トヨタ スープラ 3代目(A90 / DB)

トヨタ スープラ 3代目(A90 / DB)


QUICK GUIDE

まずはここだけ。5代目スープラを30秒で理解

5代目スープラは、2002年の生産終了から17年を経て2019年に復活したFR・2シーターのスポーツカーです。発売時は2.0L直4ターボのSZ/SZ-Rと、3.0L直6ターボのRZを設定。販売期間中もRZの高出力化、6MT追加、足回りとシャシーの再調整が続き、2025年にはRZの最終改良と“A90 Final Edition”へ到達しています。

国内発売2019年5月17日

17年ぶりにスープラが復活


世代・型式5代目 A90系

国交省届出上の型式はDB系


駆動・ボディFR・2シーター

全長4,380mm、ホイールベース2,470mm


エンジン2.0L直4 / 3.0L直6

発売時はSZ・SZ-R・RZの3グレード


大きな転機2022年に6MT

RZへ専用開発の6速MTを追加


生産終了2026年3月

最終期はRZ改良型と限定A90 Final Edition





OVERVIEW

5代目スープラって、どんなクルマ?

5代目は、直列6気筒とFRという歴代スープラの核を残しながら、BMWとの包括提携を背景に新しく作られた世代です。生産はオーストリアのマグナ・シュタイヤー グラーツ工場。日本では「GR Supra」をマーケティング名称とし、トヨタはホイールベース、トレッド、重心高の3要素を重視した2シーターのピュアスポーツとして位置付けています。

復活の象徴は3.0L直6ですが、設計の焦点はそれに限りませんでした。2,470mmの短いホイールベース、50:50の前後重量配分、低重心を組み合わせ、車体寸法そのものから旋回性を狙っています。発売時には2.0L直4も2種類用意され、SZ、SZ-R、RZは出力に加えて車重や装備構成まで変わります。

販売中の進化はRZを中心に進みます。2020年に3.0L直6の最高出力を340PSから387PSへ引き上げ、フロント部のブレース追加とサスペンション再調整を実施。2022年には全グレードの足回り制御を見直したうえで、RZへ6MTを加えています。

2025年の最終改良では、RZのブレーキ、ボディ・シャシー剛性、サスペンション、空力、アクティブディファレンシャル、EPS制御まで再設定。同時に441PSの直6と6MTを組み合わせる“A90 Final Edition”を国内150台限定で設定。中古車で比較するときは「同じ5代目」だけで一括りにせず、エンジン、年次改良、変速機の3軸で分ける必要があります。





POWERTRAIN

パワートレインは「2.0L直4」と「3.0L直6」を分けて考える

発売時の3グレードは、すべてFRながらエンジン特性が明確に分かれます。2.0LはSZとSZ-Rで出力が異なります。3.0LのRZは販売途中で出力向上と6MT追加を受けています。


2.0L 直4ターボ

SZ / SZ-R

発売時のSZは145kW(197PS)・320N・m、SZ-Rは190kW(258PS)・400N・m。どちらも8速スポーツATとFRの組み合わせです。SZ-Rは単なる出力上位版として見るより、3.0L RZほどフロント荷重を増やさずに、2.0Lの軽さと高い出力を両立する中間構成と捉えると違いが分かります。

比較軸:直6の伝統より2.0Lの車重と出力バランスを優先するならSZ-R、発売時ラインアップで最も出力を抑えた仕様を選ぶならSZが比較対象です。



3.0L 直6ターボ

RZ

発売時は250kW(340PS)・500N・m、8速スポーツATで登場。2020年改良から285kW(387PS)へ高出力化し、2022年には専用開発の6MTが選択肢に加わっています。6MTにはiMT制御が入り、クラッチとシフト操作に合わせてエンジン回転を制御します。

2025年のRZ改良型は387PSを維持しながら、ブレーキとシャシー、サスペンション、空力をまとめて更新。通常RZは6MTと8ATを設定します。“A90 Final Edition”は324kW(441PS)・571N・m、6MTのみという別枠の最終限定仕様です。

比較軸:RZは年式による差が大きいため、340PS期、387PS化後、6MT追加後、2025年最終改良型を分けて見ると選びやすくなります。





GRADE GUIDE

代表グレードはRZ・SZ-R・SZの3種類

発売時の標準グレードはRZ、SZ-R、SZの3種類です。6MTは2022年にRZへ加わった変速機選択肢です。AT/MTを別グレードにはせず、RZ内の年次差として整理します。


3.0L直6

RZ

歴代スープラの軸である直列6気筒を受け継ぐ上位グレード。発売時は340PS+8ATでしたが、2020年から387PSとなり、2022年に6MTを追加しています。RZという名称が同じでも、初期型と後期型では動力性能と変速機の選択肢が異なります。

2025年最終改良型では大径化したbrembo製フロントブレーキ、強化されたリヤ床下ブレース、強化ゴムブッシュ/マウント、電子制御ダンパー再設定、カーボンリヤスポイラーなどを採用しており、RZは年式によるシャシー側の差まで確認したいグレードです。

向く選び方:直6を前提に、AT/6MTと改良時期を絞り込む。



2.0L高出力

SZ-R

2.0L直4ターボを190kW(258PS)まで引き上げた仕様で、発売時の車両重量は1,450kg。RZより70kg軽く、SZより61PS高いという位置にあります。3.0L直6とは違う軽さを残しながら、2.0Lの中では出力を重視した構成です。

2022年改良はRZに限定された変更ではなく、全グレードでAVS、アブソーバー、スタビライザーブッシュ、シャシー制御系を見直しています。2.0L車も、改良前後で装備年式に加えて足回りの設定が変わります。

向く選び方:直4の軽さを残しつつ、SZより余裕のある出力を求める。



2.0L標準出力

SZ

発売時は145kW(197PS)・320N・mの2.0L直4ターボと8ATを組み合わせ、車両重量は1,410kg。3グレードで最も軽い仕様でした。最高出力の数字よりも、5代目スープラの短いホイールベースとFRレイアウトを最も軽いパッケージで味わう位置付けです。

中古車ではSZ-Rと同じ2.0Lだからと一括りにせず、外観では判別しにくい197PS/258PSの出力差をグレード表記と車両情報で確認するのが確実です。

向く選び方:2.0Lの中でも軽さを優先し、必要な装備との折り合いを確認する。


“A90 Final Edition”は2025年に国内150台限定で設定された特別仕様車のため、GRADE GUIDEでは標準3グレードと分けて扱います。




SPECIFICATIONS

5代目スープラの主要スペック

まずは2019年発売時のRZを代表例として、ボディ寸法と直6ターボの主要値を確認します。SZ/SZ-Rはエンジン出力、車両重量、全高、燃費などが異なるため、下の比較表で3グレードを見比べてください。

全長4,380mm

全幅1,865mm

全高1,290mm

ホイールベース2,470mm

最高出力340PS

最大トルク500N・m

車両重量1,520kg

WLTC燃費12.2km/L

2019年発売時 代表仕様

RZ、SZ-R、SZではエンジンと出力、車両重量が異なります。RZは2020年に387PS化され、2022年には6MTも加わったため、販売期間全体を比較するときは改良時期も確認が必要です。

項目RZSZ-RSZ
エンジン直列6気筒DOHCターボ直列4気筒DOHCターボ直列4気筒DOHCターボ
総排気量2,997cc1,998cc1,998cc
最高出力250kW(340PS)/5,000rpm190kW(258PS)/5,000rpm145kW(197PS)/4,500rpm
最大トルク500N・m / 1,600-4,500rpm400N・m / 1,550-4,400rpm320N・m / 1,450-4,200rpm
トランスミッション8速スポーツAT8速スポーツAT8速スポーツAT
駆動方式FRFRFR
車両重量1,520kg1,450kg1,410kg
全長4,380mm
全幅1,865mm
全高1,290mm1,295mm1,295mm
ホイールベース2,470mm
トレッド 前/後1,595 / 1,590mm1,610 / 1,615mm1,610 / 1,615mm
最低地上高112mm118mm118mm
乗車定員2人
WLTCモード燃費12.2km/L12.7km/L13.1km/L

数値は2019年発売時のメーカー公表値です。RZは2020年以降に出力や装備が変わっているため、購入対象車では年式と改良内容を合わせて確認してください。




MODEL HISTORY

5代目スープラはどう変わってきた?

この世代は発売後も走りに関わる改良を重ねています。RZは2020年に出力、2022年に変速機、2025年にシャシーとブレーキが大きく変わるため、年式は仕様を見分ける重要な手掛かりです。

  1. 17年ぶりに日本発売

    SZ、SZ-R、RZの3グレードで発売。すべてFR・8速スポーツATで始まり、RZには3.0L直6、SZ-RとSZには出力違いの2.0L直4を搭載しました。

  2. RZを387PSへ高出力化

    RZの3.0L直6を340PSから387PSへ引き上げ、フロント部にブレースを追加。サスペンションも再チューニングされ、初期RZと改良後RZを分ける大きな境界になりました。

  3. RZに6速MTを追加

    全グレードでAVSやアブソーバー、スタビライザーブッシュ、シャシー制御を見直し、RZには新開発の6MTを設定。iMTによる回転合わせを備え、RZ用19インチ鍛造ホイールも新意匠へ変更されました。

  4. 3.0Lモデルの最終改良を発表

    RZはブレーキ、ボディ・シャシー剛性、サスペンション、空力、デフ・EPS制御まで改良。あわせて“A90 Final Edition”も発表され、通常RZとは異なる最終限定仕様が用意されました。

  5. A90 Final Editionの国内抽選受付を開始

    国内150台限定で設定。3.0L直6は324kW(441PS)・571N・mへ高められ、6MTのみを組み合わせます。brembo製19インチフロントブレーキやKW製サスペンションシステムなどを採用しました。

  6. 5代目の生産を終了

    トヨタ公式FAQではスープラの生産終了時期を2026年3月と案内。2019年の復活から約7年で、5代目の新車生産を終えています。

中古車では初度登録年月だけで判断せず、2020年のRZ出力変更、2022年の6MT追加、2025年の最終改良を境界に、車両の仕様と装備を照合してください。




VIDEOS

動画で5代目スープラを確認

エンジン音、6MTの操作感、2.0Lと3.0Lの挙動差などは、文章や諸元だけでは伝わりにくい領域です。動画を使うと実際の動きまで確認できます。


動画は世代・グレード・年式を確認し、試乗車の仕様差を意識して見比べてください。




GOOD POINTS

5代目スープラで押さえたい4つの特徴

01

短いホイールベースを軸にした2シーターパッケージ

2,470mmのホイールベースは86より100mm短く、トヨタはホイールベースとトレッドの比、低重心、50:50の前後重量配分をスポーツカーの基本要素として設計しています。


02

2.0Lと3.0Lで選び方が明確

発売時から直4のSZ/SZ-Rと直6のRZを並行設定し、単純な装備差ではなくエンジン、出力、車重まで変わるため、グレード選択そのものが車の性格選びです。


03

RZは販売途中で大きく進化

RZは2020年の387PS化、2022年の6MT追加、2025年のシャシー・ブレーキ・空力改良と複数回の重要な更新を受けており、中古車では年式差がそのまま仕様差へ直結します。


04

最終限定仕様まで公式に用意

“A90 Final Edition”は441PSの直6、6MT、KW製サスペンション、強化ブレーキなどを採用した日本150台限定車で、通常RZとは装備も性能も分けて考える必要があります。





WHO IS IT FOR?

5代目スープラは、こんな人に合いそう

歴代スープラらしい直6のRZを選びたい
2.0L直4の軽さと出力バランスを比較したい
発売時に最も軽いSZを候補にしたい
2022年以降のRZ 6MTを探したい
2025年RZの最終シャシー改良を重視したい
A90 Final Editionを通常RZと分けて検討したい



CHECK

購入前に確認したい4つの仕様境界

5代目は見た目が大きく変わらない年でも中身が更新されています。特にRZは2020年、2022年、2025年が重要な境界です。年式表記に加えて次の4点を車両情報と照らすと、候補を絞り込みやすくなります。

01

RZは2020年改良の前後を分ける

発売時RZは340PS、2020年改良後は387PSで、フロントブレース追加とサスペンション再調整も伴うため、同じRZでも初期型と改良後では仕様が異なります。


02

6MTは2022年改良以降のRZ

5代目が最初からMTを設定していたわけではないため、6MTを条件にするなら2022年の改良以降へ絞り、その個体がMT仕様かを車両情報で確認します。


03

SZとSZ-Rは同じ2.0Lでも出力が違う

発売時SZは197PS、SZ-Rは258PSなので、2.0Lという排気量だけでまとめずグレード名まで確認しないと動力性能の差を取り違えます。


04

2025年RZとA90 Final Editionを混同しない

2025年の通常RZ改良型は387PSで6MT/8ATを設定する一方、A90 Final Editionは441PS、6MTのみ、日本150台限定で、ブレーキやサスペンションも別仕様です。





USED CAR GUIDE

中古車では「グレード名+改良時期」で絞る

5代目スープラは外観の印象から年次差を判別しにくい一方、パワートレインやシャシーは販売中に更新されています。最初に欲しい仕様の境界を決めます。その後で個体状態へ進む方が、年式違いを混ぜずに比較できます。

01

2.0Lか3.0Lかを最初に決める

SZ/SZ-Rは直4、RZは直6でエンジン形式と車重の差が大きいため、装備の細部より先にこの分岐を決めると候補が整理されます。


02

RZは340PS期と387PS期を分ける

2020年の一部改良が340PS/387PSの境界なので、年式だけで判断せず車両の登録時期や仕様情報を照合し、どの出力仕様かを確認するのが確実です。


03

MT希望なら2022年以降へ絞る

RZの6MTは2022年改良で追加されました。MTかATかという違いは運転体験に直結し、候補年式を分ける条件にもなるため、最初の検索項目に置けます。


04

最終期は通常RZと限定車を別管理

2025年RZ改良型とA90 Final Editionは同時期でも仕様が別なので、限定車名称、441PS、6MT専用、専用足回りなどの条件がそろっているかを公式仕様と突き合わせます。


迷ったときの順番

①2.0L/3.0L → ②グレード → ③2020年・2022年・2025年の改良境界 → ④AT/6MTの順で絞ると、5代目スープラの仕様差を混同しにくくなります。生産は2026年3月で終了しています。今後は中古車で各改良段階を比較する場面が中心です。

車両状態や整備履歴は個体ごとの確認事項とし、ここではメーカー公式資料で確認できる世代・グレード・改良内容の違いに絞っています。



NEXT STEP

気になる1台を見つけて、カーライフをもっと楽しもう。

この世代が自分に合いそうだと感じたら、実際の車両や今のクルマの査定額も見てみましょう。


SOURCES

公式出典