にスタッフがいないことがあります。ニッポンレンタカーのセルフレンタカーでも、乗車前に車体のキズの有無を確認する手順が案内されています。セルフだから確認を省略するのではなく、自分で見る工程がより重要になります。
車体は一周して、角と低い位置を意識して見る
確認するときは、車の前だけを見るのではなく、車体をゆっくり一周します。特に見落としやすいのは、前後バンパーの角、ドアの下側、ホイール周辺など、立った位置から目に入りにくい場所です。
最初に少し離れた位置から左右の側面を見て、大きなへこみや擦れがないか確認します。そのあと車体に近づき、バンパー、フェンダー、ドア、サイドミラー周辺へ視線を移すと、同じ場所を何度も行き来せずに済みます。
傷を探すことだけに集中しすぎる必要はありません。すでに貸出側で把握されている小さな傷もあります。大切なのは、自分が気になった箇所を「たぶん大丈夫だろう」と流さず、利用開始前に確認しておくことです。
出発前に見るならこの順番
- 車を動かす前に、少し離れた位置から左右の側面を見る。
- 前後バンパーの角やフェンダー周辺を近くから確認する。
- ドア、サイドミラー、ホイール周辺にも目を向ける。
- 気になる傷やへこみがあれば、出発前に店舗へ確認する。
- セルフ方式では、利用画面や店舗の案内に沿って確認を終えてから出発する。
この順番なら、数分でも車体全体を見やすくなります。すべての小傷を自分で判定することが目的ではなく、「自分が気になった箇所を出発前の状態として確認する」ことがポイントです。
暗い立体駐車場や夜間など、車体が見えにくい場所では無理に判断しないでください。照明のある位置で確認できるか、店舗スタッフへ相談した方が確実です。
気になる傷は自分だけで判断せず、その場で確認する
擦ったような跡や小さなへこみを見つけても、それが貸出側ですでに把握されているかどうかは外見だけでは分かりません。有人店舗なら、出発前にスタッフへ「ここは確認済みですか」と聞き、その場で一緒に見てもらう方が分かりやすくなります。
貸出時に車両チェックシートや傷の記録を確認する仕組みがある場合は、自分が見つけた箇所と合っているかも見ておきます。確認方法は会社や店舗によって異なるため、独自のやり方を決めつけず、そのサービスの案内を優先します。
写真を撮れる状況なら、気になった箇所と車全体の位置関係が分かる写真を残しておく方法もあります。ただし、写真があるだけで損傷についての責任が自動的に決まるわけではありません。店舗の確認手続きがあるなら、写真だけで済ませず、その手続きを先に行います。
セルフ貸出では「誰にも会わないから省略」が一番困りやすい
アプリなどを使って非対面で借りる方式では、受付カウンターで車体を一緒に確認する機会がありません。そのため、指定された車に着いたら、解錠や出発操作だけに意識を向けず、乗車前に外装を見る時間を取ります。
サービスによっては、傷を見つけた場合の連絡方法や、利用開始後の問い合わせ先がアプリ内などに用意されています。気になる傷があるのに連絡方法が分からないときは、そのまま判断して出発せず、公式の案内や店舗への連絡方法を確認してください。
ここで重要なのは、有人店舗と同じ手順を無理に再現することではありません。スタッフ確認型ならスタッフと一緒に、セルフ型なら指定された手続きに沿って、利用開始前の状態を確認することが共通点です。
傷だけでなく、運転前に気づいた異常もそのままにしない
外装を見ている途中で、タイヤが極端につぶれている、ランプ類が破損している、ミラーが動かないなど、運転に関係しそうな異常に気づくこともあります。その場合は、「傷の確認」とは別の問題として、出発前に店舗へ伝えます。
レンタカー会社は貸出前に点検や整備を行っていますが、利用者が出発時に異常を感じた場合まで無視してよいという意味ではありません。自分では安全かどうか判断できない状態なら、車を動かす前に確認してもらう方が適切です。
利用開始後に異常や故障を感じた場合も、自己判断でそのまま走り続けないことが大切です。貸渡約款では、使用中に異常や故障を発見した場合に運転を中止し、レンタカー会社へ連絡して指示に従うことを定めている会社があります。
利用中に新しい傷を付けた可能性があるなら隠さない
出発前の確認は、返却時に傷を指摘されないためだけに行うものではありません。利用中に壁や縁石などへ接触した可能性があるときに、「これは最初からあった傷だったか」を整理しやすくする役割もあります。
もし利用中に接触や事故が起きた場合は、傷が小さく見えても自己判断で終わらせず、利用しているレンタカー会社の事故時の手順に従います。トヨタレンタカーでは、事故時はけが人の救護を行ったうえで警察と出発店舗へ連絡するよう案内しています。
返却直前に傷へ気づき、「小さいから言わなくてもよいだろう」と判断するのは避けましょう。事故や接触に当たる可能性がある場合は、補償の加入状況だけで自分で処理を決めず、店舗へ状況を伝えることが先です。
よくある失敗は、確認を「傷探し大会」にしてしまうこと
細かな線傷を一つ残らず見つけようとすると時間がかかり、かえって出発前の確認が面倒になります。見る場所と順番を決め、大きな擦れ、へこみ、気になる箇所がないかを落ち着いて確認する方が続けやすくなります。
反対に、「レンタカー会社が見ているはずだから」と何も見ずに出発するのも避けたいところです。利用者自身による確認を案内している会社もあるため、数分でも自分で一周する習慣をつけておくと、返却までの車の状態を把握しやすくなります。
写真だけ大量に撮って中身を確認しないのも、本来の目的から外れます。出発前に見る、気になる箇所をその場で伝える、利用中に新しい異常があれば連絡する。この流れを作っておく方が実用的です。
出典
- トヨタレンタカー「ご出発のお手続き」(2026年9月29日確認)
- ニッポンレンタカー「セルフレンタカーご利用方法」(2026年9月29日確認)
- ニッポンレンタカー「貸渡約款」(2026年9月29日確認)

