アウディ e-tron GT 初代(F8 (J1))

QUICK GUIDE

e-tron GT初代を30秒でつかむ

初代e-tron GTは、低い4ドアGTのボディに前後2モーターのelectric quattroを組み合わせたアウディの電気自動車です。2021年の国内導入から同じF8(J1)世代が続いていますが、2025年の大幅改良を境にバッテリー、出力、回生、サスペンションまで内容が大きく変わっています。

国内導入2021年10月

e-tron GT quattroとRS e-tron GTでスタート

ボディ4ドア電動GT

J1 performanceプラットフォームを採用

駆動方式electric quattro

前後2モーターの4WD

前期バッテリー93.4 kWh

e-tron GT quattro/RSともWLTC 534km

現行バッテリー105 kWh

Sは648km、RS performanceは631km

大きな転換点2025年8月

S/RS performanceへ日本仕様を再編

OVERVIEW

初代e-tron GTは、どんな電動GTか

e-tron GTは、ポルシェと共同開発したJ1 performanceプラットフォームを使う4ドア電動グランツーリスモです。SUV型のe-tronとは違い、低い着座位置とワイド&ローのプロポーションを採り、前後2モーターで4輪を駆動します。

日本では2021年、e-tron GT quattroとRS e-tron GTの2モデルを導入。総容量93.4kWhのバッテリーを搭載し、ローンチコントロール時の出力はe-tron GT quattroが390kW、RSが475kW。どちらもWLTC一充電走行距離は534kmです。

2025年の大幅改良では、通常モデルがS e-tron GTへ、RSはRS e-tron GT performanceへ移行。バッテリーは105kWhに拡大しながら従来より9kg軽くなり、最大回生出力も290kWから400kWへ引き上げられています。航続距離もS 648km、RS performance 631kmへ拡大しています。

外観の基本形は初代のままでも、前期と現行ではGTとしての性能配分が違います。前期を選ぶのか、航続距離とシャシーまで更新された現行を選ぶのか。さらに現行では、Sの長距離側の性格とRS performanceの走行性能を分けて考えると整理しやすい世代です。

POWERTRAIN

前期93.4kWhと現行105kWhでは、何が変わったか

初代e-tron GTは全車が前後2モーターのquattroですが、2025年改良を境にバッテリーと出力だけでなく、回生や熱管理、サスペンションまで更新されています。中古車も含めて見るなら、この境目を先に分けると違いが見えます。

2021–2024

93.4kWhと534kmを基準にした前期システム

総容量93.4kWh、使用可能容量84kWhのバッテリーに前後2モーターを組み合わせます。ローンチコントロール時はe-tron GT quattroが390kW・640Nm、RS e-tron GTが475kW・830Nm。日本仕様のWLTC一充電走行距離は両車とも534kmです。

前期で押さえたい点

  • 800V系アーキテクチャーを採用
  • CHAdeMO急速充電は最大150kW
  • リヤ側に2速トランスミッション
  • 通常モデルとRSで出力差が明確
2025–CURRENT

105kWh化と回生強化を同時に進めた現行システム

バッテリーは105kWhへ拡大し、従来より容量を12kWh増やしながら9kg軽量化。最大回生出力は400kWへ高まり、S e-tron GTは500kW・740Nm、RS e-tron GT performanceは680kW・1,027Nmをローンチコントロール時に発揮します。

現行で変わった点

  • SのWLTC一充電走行距離は648km
  • RS performanceは631km
  • 新しいエアサスペンションを採用
  • 熱管理と回生制御も大幅に更新
GRADE GUIDE

初代e-tron GTの代表モデルを比べる

前期2モデルと現行2モデルでは、名称だけでなく性能の振り分けも変わっています。2025年以降は、Sが航続距離、RS performanceが走行性能へ比重を置く構成です。

2021–2024

e-tron GT quattro

バッテリー
93.4kWh
L/C出力
390kW・640Nm
WLTC航続距離
534km

初期e-tron GTの通常モデル。RSと同じ534kmを確保しながら、出力は390kWに抑えられています。前期型の基本構成をそのまま味わいたい場合の基準になる仕様です。

前期の標準的な性能配分を選ぶなら

2021–2024

RS e-tron GT

バッテリー
93.4kWh
L/C出力
475kW・830Nm
WLTC航続距離
534km

前期の高性能側を担当し、通常モデルより出力とトルクを大きく引き上げています。それでも日本仕様の航続距離は534kmで共通。初期型の中で動力性能を優先するかどうかが選択の境目です。

前期でRSの出力を重視するなら

CURRENT

S e-tron GT

バッテリー
105kWh
L/C出力
500kW・740Nm
WLTC航続距離
648km

現行2モデルでは航続距離が長い側です。500kWまで出力を高めつつ648kmを確保しており、2025年改良によるバッテリーと回生の更新を長距離性能へ強く振った仕様と捉えられます。

現行で航続距離を優先するなら

CURRENT RS

RS e-tron GT performance

バッテリー
105kWh
L/C出力
680kW・1,027Nm
WLTC航続距離
631km

RS専用走行モード、Push-to-Pass、強化ブレーキを備え、出力は680kWまで上昇。アクティブサスペンションも選択肢に入り、Sとの差は加速力だけでなくシャシー制御まで及びます。

RS専用の走行機能まで使いたいなら

同じ初代F8(J1)でも、2025年改良前後はバッテリー容量とモデル名が同時に変わっています。候補車は「e-tron GT quattro/RS e-tron GT」か「S e-tron GT/RS e-tron GT performance」かを最初に分けると、仕様を取り違えにくくなります。

SPECIFICATIONS

現行S e-tron GTの主要スペック

2025年改良後のS e-tron GTを基準にすると、初代e-tron GTがどこまで更新されたかが分かりやすくなります。ここでは日本仕様で確認できる電動システムの数値に絞ります。

バッテリー105kWh
L/C最高出力500kW
最大トルク740Nm
WLTC航続距離648km
駆動quattro4WD
モーター2前後
最大回生400kW
急速充電150kW

SとRS performanceの電動システム比較

項目 S e-tron GT RS e-tron GT performance
パワートレイン BEV・前後2モーター BEV・前後2モーター
駆動方式 quattro(4WD) quattro(4WD)
バッテリー容量 105kWh 105kWh
ローンチコントロール時最高出力 500kW 680kW
最大トルク 740Nm 1,027Nm
WLTC一充電走行距離 648km 631km
最大回生出力 400kW 400kW
CHAdeMO急速充電 最大150kW 最大150kW
サスペンション 新世代エアサスペンション 新世代エアサスペンション/アクティブサスペンション設定
RS専用機能 — RSモード、Push-to-Pass、強化ブレーキ

数値は2025年に日本導入された仕様を基準にしています。2021〜2024年系は93.4kWh、WLTC 534kmで、同じ初代でも電動システムが異なります。

MODEL HISTORY

初代e-tron GTはどう変わってきたか

この初代では、小規模な年次変更を追うより、2021年の登場と2025年の大幅改良を押さえる方が実態をつかみやすいです。2025年以降はモデル名まで変わり、同じ世代の中で性能の基準そのものが一段上がっています。

  1. e-tron GTを世界初公開

    J1 performanceプラットフォームを使う4ドア電動GTとして登場。前後2モーターのelectric quattroと低いGTボディを組み合わせ、e-tronシリーズの中でも走行性能を重視する位置づけを担います。

  2. 日本仕様の航続距離534kmを公表

    e-tron GT quattroとRS e-tron GTはいずれもWLTC一充電走行距離534km。総容量93.4kWhのバッテリーを積み、日本向けの急速充電はCHAdeMO最大150kWに対応します。

  3. 日本でe-tron GT quattroとRSを展開

    国内展開は通常モデルとRSの2本立てで開始。ローンチコントロール時の出力は390kWと475kWに分かれ、同じ534kmの航続距離を保ちながら性能差を設けています。

  4. 大幅改良版を世界向けに発表

    バッテリー、モーター、回生、サスペンションをまとめて更新。欧州ではS、RS、RS performanceの3仕様が示され、日本導入へつながる構成がここで明確になっています。

  5. SとRS performanceを日本へ導入

    日本仕様はS e-tron GTとRS e-tron GT performanceへ再編。105kWhバッテリーと最大400kWの回生、新しいエアサスペンションを採り、航続距離はS 648km、RS performance 631kmへ伸びています。

中古車で大きな境目になるのは2025年改良です。初度登録年だけでなくモデル名とバッテリー容量を合わせると、前期と現行を切り分けられます。

SELECTED VIDEOS

e-tron GT初代を動画で見るときのポイント

映像では、低い4ドアGTの着座感と、前後2モーターならではの加速の出方を見やすいモデルです。2025年改良前後を比べる場合は、試乗車が前期のe-tron GT quattro/RSなのか、現行S/RS performanceなのかを先に押さえると内容が混ざりません。

  • 前期型:93.4kWh、534km、e-tron GT quattro/RS e-tron GTのどちらか
  • 現行型:105kWh、新世代エアサスペンション、S/RS performanceのどちらか
  • RS performance:Push-to-Pass、RS専用モード、アクティブサスペンションの有無まで見る

同じ初代でも2025年改良前後では電動システムとシャシーが異なるため、動画の公開年だけでなく試乗車名までそろえて見ると比較しやすいです。


GOOD POINTS

初代e-tron GTを特徴づける4つの要素

01

低い4ドアGTと前後2モーターquattroを組み合わせた

SUV型e-tronとは異なる低いプロポーションを採り、全車が前後2モーターで4輪を駆動します。4ドアのGTボディとelectric quattroを最初から一体で設計したことが、e-tron GTの出発点です。

02

800V系と2速リヤトランスミッションを前期から採用

J1 performanceの800V電気アーキテクチャーに加え、リヤ側には2速トランスミッションを備えます。日本仕様はCHAdeMO最大150kWの急速充電に対応し、高出力EVをGTとして長距離で使う構成が前期から組み込まれています。

03

2025年改良は容量拡大と軽量化を同時に進めた

105kWhバッテリーは従来より12kWh大きい一方、バッテリー重量は9kg減少。最大回生出力も290kWから400kWへ高まり、SのWLTC航続距離は648kmまで伸びています。

04

現行SとRS performanceの役割が明確

Sは500kWと648kmを組み合わせ、RS performanceは680kW・1,027NmにRS専用走行機能を加えます。どちらも105kWh・quattroですが、長距離側と高性能側で狙いが分かれています。

WHO IS IT FOR?

初代e-tron GTが合うのは、こんな条件

SUVではなく低い4ドア電動GTを選びたい
前後2モーターのquattroを必須にしたい
800V系と2速リヤトランスミッションに価値を感じる
前期534kmで用途が足りるかを具体的に判断できる
現行Sの648kmを長距離性能の基準にしたい
RS performanceの680kWと専用走行機能まで求める
CHECK BEFORE BUYING

e-tron GT初代を選ぶ前に分けておきたい4点

初代e-tron GTでは、同じF8(J1)の中に前期と大幅改良後が共存しています。外観の世代名だけでまとめず、モデル名と電動システムを対応させることが選択の出発点です。

01

e-tron GT quattroとS e-tron GTを同じ仕様として扱わない

前期の通常モデルは93.4kWh・390kW・534km、現行Sは105kWh・500kW・648kmです。名称の変化は単なる呼び替えではなく、バッテリー容量と航続距離、出力まで変わった大幅改良を示しています。

02

RSとRS performanceは動力性能だけでなく制御も違う

前期RSは475kW・830Nm、現行RS performanceは680kW・1,027Nm。後者にはRS専用モードやPush-to-Pass、強化ブレーキが加わるため、RSという名前だけでひと括りにはできません。

03

2025年改良では回生とバッテリー重量まで変わった

容量は93.4kWhから105kWhへ増えた一方で、バッテリー自体は9kg軽量化。最大回生出力は290kWから400kWへ上がり、航続距離の伸びは単純な容量増だけによるものではありません。

04

RS performanceのアクティブサスペンションは装着有無を見る

現行RS performanceではアクティブサスペンションが選択肢に入ります。標準の新世代エアサスペンション車とは足まわりの構成が異なるため、RS performanceというグレード名だけでは車両のシャシー仕様まで決まりません。

USED CAR GUIDE

初代e-tron GTを中古車で探すなら

中古車では、年式だけを並べるより「前期通常」「前期RS」「現行S」「現行RS performance」の4つに分けた方がe-tron GT固有の差を見落としにくくなります。とくに2025年改良前後は、同じ初代でも航続距離とシャシーの内容が別物です。

01

前期通常モデルは390kW・534kmが基準

e-tron GT quattroは93.4kWhバッテリーと390kWのローンチコントロール出力を持ち、WLTCは534kmです。現行Sの648kmとは114km差があるため、同じ通常モデル系統でも使用条件に対する余裕は変わります。

02

前期RSも航続距離は通常モデルと同じ534km

RS e-tron GTは475kW・830Nmまで高出力化されていますが、日本仕様のWLTC値はe-tron GT quattroと同じ534kmです。前期の2モデルを比べる場面では、航続距離より出力側の差が中心です。

03

現行Sは648km、RS performanceは631km

両車とも105kWh・前後2モーターquattroで、航続距離はSが17km長い設定です。RS performanceは680kWや専用走行機能へ比重を置くため、現行同士でも数値の狙いは同じではありません。

04

RS performanceは足まわりの仕様まで車両ごとに見る

新世代エアサスペンションに加え、アクティブサスペンションの設定があります。RS performanceの候補を比べるときは、Push-to-PassやRSモードに加えてサスペンション構成までそろえると、車両ごとの性格がはっきりします。

初代e-tron GT中古車は、この4区分から始める

  • e-tron GT quattro:93.4kWh・390kW・534km
  • RS e-tron GT:93.4kWh・475kW・534km
  • S e-tron GT:105kWh・500kW・648km
  • RS e-tron GT performance:105kWh・680kW・631km

この4区分を先にそろえると、同じ初代の中で仕様の前提が揃います。とくに2025年改良前後では、モデル名だけでなくバッテリー容量と航続距離を一緒に見るのが確実です。

NEXT STEP

気になる1台を見つけて、カーライフをもっと楽しもう。

この世代が自分に合いそうだと感じたら、実際の車両や今のクルマの査定額も見てみましょう。

OFFICIAL SOURCES

アウディ公式情報

初代e-tron GTの導入時仕様と2025年大幅改良後の内容は、アウディ公式およびAudi Press Center Japanの資料を基準に整理しています。