【音声配信】日産 キックス(2代目)の概要
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日産 キックス(2代目:P15型)の概要
日産キックスは、2020年にe-POWER専用SUVとして日本市場に登場。アクティブで都会的なデザインと、モーター駆動ならではの爽快な走りをコンパクトなボディに凝縮。2022年には第2世代e-POWERへと進化し、4WDも追加。電動化時代の新たなコンパクトSUVの価値を提案し、日産の電動化戦略を担う重要な一台です。
日産 キックス(2代目:P15型)の主要諸元
(記事作成年月:2025年6月 / 代表モデル:キックス X FOUR スタイルエディション)
項目 | キックス X FOUR スタイルエディション |
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駆動方式 | e-POWER 4WD (電動駆動4輪) |
型式 | 6AA-SNP15 |
全長 (mm) | 4,290 |
全幅 (mm) | 1,760 |
全高 (mm) | 1,610 |
ホイールベース (mm) | 2,620 |
車両重量 (kg) | 1,480 |
乗車定員 (名) | 5 |
パワートレイン種類 | e-POWER (第2世代シリーズハイブリッドシステム) |
発電用エンジン型式 | HR12DE (水冷直列3気筒DOHC) |
発電用エンジン総排気量 (L) | 1.198 |
発電用エンジン最高出力 (kW[PS]/rpm) | 61[82]/6,000 |
発電用エンジン最大トルク (N・m[kgf・m]/rpm) | 103[10.5]/4,800 |
フロントモーター型式 | EM47 (交流同期電動機) |
フロントモーター最高出力 (kW[PS]) | 100[136] |
フロントモーター最大トルク (N・m[kgf・m]) | 280[28.6] |
リアモーター型式 | MM48 (交流同期電動機) |
リアモーター最高出力 (kW[PS]) | 50[68] |
リアモーター最大トルク (N・m[kgf・m]) | 100[10.2] |
使用燃料種類 | 無鉛レギュラーガソリン |
燃料タンク容量 (L) | 41 |
燃費 (WLTCモード km/L) | 19.2 |
トランスミッション | ― (モーター駆動) |
最小回転半径 (m) | 5.1 |
タイヤサイズ(前・後) | 205/55R17 |
車両本体価格 (消費税込み 円) | 3,568,400円~ |
※上記は代表的なグレード「キックス X FOUR スタイルエディション」の諸元であり、2025年6月現在の情報の一例です。年式、オプション装着状況、改良などにより数値は異なる場合があります。
※車両本体価格はメーカー希望小売価格(消費税込み)の一例であり、地域や販売店、オプション選択によって異なります。リサイクル料金、保険料、税金(環境性能割・自動車重量税・自動車税種別割など)、登録等に伴う費用は別途必要です。
※燃費は定められた試験条件のもとでの値です。実際の走行時には、気象、道路、車両、運転、整備などの状況により異なります。
日産 キックス(2代目:P15型)の主な変更履歴
- 2020年6月24日発表(6月30日発売):日本市場に、2代目グローバルモデルとして、また国内では初代となる新型キックス(P15型)が登場。最大の特徴は、国内仕様は全車にシリーズハイブリッドシステム「e-POWER」を搭載したことです。アクティブでスタイリッシュなエクステリアデザインと、運転支援技術「プロパイロット」や「インテリジェント エマージェンシーブレーキ」などを備え、電動化時代の新たなコンパクトSUVとして投入されました。当初はFF(2WD)モデルのみの設定でした。
- 2022年7月19日:初の大規模なマイナーチェンジを実施し、商品力が大幅に向上。パワートレインが静粛性を高め、出力を向上させた第2世代「e-POWER」へと進化。また、待望の電動駆動4輪制御技術「e-POWER 4WD」搭載車が追加設定されました。インテリアではセンターコンソールやシフトレバーのデザインが一新され、内装色にブラウンやオレンジタンが追加されるなど、質感と選択肢が向上しました。
- 2023年:この期間、特別仕様車「スタイルエディション」が継続設定されたほか、日産自動車創立90周年を記念した特別仕様車「90th Anniversary」が期間限定で設定されました。「90th Anniversary」は、内外装の各所に専用カッパー(銅色)色のアクセントを施し、専用エンブレムや人気オプションを標準装備とした特別感あふれるモデルでした。
- 2024年~現在(2025年6月):上記2022年7月の大規模マイナーチェンジ以降、この期間にフルモデルチェンジに匹敵するような大幅な変更は発表されていません。しかしながら、コンパクトSUV市場の競争は依然として激しく、今後も市場のニーズや法規対応に合わせたボディカラーのラインアップ見直し、一部グレードにおける標準装備やオプションパッケージの仕様変更、新たな特別仕様車の設定といった、年次改良レベルでの細やかなアップデートは適宜行われることが予想されます。
※上記は主な発表・発売時期と変更の概要です。具体的な改良内容、特別仕様車の詳細、最新の情報については、常に日産自動車株式会社の公式サイトまたは正規販売店にてご確認ください。
日産 キックス(2代目:P15型)のレビュー動画
キックスの核心、第2世代e-POWERを徹底評価。静粛性とモーター出力が向上し、EV感はさらに増した。e-Pedal Stepの使い勝手も解説。
待望のe-POWER 4WDの実力は?雪上での試乗を通じ、その安定した走り、緻密な駆動力制御を検証。FFとの違いをジャーナリストが語る。
マイナーチェンジで質感を高めた内装をチェック。新デザインのセンターコンソールや、スタイルエディションのブラウン内装の魅力を紹介。
これらの動画レビューは、2代目キックスの多岐にわたる魅力や走行フィール、そして改良前後の違いなどを具体的にお伝えすることを目的としています。ただし、試乗環境や評価者の視点により印象が異なる場合もございます。多角的な情報収集の一助としてご活用いただくとともに、最終的なご判断は、ご自身での実車確認と試乗体験に基づいて行うことを強く推奨いたします。
日産 キックス(2代目:P15型)のオススメポイント
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第2世代e-POWERによる、力強く滑らかで静かな電動駆動の走り:
2022年7月のマイナーチェンジで搭載された第2世代「e-POWER」は、モーター出力を向上させるとともに、発電用エンジンの作動制御を最適化。100%モーター駆動ならではの力強くレスポンスの良い加速と、EV走行領域の拡大による高い静粛性を実現。コンパクトSUVとは思えないほど上質で、運転が楽しい走行フィールが最大の魅力です。
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e-POWER 4WDがもたらす、全天候型の高い走行安定性:
後輪を独立したモーターで駆動・制御する電動駆動4輪制御技術「e-POWER 4WD」をラインアップ。雪道や凍結路での安定した発進・走行はもちろん、オンロードのコーナリングにおいても四輪の駆動力を緻密に制御し、優れた操縦安定性を提供。天候や路面状況を問わず、ドライバーに大きな安心感をもたらします。
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運転の負担を軽減する「プロパイロット」と「e-Pedal Step」:
高速道路の同一車線走行をサポートする運転支援技術「プロパイロット」をほぼ全車に標準装備。長距離移動時の疲労を大幅に軽減します。また、アクセルペダルの操作だけで車速を自在にコントロールできる「e-Pedal Step」も、特にストップ&ゴーの多い市街地走行でペダル踏み替え回数を減らし、快適な運転に貢献します。
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アクティブで洗練された内外装デザインと、特別仕様車による選択の幅:
大型のダブルVモーショングリルとシャープなLEDヘッドランプが織りなす、アクティブで洗練されたエクステリアデザインが特徴。インテリアも、2022年7月の改良でセンターコンソール周りの質感が向上。ブラウン基調の内装を持つ「スタイルエディション」や、ダーククロームのアクセントが魅力の「90th Anniversary」(期間限定)など、個性を表現できる選択肢も豊富です。
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コンパクトSUVとしての優れたパッケージングと実用性:
全長約4.3m、全幅約1.8mという都市部で扱いやすいボディサイズながら、高いアイポイントによる運転のしやすさと、大人5人が快適に乗車できる室内空間を確保。ラゲッジスペースもクラストップレベルの容量を誇り、日常の買い物から週末のレジャーまで、幅広いシーンで活躍する優れたパッケージングを実現しています。
日産 キックス(2代目:P15型)を購入する前に知っておきたい注意点・懸念点
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e-POWER専用設計による、ガソリンエンジンモデルの不在と価格帯:
国内仕様のキックスはe-POWER専用車であり、シンプルな構造で価格を抑えたガソリンエンジンモデルは存在しません。そのため、車両価格のスタートラインは300万円前後からとなり、同クラスのガソリン車と比較すると高めの設定です。e-POWERの価値をどう評価するかが選択の鍵となります。
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プラットフォームの世代と、最新世代の競合車との乗り心地・静粛性の比較:
キックスが採用するプラットフォームは、最新世代のCMF-B(ノート等)ではなく、Vプラットフォームをベースとしています。e-POWERの進化により走行性能は大幅に向上していますが、プラットフォーム自体の設計年次からくる、乗り心地の硬さやロードノイズの大きさについては、最新の競合SUVと比較するとやや不利な面があるという評価も聞かれます。
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後席の居住空間と、ラゲッジスペースの柔軟性:
後席は十分な頭上・足元空間を確保していますが、リクライニング機能が備わっていません。そのため、長距離移動時の快適性においては、リクライニング可能なライバル車に一歩譲る可能性があります。また、ラゲッジスペースは広いものの、後席スライド機能がないため、荷室の拡張性にも制約があります。
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先進運転支援システム「プロパイロット」の機能範囲:
高速道路での運転を支援する「プロパイロット」は大きな魅力ですが、セレナやアリアに搭載されるようなハンズオフ機能付きの「プロパイロット2.0」ではありません。また、駐車を全て自動で行う「プロパイロットパーキング」も、現行キックスには設定されていません。インテリジェントアラウンドビューモニターは駐車を強力にサポートします。
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インテリアの質感と、一部の操作系に関する評価:
2022年7月の改良でセンターコンソール周りの質感は向上しましたが、ダッシュボードやドアトリムなど、依然として硬質な樹脂パーツが多く使われている部分もあります。同価格帯のライバル車と比較すると、内装の全体的な質感で見劣りすると感じるユーザーもいるかもしれません。また、足踏み式パーキングブレーキ(電動パーキングブレーキではない)も、先進性を求める層には物足りない点です。
日産 キックス(2代目:P15型)の購入を検討している人のレビュー
(30代後半・男性・初めてのe-POWER車、通勤と週末のドライブ)
キックスの第2世代e-POWERが気になっています。モーター駆動の滑らかな加速と静かさを体験してみたい。e-Pedal Stepも運転が楽になりそう。プロパイロットも付いているし、安全装備も十分かな。ヤリスクロスやヴェゼルと比べて、実際の燃費や乗り心地はどう違うのか知りたい。
(40代・女性・主に街乗り、デザインと運転のしやすさ重視)
キックスのツートンカラーとスタイリッシュなデザインが好きです。SUVだけど大きすぎないサイズ感が良い。視界も高くて運転しやすそう。ただ、後席のリクライニングがないのが少し残念。子供を乗せた時の快適性がどうなのか、試乗して確認したいです。
(50代・男性・降雪地域在住、4WD性能と経済性を両立したい)
雪国なので、e-POWER 4WDの性能に期待しています。モーター制御の4WDは安定性が高いと聞くので頼もしい。燃費もAWDとしては良さそうですね。内装がもう少し上質だと嬉しいけど、実用性と価格のバランスで考えれば有力候補です。
(20代後半・男性・アクティブな趣味、積載性とスタイルを重視)
キックスのデザインがカッコいい。趣味のアウトドア道具を積むので、荷室の広さは重要。ラゲッジはクラストップクラスと聞くので期待しています。プロパイロットがあれば長距離も楽そう。ただ、電動パーキングブレーキじゃないのが、ちょっと古く感じるかな。
(60代・夫婦・セダンからの乗り換え、乗り降りのしやすさと静かさを求める)
セダンからの乗り換えで、ヒップポイントが高くて乗り降りしやすいキックスを検討中。e-POWERの静かさにも期待しています。X FOUR スタイルエディションのブラウン内装も落ち着いていて良いですね。あとは、乗り心地が硬すぎないか、試乗して確かめたいです。
日産 キックス(2代目:P15型)の購入者レビュー
(40代・男性・通勤と週末のドライブ、燃費と走りを両立・キックス X FOUR (4WD 2024年式) 購入)
第2世代e-POWERは本当に静かでパワフル。特に発進時のスムーズな加速は病みつきになります。e-4ORCEのおかげで雨の日やカーブでの安定感も抜群。燃費も街乗りでリッター20km近く走るので満足。プロパイロットも高速で重宝しています。
(30代・女性・主に街乗り、デザインと運転のしやすさ重視・キックス X ツートーンインテリアエディション (FF 2023年式) 購入)
オレンジタンの内装とツートンカラーの外観がお洒落で決めました!視界が高くて運転しやすく、e-Pedal Stepのおかげでペダル操作も楽ちん。コンパクトなので駐車も簡単。プロパイロットも標準で付いていて、初めてのSUVでも安心して乗れています。
(50代・男性・先代ノートe-POWERからの乗り換え・キックス X FOUR スタイルエディション (4WD 2024年式) 購入)
ノートe-POWERも良かったですが、キックスの第2世代e-POWERはさらに静粛性が向上していますね。e-4ORCEの安定感も素晴らしい。SUVになって積載量も増え、趣味のアウトドアでも活躍。スタイルエディションの内装も気に入っています。
(60代・夫婦・セダンからの乗り換え、乗り降りのしやすさと静かさを評価・キックス X (FF 2022年改良型) 購入)
セダンよりヒップポイントが高く、乗り降りがとても楽になりました。e-POWERの静かで滑らかな走りは、妻も気に入っています。大きな荷物も積めるし、視界も広くて安心。プロパイロットでたまの遠出も快適です。丁度良いサイズのSUVですね。
(20代後半・男性・初めてのマイカー、デザインと経済性で選択・キックス X (FF 2023年式) 購入)
初めての車にキックスを選びました。SUVらしいデザインがカッコいいし、e-POWERの燃費の良さで維持費も抑えられそう。e-Pedal Stepは慣れると面白いし、運転が上手くなった気分。高速も楽々で、友人と遠出するのが楽しみです。
日産 キックス(2代目:P15型)の新車購入ガイド
2020年6月に国内デビューし、2022年7月に第2世代e-POWERへと大きな進化を遂げた日産キックス(P15型)。その電動駆動ならではの爽快な走りとアクティブなスタイリングは、コンパクトSUV市場で独自のポジションを築いています。このキックスを新車で賢く手に入れるための購入プロセスと、専門家としてのアドバイス、重要なチェックポイントを詳細に解説します。
1. 新車購入の基本的な流れ
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情報収集とキックスの仕様・グレード理解、予算策定:
- キックスのグレード構成(X、X FOUR、スタイルエディション、AUTECH、90周年記念車など)、各グレードの標準装備と選択可能なメーカー/ディーラーオプション、パワートレイン(全車e-POWER、第2世代)、駆動方式(2WD/e-POWER 4WD)、先進運転支援技術「プロパイロット」の詳細、NissanConnectナビゲーションシステムやサービスの内容について、公式サイト、カタログ、専門家のレビュー記事等で徹底的に情報を収集・比較します。
- ご自身のライフスタイル、主な使用用途(日常の足、通勤、レジャー、雪道走行の有無等)、年間走行距離、そしてクルマに求める価値(走行性能、燃費、デザイン、安全性等)を明確にし、最適なグレード、駆動方式、オプションの組み合わせを絞り込みます。
- 車両本体価格に加え、必要なオプションの費用、各種税金(環境性能割、自動車重量税、自動車税種別割)、自賠責保険料、リサイクル料金、登録諸費用(ディーラー手数料含む)など、全ての費用を含めた総支払額を算出し、現実的な予算計画を立てます。日産フィナンシャルサービスのローンや残価設定型クレジットも検討材料です。
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販売店(日産販売会社)の選定と試乗予約・実車確認:
- お近くの日産販売会社の店舗を選定します。複数の店舗で見積もりを取得し、販売条件や担当者の専門知識、提案力を比較することも有効なアプローチです。
- 訪問前に、必ず試乗の予約を入れましょう。特に体感したい第2世代e-POWERの走りやe-Pedal Stepの操作感、比較検討したい駆動方式(2WDと4WDの乗り味の違い)、先進機能(例:プロパイロット、インテリジェントアラウンドビューモニター)があれば、事前に伝えておくことで、当日の確認がスムーズかつ有意義に進みます。
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試乗によるキックスの実力評価と比較検討:
- 第2世代e-POWERによる力強く滑らかな加速、そして静粛性を体感します。e-Pedal Stepの操作感や、アクセルオフ時の回生ブレーキの効き具合、そしてVプラットフォームベースの乗り心地と操縦安定性も重要なチェックポイントです。e-POWER 4WD搭載車では、その安定感も確認しましょう。
- 運転席からの視界の広さ、ドライビングポジション、「ゼログラビティシート」の快適性、メーター類やNissanConnectナビゲーション(装着車の場合)の視認性と操作性、内装の質感(特にスタイルエディションのブラウン内装など)、前後席の居住性、ラゲッジスペースの広さと使い勝手を実車で細かく検証します。
- 直接的な競合車となるトヨタ ヤリスクロス/カローラクロスやホンダ ヴェゼルなどと比較試乗を行い、キックス独自のe-POWERの魅力やプロパイロットの優位性、総合的な価値を客観的に評価します。
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見積もり取得と条件交渉:
- 最終的に絞り込んだグレード、駆動方式、メーカーオプション、ディーラーオプション、ボディカラーを決定し、販売店に正式な見積書(諸費用込み)の作成を依頼します。
- 見積書の内容を詳細に確認し、不明点は全て質問して解消します。車両本体からの値引き額、オプション装備のサービス、下取り車がある場合はその査定額などについて、納得のいく購入条件を引き出すための交渉を行います。
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契約手続き:
- 全ての条件(仕様、価格、支払い方法、登録予定時期、納車予定日など)に合意したら、売買契約を締結します。契約書は細部まで丁寧に読み合わせ、内容を完全に理解した上で署名・捺印(実印と印鑑証明書が必要)します。
- 契約時には、申込金(手付金)が必要となるのが一般的です。
- 登録に必要な書類(印鑑証明書、住民票、委任状等)は、事前に販売店から指示がありますので、漏れなく準備します。
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納車までの準備:
- 自動車保険(任意保険)の新規加入または車両入替手続きを、納車日までに確実に完了させます。
- 駐車場を確保し、車庫証明(自動車保管場所証明書)の申請手続きを行います。
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納車:
- 指定された日時に販売店にて車両の最終確認を行います。注文内容と相違ないか、内外装に傷や汚れがないかを、担当者と共に細心の注意を払ってチェックします。
- 車両の主要な機能や装備の操作方法、特に「e-POWER」の特性や「プロパイロット」に関する説明を十分に受け、車検証、自賠責保険証、保証書、取扱説明書、インテリジェントキー等の重要書類や付属品を確実に受け取ります。
- 契約に基づいた残金の支払いが完了していることを確認し、新しいキックスとのカーライフが始まります。
2. 日産 キックス(2代目:P15型)購入時の主なチェックポイント
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パワートレインはe-POWERのみ、駆動方式(2WD vs e-POWER 4WD)の選択:
- キックスはe-POWER専用車。選択の焦点は駆動方式です。「e-POWER 4WD」は、後輪を独立したモーターで駆動し、雪道や悪路での走破性はもちろん、オンロードでのコーナリング安定性にも貢献します。その価値と、2WD車との価格差・燃費差を比較検討しましょう。
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2022年7月改良後の「第2世代e-POWER」搭載モデルであるかの確認:
- 中古車も視野に入れる場合、2022年7月以前の初期モデルは第1世代e-POWERです。第2世代e-POWERは静粛性とモーター出力が向上しているため、走りの質感を重視するなら改良後モデルがおすすめです。新車は全て第2世代e-POWERです。
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グレード選択(X、スタイルエディション、AUTECH等)と装備内容の吟味:
- ベースとなる「X」に加え、ブラウン内装がお洒落な「スタイルエディション」や、専用内外装とスポーティな足回りを持つ「AUTECH」など。各グレードの標準装備(プロパイロットの有無、インテリジェントキー、シートヒーターなど)を詳細に比較し、価格差に見合う価値があるかを見極めましょう。
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先進運転支援技術「プロパイロット」と安全装備の内容:
- 高速道路の単一車線での運転を支援する「プロパイロット」はキックスの大きな魅力ですが、標準装備のグレードとオプション設定のグレードがあります。インテリジェントアラウンドビューモニター(移動物検知機能付)やインテリジェントルームミラーなどの安全・便利機能も、必要に応じて選択。
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メーカーオプション・ディーラーオプションの戦略的選択:
- 寒冷地仕様(ステアリングヒーター、ヒーター付ドアミラー等を含む)や、インテリジェントアラウンドビューモニター+インテリジェントルームミラーのセットなど、後付けできないメーカーオプションは慎重に。ディーラーオプションのナビゲーションシステムや各種プロテクター、スタイリングパーツも検討。
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ボディカラーとインテリアカラーのコーディネート:
- キックスは鮮やかな2トーンカラーが特徴的。スタイルエディション専用のブラウン内装など、内外装の組み合わせで個性を表現できます。
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納期(2025年6月11日現在)の確認:
- キックスも半導体供給などの影響で納期が変動する可能性があります。最新の納期情報を契約前に必ず販売店に確認し、ご自身の計画と照らし合わせてください。
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キックス試乗時の深掘りチェックポイント:
- 第2世代e-POWERの走行フィール:モーター駆動の滑らかさと力強さ、エンジン始動時の静粛性。e-Pedal Stepの操作感と回生ブレーキの効き具合。
- 乗り心地と静粛性:Vプラットフォームベースの乗り心地が許容範囲か。ロードノイズや風切り音。
- 視界と取り回し:コンパクトSUVとしての運転のしやすさ、最小回転半径5.1mの感覚。
- 後席・荷室の使い勝手:後席の広さ(リクライニング機能なし)、荷室の絶対的な広さ。
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支払いプランと長期的な維持費(e-POWERの経済性):
- 車両価格と、e-POWERによる燃料費の節約効果、税金の優遇(購入時期による)などを総合的に考慮。日産の残価設定型クレジットなどを活用し、月々の負担や総支払額をシミュレーションして最適なプランを選びましょう。
日産 キックス(2代目:P15型)の中古車購入ガイド
2020年6月にe-POWER専用SUVとして国内デビューした日産キックス(P15型)。特に2022年7月には第2世代e-POWERへと進化し、4WDも追加されるなど、その商品力は大きく向上しました。2025年6月11日現在、中古車市場には初期モデルから現行仕様に近い高年式車まで、幅広い選択肢が流通しています。ここでは、キックスの中古車選びで後悔しないための、専門的視点からの購入ガイドを徹底解説します。
1. 中古車購入の基本的な流れ
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情報収集と予算・希望条件の明確化(e-POWERの世代把握が鍵):
- キックスのグレード(X、X FOUR、スタイルエディション、AUTECH、90周年記念車など)、年式による改良点(特に2022年7月の第2世代e-POWER化と4WD追加)を詳細に把握します。希望する走行距離、ボディカラー、必須装備(プロパイロット、アラウンドビューモニター等)をリストアップ。
- 中古車情報サイト(カーセンサー、グーネットなど)や日産の認定中古車検索サイト(「Nissan Intelligent Choice」)を活用し、希望条件に合致するキックスの中古車流通状況、価格相場を徹底的に調査します。2022年7月を境に性能が大きく異なるため、年式と価格のバランスを注視。
- 車両本体価格に加え、各種税金(自動車税種別割の未経過相当額、環境性能割等)、自賠責保険料未経過相当額、登録諸費用、納車費用、販売店手数料など、総支払額を念頭に予算を設定します。
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車両検索と信頼できる販売店の選定:
- 条件に合うキックスが見つかったら、その車両を取り扱う販売店を選びます。日産正規ディーラーが運営する認定中古車(「Nissan Intelligent Choice」)は、車両の品質検査基準、充実した保証(e-POWER機構も含む)、専門的なアフターサービスの面で高い安心感が期待できます。
- その他、実績のある大手中古車販売チェーンやSUV専門店も選択肢となりますが、その場合は販売店の評判、第三者機関による車両鑑定の有無、保証制度の詳細、整備工場の併設状況などを総合的に比較検討することが重要です。
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実車確認(内外装、機関、装備)と試乗:
- 候補車両を絞り込んだら、販売店に連絡を取り、実車確認と試乗のアポイントを入れます。e-POWERのフィーリングや、グレード・年式による内装の質感の違いなどを実際に確かめましょう。
- 車両状態のチェック:内外装の傷、凹み、塗装の状態、タイヤの製造年と残り溝(17インチ)、灯火類(LEDの状態)、各スイッチの動作、シートの汚れやへたり、装備品(ナビ、エアコン、安全装備のカメラ・センサー類)の動作を徹底的に確認します。
- 修復歴の有無、冠水歴の有無は中古車選びの最重要確認項目です。車両状態評価書(鑑定書)の提示を求め、詳細な説明を受けましょう。
- 試乗:e-POWERシステムの始動性、モーター駆動のスムーズな加速と力強さ、発電用エンジンの作動頻度と静粛性(特に第1世代と第2世代の違い)、e-Pedal Stepの操作感、ブレーキの効き具合、異音・異常振動の有無などを確認します。
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見積もり取得と条件交渉:
- 車両本体価格、諸費用(各項目の内訳を明確に)、保証内容と期間、納車前整備の内容などを明記した見積書を取得します。
- 車両価格の妥当性(年式、走行距離、グレード、改良内容を考慮)、諸費用の内容、保証の延長や内容拡充、納車前に行われる整備の範囲などについて、担当者と具体的に交渉します。
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契約手続き:
- 全ての条件に納得したら契約を締結します。契約書は細部まで熟読し、特に保証範囲、免責事項、キャンセルポリシーなどの重要項目は完全に理解した上で署名・捺印(実印)します。
- 手付金の額や支払い時期、残金の支払い方法を確認します。
- 必要書類(実印、印鑑証明書、住民票、委任状など)を事前に確認し、準備します。
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納車までの準備:
- 自動車保険(任意保険)への加入または車両入替手続きを、納車日までに完了させます。
- 名義変更やナンバープレート取得、車庫証明の取得は、通常販売店が代行しますが、手順と費用を確認します。
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納車:
- 車両受け取り時は、契約時の車両状態や約束された整備内容と相違ないか、再度確認します。操作説明を受け、車検証、保証書、整備手帳(メンテナンスノート)、取扱説明書、インテリジェントキー等を受け取ります。メーカー保証の継承手続きも確認。
2. 日産 キックス(2代目:P15型)中古車購入時の主なチェックポイント
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最重要:2022年7月マイナーチェンジ前後の「e-POWER」の世代差:
- 中古車選び最大のポイントです。2022年7月以前の初期モデルは第1世代e-POWER、それ以降はモーター出力と静粛性が向上した第2世代e-POWERを搭載します。走行フィールが大きく異なるため、試乗して比較するか、自身の求める性能を明確にして年式を選びましょう。また、e-POWER 4WDは2022年7月以降のモデルのみに設定されます。
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グレード(X、スタイルエディション、AUTECH等)と装備の照合:
- 希望するグレードと装備が合致しているか確認。プロパイロット、インテリジェントアラウンドビューモニター、インテリジェントルームミラーは多くのグレードで標準またはオプション設定ですが、年式により標準装備化が進んでいる場合があります。「スタイルエディション」や「90th Anniversary」は専用内装・外装を持つため、その状態もチェック。
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内外装のコンディションと、Vプラットフォーム由来の内装質感:
- 修復歴・冠水歴の有無: 第三者機関の鑑定書がある車両や、日産認定中古車が安心です。
- 内外装の状態: コンパクトSUVとして日常的に使われるため、内外装の小傷や使用感をチェック。特に2022年7月改良後のモデルはセンターコンソール周りの質感が向上しているため、年式による違いも確認。
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e-POWERシステム(エンジン、モーター、バッテリー)の状態確認:
- 駆動用バッテリーの健康状態は、日産ディーラーであれば専用診断機でチェック可能な場合があります。保証期間(駆動用バッテリーは新車から5年または10万km特別保証など)の残りも確認。試乗時には、スムーズなモーター走行と発電用エンジンの始動・作動音のレベル、e-Pedal Stepの効き具合などを入念に確認。
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先進安全装備「プロパイロット」等の動作確認:
- 搭載されているプロパイロットが正常に作動するか(警告灯非点灯など)確認。衝突被害軽減ブレーキなどの基本的な安全機能も含め、センサーやカメラ周りに損傷がないかもチェック。
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保証制度の確認(日産認定中古車「Nissan Intelligent Choice」など):
- 高年式車であればメーカー新車保証が残存している可能性が高いです。保証継承が可能か確認。日産認定中古車「Nissan Intelligent Choice」であれば、日産独自の充実した保証が付帯し、e-POWERシステムもカバーされるため安心です。
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メンテナンス履歴(整備記録簿)の精査:
- 過去の点検整備記録簿で、定期的なメンテナンス(特にエンジンオイル交換、ブレーキフルード交換、e-POWERシステムの点検など)が適切に行われていたかを確認。正規ディーラーでの整備記録が豊富であれば、車両状態の信頼性が高まります。
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リコール・サービスキャンペーンの実施状況:
- 対象車両にリコールやサービスキャンペーンが発令されていないか、発令されていた場合は確実に対策済みであるかを確認します。
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足踏み式パーキングブレーキの確認:
- キックスは電動パーキングブレーキではなく、足踏み式を採用しています。操作に問題がないか、慣れることができるかを確認しておくと良いでしょう。
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価格の妥当性と、競合コンパクトSUVとの比較:
- e-POWER搭載のキックスは、中古車でも一定の人気があります。同程度の年式・走行距離の競合ハイブリッド車(トヨタ ヤリスクロス、ホンダ ヴェゼルなど)との価格や装備、走行特性を比較検討し、総合的な価値を見極めましょう。
中古の2代目キックスは、日産独自のe-POWERによる先進的な電動ドライブフィールを、比較的手頃な価格で体験できる魅力的な選択肢です。特に2022年7月以降の第2世代e-POWER搭載車は走りの質感が大きく向上。年式によるe-POWERの世代差や装備内容、そして個々の車両状態を丁寧に見極めることが、最適な一台との出会いを実現する鍵となります。