アストンマーティン Vanquish 3代目

QUICK GUIDE

まずはここだけ。3代目Vanquishを30秒で理解

3代目Vanquishは、2024年に復活したアストンマーティンのV12旗艦Super GTです。新開発の5.2LツインターボV12は835PS/1000Nmを発生し、ZF製8速ATと電子制御リアデフを介して後輪を駆動。2025年にはVolante、さらにQ by Aston Martinによる記念仕様が加わり、現行世代の選択肢が広がっています。

登場2024年

Vanquishの名が3代目として復活

エンジン5.2L V12

ツインターボ

最高出力835PS

6500rpm

最大トルク1000Nm

2500〜5000rpm

最高速度345km/h

Coupe/Volante共通

ボディCoupe / Volante

固定ルーフとオープントップ

OVERVIEW

3代目Vanquishって、どんなクルマ?

3代目は、2代目の延長線でV12を強化しただけの復活ではありません。フロントミッドに新設計5.2LツインターボV12を置き、ホイールベースを80mm延長。接着アルミ構造にカーボンファイバー製ボディを組み合わせ、旗艦GTのパッケージを作り直しています。

835PS/1000Nmという出力は後輪だけに伝わります。そのため駆動系では、ZF製8速ATに電子制御リアデフを組み合わせる構成が重要です。e-diffは135ミリ秒でオープンから完全ロックまで移行し、低中速の旋回性と高速域の安定性を一つのシステムで受け持ちます。

足まわりにはBilstein DTXアダプティブダンパーを採用し、GT、Sport、Sport+で減衰特性を大きく変化させます。標準のカーボンセラミックブレーキはフロント410mm、リア360mm。大出力を直線性能に寄せるのではなく、長距離GTとしての落ち着きと高負荷時の制御幅を両立させる設計です。

2025年にはVanquish Volanteが加わり、同じ835PSのV12をオープンボディへ展開しました。現在の公式ページでは2+0に加えて2+2の室内構成も案内されており、登場時の「2シーター旗艦GT」から使い方の幅も変化しています。

POWERTRAIN

835PSのV12を、後輪だけでどう扱う?

3代目Vanquishのパワートレインは、新設計5.2LツインターボV12とZF製8速ATの一種類が基本です。CoupeとVolanteで最高出力835PS、最大トルク1000Nm、最高速度345km/hを共有し、ボディ形式が変わっても旗艦としての動力性能は揃えられています。

5.2L TWIN-TURBO V12

新型ターボとBoost Reserveを使うV12

最大トルク1000Nmは2500rpmから5000rpmまで続きます。新しい高速ターボチャージャーに加え、部分負荷時に過給圧を蓄えて全開要求へ備えるBoost Reserveを採用。自然吸気だった初代とはもちろん、従来のV12旗艦とも違う方法で中間加速の応答を作っています。

このV12で押さえたい点

  • 最高出力835PS、最大トルク1000Nm
  • 1000Nmを2500〜5000rpmで発生
  • ZF製8速ATと後輪駆動を組み合わせる
  • e-diffが後輪のトラクションと旋回を制御する
GRADE GUIDE

正式名称を持つ特別仕様は、通常のCoupe/Volanteと分けて見る

通常のVanquishとVanquish Volanteはボディ形式であり、グレード名ではありません。現行世代で公式名称を持つ特別仕様として確認できるのは、Vanquish Volante: 60th Anniversary EditionとVanquish: 25th Anniversary Editionです。どちらもV12の出力は通常仕様と共通です。違いはQ by Aston Martinによる意匠と、生産台数を絞った希少性にあります。

Q BY ASTON MARTIN

Vanquish Volante: 60th Anniversary Edition

限定台数
60台
ボディ
Vanquish Volante
外装
Q Pentland Green
ルーフ
Q Westminster Green

Volante誕生60周年を記念したQ by Aston Martinの限定仕様です。ブロンズ仕上げのグリルや専用21インチQホイール、Qバッジを組み合わせ、通常のVolanteとは色とディテールの方向性を明確に変えています。

5.2L V12は835PS/1000Nmのままで、性能を上乗せするモデルではありません。選ぶ理由はVolanteのオープンボディに、60周年記念の専用仕立てと60台という生産枠を重ねられることにあります。

Volanteの走りは保ち、Qの専用意匠と希少性を重視する仕様

Q BY ASTON MARTIN

Vanquish: 25th Anniversary Edition

限定台数
50台
内訳
Coupe 25台/Volante 25台
外装
Q Skye Silver
ホイール
専用21インチDT

Vanquish誕生25周年を記念し、世界50台だけが製作される特別仕様です。CoupeとVolanteを25台ずつ用意し、Q Skye Silver、専用21インチDTホイール、アニバーサリーバッジなどで初代へのオマージュを表現しています。

パワートレインは標準車と共通の835PS/1000Nm。CoupeとVolanteの両方が用意されますが、生産は合計50台に限定。走行性能より、専用意匠とコレクション性を重視して選ぶ仕様です。

Coupe/Volanteを25周年専用仕立てで選びたい人向け

CoupeとVolanteの違いはボディ形式の差としてPOWERTRAIN、SPECIFICATIONS、CHECK BEFORE BUYINGで整理しています。

SPECIFICATIONS

3代目Vanquishの主要スペック

CoupeとVolanteは同じ835PSのV12と345km/hの最高速度を共有しますが、ボディ構造と重量、0-100km/h加速に差があります。固定ルーフとオープンの違いが、数字にもはっきり表れています。

最高出力835PS
最大トルク1000Nm
最高速度345km/h
Coupe 0-1003.3秒
Volante 0-1003.4秒
Coupe重量1910kg
Volante重量2005kg
ホイールベース延長80mm

CoupeとVolanteを同じ項目で比較

ボディを除く中核は共通ですが、VolanteはK-foldルーフと補強を追加するため95kg重く、0-100km/hでは0.1秒の差があります。一方、最高速度345km/hとV12の835PS/1000Nmは共通です。

項目 Vanquish Coupe Vanquish Volante
エンジン 5.2LツインターボV12 5.2LツインターボV12
最高出力 835PS / 6500rpm 835PS / 6500rpm
最大トルク 1000Nm / 2500〜5000rpm 1000Nm / 2500〜5000rpm
駆動方式 後輪駆動 後輪駆動
トランスミッション ZF 8速AT ZF 8速AT
リアデフ 電子制御式E-Diff 電子制御式E-Diff
0-100km/h 3.3秒 3.4秒
最高速度 345km/h 345km/h
EU認証空車重量 1910kg 2005kg
ルーフ 固定ルーフ K-foldソフトトップ
ルーフ作動 — 開14秒/閉16秒、50km/hまで作動
フロントサスペンション ダブルウィッシュボーン ダブルウィッシュボーン
リアサスペンション マルチリンク マルチリンク
ダンパー Bilstein DTX Bilstein DTX専用調整
ブレーキ カーボンセラミック F410mm / R360mm カーボンセラミック F410mm / R360mm
座席構成 2+0、現行公式ページで2+2も案内 2+0、現行公式ページで2+2も案内

2+2は現行公式ページで案内されている室内構成です。2024年発表時の2シーター仕様と現在の選択肢を混同しないように整理しています。

MODEL HISTORY

3代目Vanquishはどう広がってきた?

現行世代は、2024年のCoupe復活からVolante、Q by Aston Martinの記念仕様へと展開しています。年次改良の羅列ではなく、どの選択肢が加わったのかで追うと現在の構成が分かります。

  1. 3代目Vanquishを発表

    5.2LツインターボV12は835PS/1000Nmを発生し、最高速度345km/h。ホイールベースを80mm延長した新しいシャシーにBilstein DTXダンパー、e-diff、カーボンセラミックブレーキを組み合わせ、年間生産は1000台未満とされました。

  2. Vanquish Volanteを追加

    835PSのV12と345km/hの最高速度を維持したまま、K-foldソフトトップを備えるオープン仕様へ展開。ルーフは14秒で開き16秒で閉じ、50km/hまで作動します。95kgの重量増に対応して構造とシャシーも専用に調整されています。

  3. Volante 60th Anniversary Editionを設定

    Volante誕生60周年を記念し、Q by Aston MartinがVanquish Volante向けに60台の限定仕様を用意。Q Pentland Green、Q Westminster Greenのルーフ、ブロンズのディテール、専用21インチQホイールで通常仕様との差を作っています。

  4. Vanquish 25を50台限定で発表

    Vanquish誕生25周年を記念し、Coupe 25台とVolante 25台を製作。Q Skye Silverや専用21インチDTホイール、初代を意識した内装ディテールを採用し、3代目にもう一つの公式限定仕様が加わりました。

現在は通常のCoupe/Volanteに加え、Volante 60th Anniversary EditionとVanquish 25th Anniversary Editionが公式ラインアップ上で案内されています。

SELECTED VIDEOS

3代目Vanquishを動画でも見てみよう

映像ではV12の音だけを追うより、長いボンネットとAピラー位置、e-diffを使う後輪駆動の姿勢、CoupeとVolanteで異なる上屋を見ると3代目の設計差が分かりやすくなります。

  • Coupe:長くなったホイールベースとKamm Tailを含むボディ全体のプロポーションを見る
  • 走行:GT/Sport/Sport+でBilstein DTXの動きと車体姿勢がどう変わるかを見る
  • Volante:K-foldルーフの開閉と、ルーフを開けた状態でのボディ形状を確認する

CoupeとVolanteは同じ835PSですが、重量とボディ構造が異なります。試乗映像ではCoupeかVolanteかを先に分け、重量とボディ構造の違いを踏まえて見る方が内容を正しく読めます。


GOOD POINTS

3代目Vanquishを選ぶ4つの理由

01

1000Nmを広い回転域で使える新型V12

最大トルク1000Nmを2500〜5000rpmで維持し、Boost Reserveで全開要求への応答も高めています。835PSというピーク値だけでは見えにくい、中間加速の厚さまで作り込まれたV12です。

02

e-diffでFRの旋回性と安定性を両立する

電子制御リアデフは135ミリ秒でオープンから完全ロックへ移行します。低中速では向きを変えやすくし、高速コーナーでは落ち着きを確保。1000Nmを後輪だけで受け止めるVanquishにとって、駆動制御の中心となる装備です。

03

GTからSport+までダンパーの幅が広い

Bilstein DTXはドライブモードごとの減衰力の幅を大きく取り、GTでは長距離向けの落ち着きを残します。Sport、Sport+ではボディコントロールを段階的に強めるため、一つの固定した足まわりで835PSを扱う構成ではありません。

04

CoupeとVolanteでV12の性能を揃えている

Volanteになっても835PS/1000Nmと最高速度345km/hは共通です。オープン化のために構造とシャシーを専用調整しつつ、旗艦としての性能水準はCoupeから下げていません。

WHO IS IT FOR?

3代目Vanquishは、こんな選び方で候補が分かれる

835PSのV12を後輪駆動で味わいたい
固定ルーフの剛性感と1910kgのCoupeを基準にしたい
同じV12性能をオープンで楽しむならVolante
GT/Sport/Sport+の足まわりの幅を重視する
2+0と2+2の室内構成を使い方に合わせて選びたい
Q by Aston Martinの限定仕様まで含めて選びたい
CHECK BEFORE BUYING

3代目Vanquishを選ぶ前に分けておきたい4点

現行世代では、Coupe/Volante、座席構成、通常仕様/記念仕様の違いが同時に存在します。車名だけで一括りにせず、ボディ、座席、通常仕様か記念仕様かを先に分けると、比較すべき装備がはっきりします。

01

CoupeとVolanteは重量差95kg

Coupeは1910kg、Volanteは2005kg。VolanteはK-foldルーフとボディ補強を加えながら835PSと345km/hを維持します。固定ルーフの軽さを取るか、V12をオープンで味わうかが最初の分岐です。

02

2+0と2+2を同じ年式情報だけで判断しない

2024年の発表時は2シーターとして登場しましたが、現在の公式ページでは2+2構成も案内されています。流通車両を見る際は「3代目Vanquishだから座席数は同じ」と決めず、実車の室内構成まで合わせて比較する必要があります。

03

記念仕様は出力ではなく仕立てが違う

Volante 60th Anniversary EditionもVanquish 25th Anniversary Editionも、835PS/1000NmというV12の基本性能は通常仕様と共通です。差が出るのはQの専用色、ホイール、内装、限定台数。動力性能の上位版として探すモデルではありません。

04

e-diffとBilstein DTXが3代目の走りを決める

1000Nmを後輪へ送る3代目では、電子制御リアデフとアダプティブダンパーが車両特性の中心にあります。旧世代の自然吸気V12や機械式デフの感覚を基準にせず、現行型の電子制御を含めてVanquishの性格を捉える方が正確です。

USED CAR GUIDE

3代目Vanquishを流通車両から選ぶなら

現行世代は年式が浅い一方、2024年のCoupeだけを前提にすると現在の構成を取り違えます。Volante、2+2、二つの記念仕様が後から加わっているため、車両名と装備を対応させて見る必要があります。

01

2024年Coupeか、2025年追加のVolanteか

Coupeは1910kgで0-100km/h 3.3秒、Volanteは2005kgで3.4秒。V12出力と最高速度は共通なので、性能表の数字だけではボディ差が見えにくい世代です。ルーフ形式と重量をセットで見れば、CoupeとVolanteの違いを数字と構造の両方から捉えられます。

02

座席構成は現車で2+0/2+2を合わせる

初期の公式発表は2シーターでしたが、現行公式ページでは2+2も選択肢に加わっています。後席の有無は使い勝手に直結するため、同じCoupe同士、Volante同士でも室内構成をそろえて比較したい部分です。

03

60thと25thは限定台数と専用意匠で判別する

Volante 60th Anniversary Editionは60台、Vanquish 25th Anniversary EditionはCoupe 25台+Volante 25台。専用色やホイール、Qのディテールが明確に設定されているため、通常仕様のカスタマイズ車と特別仕様車を名称だけで混同しないことが大切です。

04

3代目は新型V12とe-diffの組み合わせが基準

5.2LツインターボV12、ZF 8速AT、e-diff、Bilstein DTX、カーボンセラミックブレーキが現行型の中核です。過去世代のVanquishと同じV12旗艦でも、動力とシャシー制御の構成は別物。3代目を比較するときは、この組み合わせを基準にします。

3代目Vanquishは、この4点を先にそろえる

  • Coupe/Volanteと重量差
  • 2+0/2+2の室内構成
  • 通常仕様/60th/25thの違い
  • 835PS V12+e-diff+Bilstein DTXという3代目の基本構成

3代目は現在も販売中です。後から追加された仕様があるため、年式だけで判断すると違いを取りこぼします。ボディ、座席、正式な仕様名までそろえると、候補車の位置づけが見えてきます。

NEXT STEP

気になる1台を見つけて、カーライフをもっと楽しもう。

この世代が自分に合いそうだと感じたら、実際の車両や今のクルマの査定額も見てみましょう。

OFFICIAL SOURCES

公式情報で最終確認

3代目Vanquishは現在も仕様展開が続いています。Coupe、Volante、記念仕様の違いはアストンマーティン公式の現行ページと各発表を基準に整理しています。