【音声配信】マツダ CX-5(2代目)の概要
この記事の概要を音声で配信しています。
マツダ CX-5(2代目:KF系)の概要
マツダ CX-5は、2012年の初代登場で「魂動デザイン」と「SKYACTIV技術」を全面採用し、ブランドの新たな時代を切り拓いたクロスオーバーSUV。人馬一体の運転する楽しさと、洗練された内外装、そして環境性能を追求。2代目KF系ではその魅力を深化させ、常にクラスの指標となる存在感を放っています。
マツダ CX-5(2代目:KF系)の主要諸元
(記事作成年月:2025年6月 / 代表モデル:CX-5 XD PROACTIVE FF)
項目 | CX-5 XD PROACTIVE (FF) |
---|---|
駆動方式 | FF (前輪駆動) |
型式 | 3DA-KF2P (代表例) |
全長 (mm) | 4,575 |
全幅 (mm) | 1,845 |
全高 (mm) | 1,690 |
ホイールベース (mm) | 2,700 |
車両重量 (kg) | 1,620 |
乗車定員 (名) | 5 |
エンジン種類 | 水冷直列4気筒DOHC16バルブ直噴ターボディーゼル |
エンジン型式 | SH-VPTS (SKYACTIV-D 2.2) |
総排気量 (L) | 2.188 |
最高出力 (kW[PS]/rpm) | 147[200]/4,000 |
最大トルク (N・m[kgf・m]/rpm) | 450[45.9]/2,000 |
使用燃料種類 | 軽油 |
燃料タンク容量 (L) | 56 |
燃費 (WLTCモード km/L) | 17.4 |
トランスミッション | SKYACTIV-DRIVE (6速オートマチック) |
最小回転半径 (m) | 5.5 |
タイヤサイズ(前・後) | 225/65R17 102V |
車両本体価格 (消費税込み 円) | 3,657,500円~ |
※上記は代表的なグレード「CX-5 XD PROACTIVE (FF)」の諸元であり、2025年6月現在の情報の一例です。年式、オプション装着状況、改良などにより数値は異なる場合があります。
※車両本体価格はメーカー希望小売価格(消費税込み)の一例であり、地域や販売店、オプション選択によって異なります。リサイクル料金、保険料、税金(環境性能割・自動車重量税・自動車税種別割など)、登録等に伴う費用は別途必要です。
※燃費は定められた試験条件のもとでの値です。実際の走行時には、気象、道路、車両、運転、整備などの状況により異なります。
マツダ CX-5(2代目:KF系)の主な変更履歴
- 2017年2月:「魂動デザイン」をより深化させ、エクステリアの造形美とインテリアの質感を大幅に向上させた2代目CX-5(KF系)が市場に投入されました。「SKYACTIV技術」の全面採用と、エンジンのトルクに応じて駆動輪の接地荷重を最適化する「G-ベクタリングコントロール(GVC)」の標準装備により、マツダが追求する「人馬一体」の走りに一層磨きをかけました。パワートレインは2.0Lおよび2.5LのSKYACTIV-G(ガソリンNA)、そして2.2LのSKYACTIV-D(クリーンディーゼル)を設定。
- 2018年:3月と11月に立て続けに商品改良を実施。3月にはSKYACTIV-D 2.2の最高出力を129kW(175PS)から140kW(190PS)へと大幅に向上させ、より力強い加速性能を実現。360°ビュー・モニターやパワーリフトゲート(一部グレード)も導入されました。さらに11月には、待望の2.5L直噴ガソリンターボエンジン「SKYACTIV-G 2.5T」(最高出力169kW[230PS])搭載車をラインアップに追加。全車に操縦安定性を高める「GVCプラス」を標準装備とし、マツダコネクトもApple CarPlayおよびAndroid Autoにこのタイミングで対応開始しました。最上級の特別仕様車「Exclusive Mode」も設定。
- 2020年12月:さらなる商品改良。SKYACTIV-D 2.2の最高出力を140kW(190PS)から147kW(200PS)へと再度向上させるとともに、アクセルペダルの踏力を最適化し、よりリニアな応答性を実現。センターディスプレイを従来の7インチまたは8インチから、8.8インチまたは10.25インチへと大型化し、視認性と操作性を向上。一部グレードから新世代マツダコネクトが採用されました。人気の特別仕様車「Black Tone Edition」もこの時期に登場しています。
- 2021年12月:デビューから約5年を経て、大幅な商品改良(マイナーチェンジと呼べる規模)を実施。エクステリアデザインが大きく変更され、フロントグリルやシグネチャーウイング、前後バンパー、そしてヘッドランプおよびリアコンビネーションランプの意匠が一新され、より力強くモダンなSUVとしての存在感を高めました。グレード体系も再編され、アウトドア志向の「Field Journey」、スポーティさを強調した「Sports Appearance」、そして質感を極めた「Exclusive Mode」といった、個性を際立たせる仕様が新たに設定されました。シャシー性能も改良され、ボディ剛性の向上やサスペンションの最適化により、乗り心地と静粛性が一層向上。「マツダ インテリジェント ドライブセレクト(Mi-Drive)」や、運転支援機能「クルージング&トラフィック・サポート(CTS)」も一部グレードに採用されました。
- 2022年11月:一部商品改良が行われ、マツダコネクトにApple CarPlayワイヤレス接続機能が追加されました。ボディカラーには、マツダ独自の塗装技術「匠塗 TAKUMINURI」による新色「ロジウムホワイトプレミアムメタリック」などを追加設定。また、レトロモダンスポーツをテーマとした内外装を持つ特別仕様車「Retro Sports Edition」も登場し、新たな魅力を付加しました。
- 2023年10月:一部商品改良を実施。10.25インチセンターディスプレイの標準装備グレードを拡大し、コネクテッドサービスの機能を拡充。一部グレードでシート素材や加飾の変更が行われました。併せて、Field Journeyをベースに、よりタフで上質な内外装とした特別仕様車「Grand Journey」が設定され、アウトドアライフを豊かにする提案がなされました。
- 2024年~現在(2025年6月):上記2023年10月の改良以降、この期間にフルモデルチェンジに匹敵するような大規模な変更は発表されていません。現行KF系は2017年のデビューから8年以上が経過しており、SUVセグメントの競争が激化する中、熟成の最終段階にあると言えるでしょう。市場では次期型CX-5(あるいはコンセプトを継承する後継モデル)への期待が非常に高まっています。
※上記は主な発表・発売時期と変更の概要です。具体的な改良内容、特別仕様車の詳細、最新の情報については、常にマツダ株式会社の公式サイトまたは正規販売店にてご確認ください。
マツダ CX-5(2代目:KF系)のレビュー動画
深化するCX-5「魂動デザイン」と上質インテリアを徹底評価。2021年以降の改良モデルを中心に、その進化の核心に迫る。
CX-5エンジン比較試乗。2.2Lディーゼル、2.5Lガソリン、2.5Lターボ、各々の魅力と実力をプロが本音で徹底解説。
CX-5「人馬一体」の走りを検証。GVCプラスの効果、進化したi-ACTIVSENSEの性能を様々な路面でプロがチェック。
これらの動画レビューは、2代目CX-5の多岐にわたる魅力や走行フィール、そして各グレードやパワートレインの特性を具体的にお伝えすることを目的としています。ただし、試乗条件や評価者の視点、評価時期(改良前後など)により印象が異なる場合もございます。多角的な情報収集の一助としてご活用いただき、最終的なご判断は、ご自身での実車確認と試乗体験に基づいて行うことを強く推奨いたします。
マツダ CX-5(2代目:KF系)のオススメポイント
-
「魂動デザイン」の深化による、生命感あふれる造形美と上質な内外装:
マツダのデザインテーマ「魂動-SOUL of MOTION」をより深化させ、生命感を感じさせるダイナミックなフォルムと、無駄を削ぎ落としたエレガントなディテールを両立。2021年12月の大幅改良では内外装をさらに洗練。特に「Exclusive Mode」や「Sports Appearance」といったグレードでは、上質な素材と精緻な作り込みにより、クラスを超えたプレミアムな雰囲気を醸し出しています。
-
「人馬一体」の走りを実現する、卓越したドライビングダイナミクスと「GVCプラス」:
SKYACTIV技術を駆使したシャシーとボディ、そして緻密なエンジン制御が、ドライバーの意のままにクルマを操る「人馬一体」の感覚を提供。全車標準装備の「G-ベクタリング コントロール プラス(GVCプラス)」は、コーナリング時の安定性や緊急回避性能を高めるとともに、乗員への不快な揺れを抑制し、上質な乗り心地にも貢献しています。
-
多彩なSKYACTIVエンジンと、特に評価の高い2.2Lクリーンディーゼルターボ:
2.0L/2.5Lガソリンエンジン(SKYACTIV-G)に加え、CX-5の大きな魅力となっているのが、2.2Lクリーンディーゼルターボエンジン「SKYACTIV-D 2.2」です。幾度かの改良で最高出力147kW(200PS)、最大トルク450N・mへと進化し、力強い加速と優れた燃費性能、そして長距離巡航での余裕を実現。2.5Lガソリンターボ「SKYACTIV-G 2.5T」も選択可能です。
-
先進安全技術「i-ACTIVSENSE」の進化と、充実した運転支援機能:
マツダの先進安全技術「i-ACTIVSENSE」は年々進化。衝突被害軽減ブレーキ(アドバンストSCBS)は夜間歩行者検知にも対応。マツダ・レーダー・クルーズ・コントロール(MRCC)[全車速追従機能付]や、2021年改良で追加されたクルージング&トラフィック・サポート(CTS)などが、高速道路での運転負荷を大幅に軽減し、安心・安全なドライブをサポートします。
-
上質な素材と丹念な作り込みによる、心地よい室内空間と実用性:
ドライバー中心に設計されたコクピットと、触感の良い素材を惜しみなく使用したインテリアは、長時間のドライブでも疲れにくい快適な空間を提供。2021年の改良ではシートの快適性も向上。ラゲッジスペースも十分な容量を確保し、日常使いからレジャーまで幅広く対応する実用性を備えながら、上質な移動体験を約束します。
マツダ CX-5(2代目:KF系)を購入する前に知っておきたい注意点・懸念点
-
モデルライフの長期化と、最新世代ライバルとの先進性比較:
2代目CX-5は2017年2月のデビューから8年以上が経過し、SUVとしては異例の長寿モデルです。その間に競合各車は次世代プラットフォームや最新の電動化技術、運転支援システムを投入。CX-5も度重なる改良で商品力を維持していますが、設計の基本はデビュー時のものです。最新のライバルと比較すると、先進性や一部の機能で見劣りする点は否めません。
-
後席の居住空間と、荷室容量の絶対的な広さの検証:
魂動デザインによる流麗なスタイリングは魅力ですが、その反面、後席の足元スペースや頭上空間は、同クラスの最新SUVと比較するとややタイトに感じられる可能性があります。また、ラゲッジスペースも日常使いには十分なものの、クラストップレベルの容量を求めるユーザーにとっては、もう少し広さが欲しいと感じるかもしれません。
-
SKYACTIV-D 2.2(クリーンディーゼル)のDPF再生と短距離走行の相性:
CX-5の魅力の一つである2.2Lクリーンディーゼルエンジンは、DPF(ディーゼル微粒子捕集フィルター)の再生のために、ある程度の連続走行(高速走行など)が定期的に必要です。日常の買い物や送迎など、短距離・低速走行が中心のユーザーの場合、DPF再生が頻繁になったり、エンジンコンディション維持に配慮が必要になることがあります。
-
ハイブリッドモデルの不在(日本市場)と、電動化への対応:
国内市場のCX-5には、高効率なガソリンエンジンとクリーンディーゼルエンジンは設定されていますが、ストロングハイブリッドやプラグインハイブリッド(PHEV)のラインアップはありません(2025年6月現在)。電動化への要求が高まる中、燃費性能や静粛性、そしてEV走行を重視するユーザーにとっては、競合他社のハイブリッドSUVが強力な比較対象となるでしょう。
-
マツダコネクトの操作性と、最新インフォテインメントとの機能差:
2020年12月以降の改良でセンターディスプレイが大型化(最大10.25インチ)し、コネクティッドサービスも拡充されましたが、マツダコネクトの操作体系はコマンダーコントロールが主体です。直感的なタッチ操作を多用する最新世代のインフォテインメントシステムと比較すると、操作の慣れや一部機能の使い勝手で好みが分かれる可能性があります。
マツダ CX-5(2代目:KF系)の購入を検討している人のレビュー
(30代後半・男性・通勤、週末のドライブ、デザインと走りの質を重視)
CX-5の魂動デザインと内装の質感は今見ても魅力的。特にディーゼルのトルクフルな走りとGVCプラスに期待しています。ただ、もう8年選手なので、そろそろ新型が出るのではと…。最新のSUVと比べて、先進装備や燃費性能が見劣りしないか気になります。
(40代・女性・家族(中高生2人)の送迎、買い物、長距離旅行も)
子供も大きくなったので、もう少しゆとりのあるSUVとしてCX-5を検討中。ディーゼルの燃費と長距離の快適性が良さそう。後席の広さや安全装備i-ACTIVSENSEも確認したい。ただ、国内にハイブリッドがないのが残念。RAV4ハイブリッドと迷いますね。
(50代・男性・マツダ車を乗り継いでおり、CX-5かCX-60/CX-8で迷っている)
長年マツダファンで、次はCX-5の2.5Lガソリンターボか、思い切ってCX-60か。CX-5は熟成されていて安心感があるけど、設計の古さは否めない。価格差と、新しいプラットフォームや直6エンジンの魅力を天秤にかけて悩んでいます。試乗して決めたいです。
(30代・男性・SUVに乗りたいが予算は抑えたい、中古のKF型か、新車の最終モデルでお得なもの)
CX-5のデザインが好きで、中古のKF型前期か、もしあれば新車の特別仕様車でお得なものを探しています。ディーゼルはDPFが気になるのでガソリンかな。8年経っても古さを感じさせないスタイルは流石。最新SUVと比べてコスパで見合うかどうかがポイントです。
(40代・男性・スキーやキャンプなど、AWD性能と積載性を重視)
冬場の雪道やキャンプに行くので、CX-5のi-ACTIV AWDとオフロード・トラクション・アシストに期待。ディーゼルの力強さも魅力。荷室はもっと広いと嬉しいけど、デザインとのバランスかな。フォレスターやエクストレイルも候補ですが、CX-5の走りの良さが気になります。
マツダ CX-5(2代目:KF系)の購入者レビュー
(40代・男性・長距離ドライブと日常使い、トルクフルな走りを重視・CX-5 XD Exclusive Mode (FF 2023年式) 購入)
XD Exclusive Modeのディーゼル、期待通りの力強さです。高速の合流も楽々で、長距離運転が本当に快適。ナッパレザーの内装も質感が高く、所有満足度は非常に高いです。GVCプラスのおかげか、乗り心地も滑らか。選んで大正解でした。
(50代・夫婦・夫婦での旅行、静粛性と快適性重視・CX-5 25S L Package (FF 2022年式) 購入)
2.5LガソリンのL Package、静かでスムーズな走りが気に入っています。夫婦での旅行が主な使い方ですが、長時間の運転でも疲れません。内装の質感も高く、BOSEサウンドシステムも良い。i-ACTIVSENSEの安全機能も充実していて安心です。
(30代・女性・通勤と週末のお出かけ、デザインと個性を重視・CX-5 Sports Appearance (2.0G FF 2024年式) 購入)
Sports Appearanceのブラックのアクセントと赤いステッチがカッコよくて決めました!2.0Lガソリンでも街乗りなら十分。魂動デザインはやっぱり美しいですね。内装もスポーティで気分が上がります。友達からも「お洒落なSUVだね」と褒められます。
(40代・男性・キャンプやアウトドア、AWD性能を活かす・CX-5 Field Journey (XD AWD 2022年式) 購入)
Field JourneyのXD AWD、最高です。専用のライムグリーンアクセントや撥水シートがアウトドアにぴったり。AWDとオフロード・トラクション・アシストで、雪道やキャンプ場の未舗装路も安心して走れます。ディーゼルのトルクも頼もしい。
(50代・男性・2018年式XD PROACTIVEに5年以上乗っている・CX-5 XD PROACTIVE (FF 2018年式) 購入)
KF型の初期モデルですが、5年以上乗っても飽きないデザインと「人馬一体」の走りは健在です。ディーゼルエンジンは今も力強く、燃費も良好。大きな故障もなく、信頼性も高い。マツダコネクトは今のと比べると古いけど、基本性能の高さに満足しています。
マツダ CX-5(2代目:KF系)の新車購入ガイド
マツダ CX-5(2代目:KF系)は、2017年2月のデビュー以来、「魂動デザイン」と「SKYACTIV技術」による「人馬一体」の走りで、ミドルクラスSUV市場において確固たる地位を築いてきました。しかし、2025年6月現在、8年以上にわたり販売が継続されており、SUVセグメントの競争が激化する中、熟成の域を超えモデル末期と言える状況です。ここでは、もし現行CX-5を新車(在庫車など)で購入する場合の基本的な流れと、専門家として特に留意すべき重要なチェックポイントを解説します。(※購入検討時には、次期モデルに関する情報や新車オーダーの可否、在庫状況について、必ず販売店にご確認ください。)
1. 新車購入の基本的な流れ
-
情報収集とCX-5の現行最終仕様確認、徹底的な比較検討:
- CX-5の最終的なグレード構成(例:PROACTIVE、L Package、Sports Appearance、Field Journey、Exclusive Mode、Black Tone Edition、Grand Journey、Retro Sports Editionなど、多くの特別仕様車やキャラクターグレードが存在)、各グレードの標準装備と選択可能なメーカー/ディーラーオプション、パワートレイン(SKYACTIV-G 2.0/2.5、SKYACTIV-D 2.2、SKYACTIV-G 2.5T)、駆動方式(FF/i-ACTIV AWD)、安全装備「i-ACTIVSENSE」の具体的な内容、マツダコネクトの仕様について、公式サイトのアーカイブ情報や中古車情報サイトの新車在庫情報などで確認します。
- ご自身のライフスタイルや使用用途、そして「なぜ最新モデルではなく、モデル末期の現行CX-5を新車(在庫車)で選ぶのか」という理由を明確にし、そのメリット(価格、熟成された信頼性など)とデメリット(最新技術との差、リセールバリューの可能性など)を天秤にかけます。
- 車両本体価格に加え、必要なオプションの費用、各種税金、保険料、リサイクル料金、登録諸費用など、全ての費用を含めた総支払額を算出し、予算計画を立てます。モデル末期の在庫車であれば、特別な販売条件やキャンペーンが提示される可能性も視野に入れます。
-
販売店(マツダ正規ディーラー)の選定と在庫・試乗確認:
- CX-5の在庫車を取り扱っているマツダ正規ディーラーを選定します。モデル末期のため、新車オーダーは終了している可能性が高く、在庫車中心の商談となるでしょう。試乗車も限られている可能性があります。
- 複数の販売店で在庫状況や販売条件(値引き、オプションサービス等)を比較検討することが、より有利な購入に繋がる場合があります。
-
試乗による実力評価と、最新競合SUVとの冷静な比較:
- 試乗が可能であれば、CX-5の魅力である「人馬一体」の走行フィール、GVCプラスの効果、各SKYACTIVエンジンの特性(特にディーゼルのトルク感やガソリンターボの力強さ)、乗り心地や静粛性を再確認します。
- 同時に、最新設計の国産・輸入SUV(例:トヨタ RAV4、ホンダ ZR-V、スバル フォレスター、あるいはマツダの新型SUV CX-50/CX-60など)とも比較し、CX-5が設計の古さを感じさせないか、機能面・安全面で見劣りしないか、自身の価値観と照らし合わせて冷静に評価します。
-
見積もり取得と条件交渉(在庫車ならではの交渉も):
- 希望する仕様の在庫車が見つかれば、正式な見積書を作成してもらいます。
- モデル末期の在庫車であることを踏まえ、価格交渉やオプションサービス、あるいは保証期間の延長など、積極的な交渉を行う余地があるかもしれません。
-
契約手続き:
- 全ての条件に合意したら、売買契約を締結します。契約書の内容、特に保証条件や納車時期をしっかり確認しましょう。
- 登録に必要な書類(印鑑証明書、住民票、委任状等)を準備します。
-
納車までの準備:
- 自動車保険(任意保険)の手続きを行います。
- 駐車場を確保し、車庫証明(自動車保管場所証明書)の申請手続きを行います。
-
納車:
- 車両の最終確認を行い、操作説明を受け、書類や付属品を確実に受け取ります。
2. マツダ CX-5(2代目:KF系)購入時の主なチェックポイント
-
最重要:モデルライフの最終段階であることの認識と、次期モデル情報・代替車種の徹底比較:
- 現行KF系CX-5は2017年2月デビューであり、2025年6月現在、8年を超える長寿モデルです。フルモデルチェンジが間近であるか、既に発表されている可能性、あるいは販売終了となっている可能性も十分にあります。購入前に、必ず販売店に次期モデルの情報を確認し、現行モデルを今あえて新車(在庫車)で購入するメリット・デメリットを、最新の競合SUVと比較して徹底的に検討してください。リセールバリューや最新技術へのアクセスも重要な判断材料です。
-
パワートレインの選択(ガソリンNA/ディーゼル/ガソリンターボ)と在庫状況:
- SKYACTIV-D 2.2(クリーンディーゼル)はトルクフルで経済的ですが、DPF再生の頻度は使用状況によります。SKYACTIV-G 2.0/2.5(ガソリンNA)は滑らかな回転フィール、SKYACTIV-G 2.5T(ガソリンターボ)は力強い加速が魅力。モデル末期では、希望するパワートレイン・駆動方式(FF/AWD)の在庫が限られている可能性が高いです。
-
グレードと特別仕様車(Sports Appearance, Field Journeyなど)の特性理解と在庫:
- CX-5はモデルライフ中に多くの特別仕様車やキャラクターを際立たせたグレード(例:Sports Appearance, Field Journey, Exclusive Mode, Black Tone Edition, Grand Journey, Retro Sports Edition)が登場しました。これらのモデルは装備や内外装が標準グレードと大きく異なります。在庫車から選ぶ場合、これらの特性を理解し、自身の好みに合うか確認が必要です。
-
先進安全装備「i-ACTIVSENSE」の世代と機能範囲の確認:
- CX-5の「i-ACTIVSENSE」は年次改良で進化してきましたが、最新世代のシステムと比較すると、一部機能(例:より高度なハンズオフ機能やドライバー異常時対応システムなど)では見劣りする可能性があります。2021年12月の改良で追加されたCTS(クルージング&トラフィック・サポート)の有無など、具体的な搭載機能を確認しましょう。
-
マツダコネクトのバージョンと操作性:
- 2020年12月以降の改良でセンターディスプレイが大型化(最大10.25インチ)されましたが、基本操作はコマンダーコントロールが主体です。最新のフルタッチパネル式インターフェースに慣れていると、操作性に戸惑うかもしれません。Apple CarPlay/Android Auto(2018年11月以降対応)のワイヤレス接続は2022年11月改良以降です。
-
ボディカラーと内外装の質感(在庫車の現物確認):
- マツダ独自の「匠塗 TAKUMINURI」によるソウルレッドクリスタルメタリックやマシーングレープレミアムメタリックは非常に美しいですが、在庫車から選ぶ場合は選択肢が限られます。内装もグレードや特別仕様車によって質感が大きく異なるため、現車確認が不可欠です。
-
価格交渉の余地と、購入条件の全体像把握:
- モデル末期の在庫車であれば、通常よりも大きな値引きや有利な購入条件が提示される可能性があります。しかし、人気車種であるため、過度な期待は禁物。複数の販売店で条件を比較し、保証内容やアフターサービスも含めたトータルでのメリットを判断しましょう。
-
CX-5試乗時の特有チェックポイント(熟成モデルとしての評価):
- 「人馬一体」の熟成された走り:長年改良を重ねてきたSKYACTIVシャシーとGVCプラスによる、一体感のあるハンドリングと安定した走行性能。
- パワートレインのフィーリング:ディーゼルの力強いトルクと低回転からの加速、ガソリンNAのスムーズさ、ガソリンターボのパンチ力。それぞれのNVH(騒音・振動・ハーシュネス)。
- 内外装の質感とデザインの普遍性:デビューから時間が経過しても色褪せない魂動デザインの魅力と、丹念に作り込まれたインテリアの質感が維持されているか。
- 最新競合車と比較した場合の「強み」と「割り切り」:例えば、CX-5にはハイブリッド(国内)の設定がありません。その点を踏まえ、ディーゼルやガソリンターボの魅力で補えるかなど。
マツダ CX-5(2代目:KF系)の中古車購入ガイド
2017年2月にデビューした2代目マツダ CX-5(KF系)は、「魂動デザイン」の深化と「SKYACTIV技術」の熟成により、長きにわたりミドルクラスSUV市場で高い評価と人気を維持してきました。2025年6月1日現在、8年を超えるモデルライフの中で数多くの商品改良や魅力的な特別仕様車が登場しており、中古車市場では非常に多彩な選択肢が存在します。ここでは、熟成された2代目CX-5の中古車選びで失敗しないための、専門的視点からの購入ガイドをお届けします。
1. 中古車購入の基本的な流れ
-
情報収集と予算・希望条件の明確化(特に年式と改良遍歴の把握):
- CX-5 KF系のグレード(20S/25S/XD、各PROACTIVE/L Package/Exclusive Mode、Sports Appearance、Field Journey、Black Tone Edition、Grand Journey、Retro Sports Editionなど多数)、パワートレイン(SKYACTIV-G 2.0/2.5/2.5T、SKYACTIV-D 2.2)、駆動方式(FF/AWD)、そして数多い年次改良や大幅商品改良(特に2018年11月、2020年12月、2021年12月、2023年10月など)の内容を詳細に把握します。希望する走行距離、ボディカラー、必須装備(i-ACTIVSENSEの機能レベル、マツダコネクトの画面サイズ、特定の快適装備など)をリストアップ。
- 中古車情報サイト(カーセンサー、グーネットなど)やマツダの認定中古車検索サイト(「マツダ認定Ucar」など)を活用し、希望条件に合致するCX-5の中古車流通状況、価格相場を徹底的に調査します。改良前後のモデルでは装備や性能、価格が大きく異なるため注意が必要です。
- 車両本体価格に加え、各種税金(自動車税種別割の未経過相当額、環境性能割等)、自賠責保険料未経過相当額、登録諸費用、納車費用、販売店手数料など、総支払額を念頭に予算を設定します。
-
車両検索と信頼できる販売店の選定:
- 条件に合うCX-5が見つかったら、その車両を取り扱う販売店を選びます。マツダ正規ディーラーが運営する認定中古車(「マツダ認定Ucar」や「マツダ認定Ucarプレミアム」)は、車両の品質検査基準、充実した保証、専門的なアフターサービスの面で高い安心感が期待できます。
- その他、実績のある大手中古車販売チェーンやSUV専門店も選択肢となりますが、その場合は販売店の評判、第三者機関による車両鑑定の有無、保証制度の詳細、整備工場の併設状況などを総合的に比較検討することが重要です。
-
実車確認(内外装、機関、装備)と試乗:
- 候補車両を絞り込んだら、販売店に連絡を取り、実車確認と試乗のアポイントを入れます。CX-5ならではの魂動デザインの美しさや、内装の質感、各部の操作フィーリングを実際に確かめましょう。
- 車両状態のチェック:内外装の傷、凹み、塗装の状態(特にソウルレッドクリスタルメタリックなどの特別塗装色)、タイヤの製造年と残り溝(19インチタイヤは高価)、灯火類(LEDの状態)、各スイッチの動作、シート(特にナッパレザーなど上級素材)の状態や電動機能、装備品(ナビ、エアコン、安全装備のカメラ・センサー類)の動作を徹底的に確認します。
- 修復歴の有無、冠水歴の有無は中古車選びの最重要確認項目です。車両状態評価書(鑑定書)の提示を求め、詳細な説明を受けましょう。
- 試乗:各パワートレイン(ガソリンNA/ターボ、ディーゼル)の始動性、アイドリング時の安定性、加速・減速のスムーズさ、GVCプラスの効果、異音・異常振動の有無、トランスミッション(6AT)の動作、ブレーキの効き具合、ステアリングの応答性、足回りからの異音などを確認します。SKYACTIVシャシーによる「人馬一体」感を体感しましょう。
-
見積もり取得と条件交渉:
- 車両本体価格、諸費用(各項目の内訳を明確に)、保証内容と期間、納車前整備の内容などを明記した見積書を取得します。
- 車両価格の妥当性(年式、走行距離、グレード、装備、改良内容を考慮)、諸費用の内容、保証の延長や内容拡充、納車前に行われる整備の範囲などについて、担当者と具体的に交渉します。
-
契約手続き:
- 全ての条件に納得したら契約を締結します。契約書は細部まで熟読し、特に保証範囲、免責事項、キャンセルポリシーなどの重要項目は完全に理解した上で署名・捺印(実印)します。
- 手付金の額や支払い時期、残金の支払い方法を確認します。
- 必要書類(実印、印鑑証明書、住民票、委任状など)を事前に確認し、準備します。
-
納車までの準備:
- 自動車保険(任意保険)への加入または車両入替手続きを、納車日までに完了させます。
- 名義変更やナンバープレート取得、車庫証明の取得は、通常販売店が代行しますが、手順と費用を確認します。
-
納車:
- 車両受け取り時は、契約時の車両状態や約束された整備内容と相違ないか、再度確認します。操作説明を受け、車検証、保証書、整備手帳(メンテナンスノート)、取扱説明書、アドバンストキー等を受け取ります。メーカー保証が残っていれば、その継承手続きも確認しましょう。
2. マツダ CX-5(2代目:KF系)中古車購入時の主なチェックポイント
-
年式と複数回にわたる商品改良・特別仕様車の内容把握:
- KF系CX-5はモデルライフが長く、2018年(ディーゼル強化、2.5Lターボ追加、GVCプラス化)、2020年(ディーゼル再強化、マツコネ大型化)、2021年(内外装刷新、新グレード体系)、2022年(ワイヤレスCarPlay)、2023年(マツコネ標準化拡大)など、ほぼ毎年商品改良が実施されています。これらの改良内容と、数多くの特別仕様車(Exclusive Mode, Black Tone Edition, Field Journey, Sports Appearance, Retro Sports Edition, Grand Journey等)の装備を正確に把握し、価格とのバランスを見極めることが最も重要です。
-
パワートレイン(SKYACTIV-G/SKYACTIV-D/SKYACTIV-G 2.5T)と駆動方式(FF/AWD)の選定と状態確認:
- SKYACTIV-D 2.2:力強いトルクと経済性が魅力ですが、DPFの再生状況や煤の堆積に関するメンテナンス履歴は要確認。短距離走行が多い場合は注意が必要です。
- SKYACTIV-G 2.5T:パワフルな走りが魅力ですが、燃費と自動車税は他のエンジンより高め。ターボの状態やオイル管理状況を確認。
- SKYACTIV-G 2.0/2.5 NA:比較的トラブルは少ないですが、基本的なメンテナンス状況を確認。
- i-ACTIV AWD:雪道や悪路での安心感を求めるなら。システムに異常がないか、異音がないか確認。
-
内外装のコンディションと、グレード/特別仕様車による質感の違い:
- 修復歴・冠水歴の有無:必須確認。
- 内外装の状態:「魂動デザイン」の美しい塗装(特にソウルレッド等特別塗装色)の状態、メッキパーツのくすみ、内装のレザーやソフトパッドの状態(L Package、Exclusive Modeなど上位グレード)、各種スイッチ類の動作を確認。
-
先進安全技術「i-ACTIVSENSE」の搭載バージョンと機能:
- 年式やグレードにより、搭載される「i-ACTIVSENSE」の機能が異なります(例:MRCCの全車速追従機能、CTSの有無、ALHの進化度合いなど)。期待する安全機能が装備されているか、正常に作動するか(警告灯の非点灯など)確認。
-
マツダコネクトの世代とディスプレイサイズ、スマホ連携機能:
- 初期モデルは7or8インチ、2020年12月以降は8.8or10.25インチと大型化。Apple CarPlay/Android Autoは2018年11月以降対応、ワイヤレスCarPlayは2022年11月以降。ナビ機能や各種設定の動作確認。
-
G-ベクタリングコントロール プラス(GVCプラス)の有無:
- 2018年11月の改良で全車標準装備化。それ以前のモデルはGVC。GVCプラスはより自然で滑らかな車両挙動に貢献します。
-
保証制度(マツダ認定Ucarなど)とメンテナンス履歴:
- メーカー新車保証が残っている場合は保証継承の確認。「マツダ認定Ucar」や「マツダ認定Ucarプレミアム」は、独自の保証や点検整備が付帯するため安心感が高いです。整備記録簿で過去のメンテナンス状況をしっかり確認しましょう。
-
リコール・サービスキャンペーンの対応状況:
- 対象車両にリコール等が出ていないか、出ていた場合は対策済みか確認。
-
タイヤ・ホイールの状態(特に19インチ装着車):
- 上位グレードや特別仕様車は19インチアルミホイールを装着。タイヤの残り溝や製造年、ホイールの傷を確認。19インチタイヤは交換費用が高めです。
中古の2代目CX-5は、その洗練されたデザイン、人馬一体の走り、そして多彩なパワートレインとグレード構成により、幅広いニーズに応える魅力的な選択肢です。年式による改良内容や特別仕様車の特性、そしてSKYACTIV-D搭載車の場合はメンテナンス状況などを丁寧に見極めることが、長く付き合える上質な一台との出会いを実現する鍵となります。信頼できる販売店で、じっくりと比較検討しましょう。