レンタカーの免許証は「持っているか」だけでなく有効か確認する

長距離旅行でレンタカーを使うとき、「疲れたら途中で家族や友人に代わってもらえばいい」と考えることがあります。しかし、実際に運転する可能性がある人は、車を借りる時点で確認しておくことが大切です。

代表者だけが予約し、出発後に別の人へ気軽に交代すると、貸渡時に確認された運転者と実際の運転者が一致しないことがあります。複数人で運転する予定なら、予約者・借受人・運転者を分けて考え、必要な免許証と車種条件を出発前に確認します。

レンタカーを複数人で運転するときは、①誰が運転する可能性があるか、②全員が必要な免許証を持っているか、③レンタカー会社へ運転者として確認してもらう必要があるか、④免許の条件と車種が合っているか、⑤途中で運転者を追加したくなった場合の手続き、の順で確認します。

「予約した人しか運転できない」と決めつける必要はありませんが、反対に「免許を持っている人なら誰でも途中から運転できる」と考えるのも避けます。運転予定者を最初から決め、レンタカー会社の手続きに従って全員を確認してもらうのが基本です。

最初に「運転する可能性がある人」を全員決める

旅行の代表者と、実際にハンドルを握る人は同じとは限りません。予約や料金の支払いを一人がまとめても、長距離では家族や友人と交代して運転することがあります。

そこで予約前に、「確実に運転する人」だけでなく、「疲れたときに代わる可能性がある人」まで書き出します。運転するかもしれない人を最初から候補に入れておけば、出発後に急きょ交代したくなったときに慌てにくくなります。

国土交通省が示しているレンタカー貸渡時の手続き例でも、借受人とは別に運転者がいる場合は、運転者を含む全員分の免許証を確認する流れが示されています。レンタカー会社によって具体的な受付方法は違うため、予約時に確認します。

予約者・借受人・運転者は別になることがある

レンタカーでは、予約した人が必ず一人で運転しなければならないわけではありません。トヨタレンタカーやニッポンレンタカーの貸渡約款でも、借受人とは別の運転者を指定する場合を想定しています。

重要なのは、実際に運転する人を貸渡手続きの中で確認してもらうことです。トヨタレンタカーでは、来店時に運転免許証を持参する案内の中で、同乗者のうち運転する人も免許証を持参するよう案内しています。

「代表者が全員分まとめて説明すればよいのか」「運転者本人の来店が必要か」「事前登録できるか」はサービスや予約方法によって異なる場合があります。全員が同じ時間に店舗へ行けない場合は、出発当日ではなく事前に店舗へ確認しておきます。

免許証は「持っているか」だけでなく有効か確認する

運転予定者が決まったら、全員の運転免許証を確認します。旅行当日に財布へ入っていると思っていても、更新時期が近い、別の財布へ移した、免許証を忘れた、といったことは起こります。

レンタカー会社は、貸渡時に運転者の氏名、住所、運転免許の種類や番号などを確認します。ニッポンレンタカーの約款でも、運転に必要な免許証を提示できない場合は貸渡契約を締結できないとしています。

前日の荷造りで、運転予定者全員が免許証を実際に手元へ出して確認しておくと安心です。マイナ免許証を利用している場合なども含め、利用するレンタカー会社がどのように確認するかを事前に見ておきます。

免許の「条件」と借りる車が合っているかを見る

普通の乗用車を借りるだけなら判断に迷いにくいものの、バン、トラック、マイクロバスなどを借りる場合は注意が必要です。運転できる車の範囲は、持っている免許の種類や取得時期などによって異なります。

たとえば同じ「普通免許を持っている」という人でも、免許取得時期や現在の免許区分によって運転できる車両総重量や最大積載量などが違う場合があります。大人数用の車や荷物運搬用の車を予約するときは、レンタカー会社の車両条件と免許証を照らし合わせます。

また、免許証に「AT車に限る」などの条件がある場合は、その条件に合う車を選びます。自分では判断しにくい車種を借りる場合は、「この免許でこのクラスを運転できますか」と予約店舗へ確認するのが確実です。

途中から別の人が運転したくなったら、先に会社へ確認する

旅行中は予定が変わります。運転者が疲れた、体調が悪くなった、渋滞で想定より長時間になったなど、当初予定していなかった人へ交代したくなることもあります。

このとき、「その人も免許を持っているから大丈夫」と自己判断して、そのまま交代するのは避けます。貸渡手続きでは運転者の情報を確認する仕組みになっているため、追加できるか、どのような手続きが必要かをレンタカー会社へ連絡して確認します。

とくに事故が起きた場合は、誰が運転していたかが重要になります。貸渡約款や補償制度の条件も会社ごとに異なるため、登録していない人へ運転を交代する前に確認するほうが安全です。

長距離なら交代する場所まで決めておく

複数人を運転者として確認していても、走行中に「疲れたから今すぐ代わって」と安全でない場所に停車するのは避けます。高速道路ならサービスエリアやパーキングエリアなど、安全に停車できる場所で交代します。

出発前に「最初は誰が運転するか」「高速道路ではどこで交代するか」を大まかに決めておくと、疲労が強くなってから交代場所を探さずに済みます。運転に慣れていない人がいるなら、交通量の多い都心部や夜間を避けるなど、担当区間も考えておきます。

全員が運転できる状態にしておくことと、全員がどの道路でも無理なく運転できることは別です。免許の有無だけでなく、経験や疲労も含めて交代を決めます。

出発時は車両確認も全員で共有する

車を受け取るときは、代表者だけが説明を聞いて終わらせず、可能なら運転する人同士で基本操作を共有します。シフト操作、パーキングブレーキ、給油口、ライト、ワイパー、カーナビなど、普段乗っている車と操作が違うことがあります。

国土交通省が紹介する貸渡手続きの流れでも、出発時には車体の傷やへこみ、付属品などを利用者と確認することが示されています。交代運転するなら、最初の車両状態も全員が分かっているほうが返却時に確認しやすくなります。

安全運転支援機能が付いている車でも、警報やスイッチの位置を知らないまま途中で運転を交代すると戸惑うことがあります。最初の休憩時ではなく、出発前に操作方法を確認しておきます。

複数人で借りる前に確認する順番

CHECK POINT確認ポイントを整理
  • 旅行中に運転する可能性がある人を全員決める。
  • 運転予定者全員の免許証が有効で、当日持参できるか確認する。
  • 予約者とは別の運転者を、どのように登録・確認するかレンタカー会社へ確認する。
  • 借りる車を全員の免許条件で運転できるか確認する。
  • 大型車、バン、トラックなどでは必要な免許区分を特に確認する。
  • 途中から運転者を追加したい場合の連絡方法を確認する。
  • 長距離なら、安全に交代できる場所と担当区間をあらかじめ考える。

この順番で準備しておけば、出発カウンターで「もう一人の免許証がない」「この車を運転できない」と分かる失敗を減らせます。複数人で交代できる状態を作っておくことは、長距離移動の負担を分散する意味でも役立ちます。

注意したいのは「免許がある=その場で交代できる」と考えること

レンタカーでは、普段の自家用車を家族へ貸す場合とは手続きが違います。貸渡時には、レンタカー会社が借受人や運転者を確認し、貸渡証などに必要な情報を記録します。

そのため、運転する予定がある人は「必要になったら運転する」ではなく、最初から申告しておくほうが分かりやすくなります。旅行メンバーが途中から合流する場合など、最初の店舗に来られない人が運転する可能性があるなら、予約時に手続き方法を確認します。

レンタカー会社や利用プランによって細かな条件は変わるため、以前ほかの会社でできた方法をそのまま当てはめないことも大切です。今回利用する会社の案内と貸渡約款を基準にします。

次にやること

次に複数人でレンタカーを使う予定があるなら、予約前に「運転候補者」の名前を全員書き出してください。その人たちの免許証を確認し、借りる車の種類と免許条件が合っているかを見ます。

予約後は、利用するレンタカー会社へ運転者全員の確認方法を見て、必要なら店舗へ問い合わせます。当日は代表者だけでなく、運転する人の免許証も忘れずに準備し、出発前に車の基本操作を共有してから走り始めてください。

出典